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日本の金融政策の変遷について

お疲れ様です、かぶ猫です
今回は金融政策の歴史、変遷を学ぶ編。
長くなります。

以前の記事に載せた通り、日銀が行う金融政策は、1995年からは主に公開市場操作によって行われている。

ところで今の日本の政策金利は、ご存じの通り「-0.1%」。マイナス金利だ。金融政策の変遷を見ればその理由が分かってくる。


2001年「量的緩和」

そもそも日本は1990年代のバブル崩壊から深刻なデフレが続いている「失われた30年」とも言われているそう。)そのため1999年に経済を刺激するため「ゼロ金利政策」導入し、政策金利はほぼ0%を目標に公開市場操作を行っていた。

ところが、金利を限界の0%近くまで下げているのに一向にインフレに向かわないということで「量的緩和」に踏み切ることになる。

これは、どういう意味かというと、日銀が金融政策の目標を、これ以上下げられない金利ではなく、お金の量に変更したということだ。

つまり、金利を下げても景気が良くならないので、市中に回るお金をどんどん増やして、経済を刺激するという策だ。そんな都合よくいくのだろうか。


2013年「量的・質的金融緩和」

2006年に量的緩和はいったん解除されたものの、2013年には再び「量的・質的金融緩和」が開始。新たに追加された「質的」というフレーズは、特にお金が足りていないところにピンポイントで投入していく(国債以外に投資信託など多様な金融資産を買い入れる)ということだそうだ。量だけでなく質も高めていくよ、ということ。


2016年「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」

そしていよいよ2016年から「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」が導入され、市中銀行が日銀に預けているお金のうち、法定額を超える部分に対して、-0.1%のマイナス金利がかけられた。市中銀行にとっては、日銀に余分なお金を預けづらくなり、なるべく市中にお金が回るように仕向けるだろうと考えての策。


2016年「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」

そして、同じく2016年から「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入し、これが現在2023年まで続いている。

更に追加されたフレーズ、「長短金利操作」、これはすなわちイールドカーブコントロールだが、政策金利をマイナスまで極端に下げた弊害が、長期金利にまで波及しないように、いっそ長期金利までもコントロールしてしまおうという試み。

この政策に関しては、他国でも類がないそうだ。成功か失敗かはいずれ分かることになるのだろう。

ちなみに、ひたすら買いオペしている日銀だが、2010年時点では、10%程度だったのに対し、2023年にはなんと国債の50%を保有している

明らかに歪な状態になっていることは、少し調べた素人でも分かってしまうのだが、大丈夫なんだろうか。著名な投資家、ジム・ロジャーズ氏もこう語っている。


なお、今回の記事に関しては、こちらが分かりやすかったので参考に紹介。

今回は以上です。


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