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本屋でレジに立っていると、店に入ってからすぐに一冊の本を手にとってレジに向かってくるお客さんがいる。 そして、買った後は脇目も振らず店を出ていってしまう。 もちろん、本を買っていただけることはとてもありがたい。本当にありがたい。 ただ、事前にネットで得た情報を頼りに目当ての本だけを買って帰るのは、少しもったいないことかもしれない。 本屋の醍醐味は、自分が知らない本と出会えることだからだ。 本屋では、本のプロである書店員が、趣向を凝らして本をディスプレイしている。 その棚をじ
毎日本屋に行ってしまう。 書店員なんだから、仕事の日は当然本屋に行く。 だけど、休日も気がついたら本屋に足が向かっている。 これについては自分でも不思議に思い、「どうして私は休日にまで本屋に行くんだろう」と真剣に考えたことがある。 そして、出た結論は「本との出会いを楽しみたいから」だった。 同じ本でも本屋によって、その本への”意味”が異なる。 ある本屋では大事な本が、ある店ではその他大勢の本として扱われる。 そしてそれは本のディスプレイに表れる。 大事に思われている本は平
ここ2年ほどブックオフに通っているのだが、通う中で楽しみ方が変化してきた。 見る棚の範囲がどんどん増えてきているのだ。 最初は文庫本と単行本だけだった。 面白そうなエッセイを探すだけで満足だった。 それが次に雑誌を見るようになった。 わかりづらいかもしれないが、ブックオフには雑誌コーナーもあるのだ。 ここに意外なお宝が眠っていることがあるから侮れない。 お次はマンガコーナーである。 最初は文庫マンガと大判マンガだけだったが、最近はだだっ広い単行本のコーナーもチェックしている
休日の夜にどうしても寂しくなってしまうことがある。 そんなときは、散歩がてら家の近くのお店に行く。 幸い近所には夜遅くまでやっているコンビニやリサイクルショップなどがある。 その中でもお気に入りは本屋に行くことだ。 その本屋は格別に品揃えがいいというわけではない。 むしろ、店員のやる気のなさが棚に表れていて、品揃えは並以下である。 そんな本屋でも、近所にあって夜遅くまでやっているというだけで、愛着が湧いてくる。 あてどなく店内を回り、気になった本をパラパラとめ
私は彼女と同棲しているのだが、一緒に暮らしているとお互いに「えっ」と驚くようなことがある。 私にとってそれは、彼女が私の持っている本をわざわざ買うことだった。 家の本棚に刺さってるのに、家に帰れば読めるのに、である。 それはさすがにお金がもったいないと、レジに向かう彼女を止めるのだが、彼女は「あなたの本だと思うと、なんだか読めない」と言い、けっきょく買ってしまう。 そんなことがあったので、私も試しに彼女の本を借りて読んでみた。 そうすると、なるほど確かに自分で買った本とは読
私は少し神経質なところがあって、本の傷みが気になってしまう。 本を買うときは上から2冊目をとるし、アマゾンで中古の本を買うときは状態が「非常に良い」ものを選ぶ。 傷んでいる本を買ってしまったときは、その傷が気になって読書に集中できなくなる。 ここまでくると、強迫観念のようなもので、自分でもしんどくなってくる。 買い物のときはきれいなものを選ぼうと時間と労力がかかるし、傷のせいで読書に集中できなくなってしまっては、なんのために本を買ったのかわからない。 そんな私が憧れるのが、
新刊書店は高い。 いつの間にかそんなイメージが頭にこびりついていた。 そんなだから、書店で本をいい本を見つけても、「中古が出てから買おう。それか図書館で買おう」と見送るようになった。 でもある日気づく。そう思った本はけっきょく読まない、ということに。 というのも、中古本を買うにしても図書館で借りるにしても、手間と時間がかかってしまう。 その手間と時間をかけてる間に「その本が読みたい」という気持ちが、「その本を読めたらいいなあ」になり、最終的に「まあ、今の俺には必要ないか」