VAPE・電子タバコ関連銘柄、(7818)トランザクションの株価分析! 今後の見通しは? 〜銘柄リサーチPart.6〜
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株まとめ@元証券マンと言います。
初めての方は、こちらの自己紹介記事をぜひご覧下さい。
これまでの株価分析記事の一覧はこちらです。
普段は割安株中心に、銘柄分析記事を連載形式で投稿しています。
今回の記事では趣向を変えて、投資指標は決して割安とは言えませんが、個人的に注目している(7818)トランザクションについて、詳細を見ていきたいと思います。
①トランザクションってどんな会社なの?
トランザクションは、その他製品セクターに分類される企業で、デザイン雑貨やエコ雑貨等の企画販売を行っています。
トランザクションが属する『その他製品』は、どのセクターにも分類できない各種製造業からなるセクターになります。
具体的な社名を見て頂けるとそのバラエティの豊富さがよくわかると思います。
⚫︎ゲーム会社(任天堂、バンダイナムコ)
⚫︎印刷会社(大日本印刷、凸版印刷)
⚫︎スポーツ用品(アシックス、ミズノ)
⚫︎楽器メーカー(ヤマハ)
⚫︎文具メーカー(コクヨ、パイロット)
同じセクター内でここまで商材やビジネスモデルが異なることも珍しいかもしれません。
今まで見てきたセクターもそうでしたが、同じセクター内でもビジネスモデルや商材が異なることが多いですね。
余談ではありますが、証券コードにおける業種分類は、企業のビジネスモデルが多角化している現代においては、あまり意味を成さないのかもしれません。
ちなみに、トランザクションの収益事業は、『雑貨事業ならびにこれらの付帯業務』の単一事業となっており、セグメントが分かれておりません。
ただし、商材別の売上は以下のようになっています。
※各%は、全社合計に占める割合
(1)一般雑貨製品
売上比率:54.6%
※ 下記の「(2)エコ雑貨製品」及び「(3)ヘルスケア&ビューティ雑貨製品」に該当しないすべての雑貨製品
(2)エコ雑貨製品
売上比率:37.4%
※「リユース、リサイクル、リデュースされるもの」で、なおかつ環境省又は経済産業省が提唱・実施する環境プロジェクト等の中で推奨されている製品(環境に配慮したもの)
(3)ヘルスケア&ビューティ雑貨製品
売上比率:6.5%
※ 「健康維持・清潔感保持に貢献する製品」及び「化粧品・化粧雑貨製品」
(4)デザインその他
売上比率:1.5%
※雑貨製品の販売以外のグラフィック、プロダクツ、WEBデザイン等の受託業務
(1)一般雑貨製品と(2)エコ雑貨製品の2つの商材で92%もの売り上げを叩き出しています。
エコ雑貨というのは今の時流に乗っているので、確かなニーズがありそうですね。
②トランザクションの規模ってどのくらい?
それでは次に、トランザクションの定量情報を見ていきましょう。
●時価総額:294億円 ※2020年1月6日終値
●売上:164億円 ※2019年8月期
●営業利益:20億円(営業利益率 12.2%) ※同上
●当期純利益:12億円(最終利益率 7.3%) ※同上
●連結従業員数:全社合計 442人 ※2019年8月末
メーカーではありますが利益率がかなり高いですね。
以前、同じその他製品セクターの(7987)ナカバヤシについて株価分析記事を書きましたが、ナカバヤシの営業利益率は3.1%ほどでした。
直近実績だけ見るととても好調そうに見えるトランザクションですが、実は足元では株価は伸び悩んでいます。
業績・配当の推移を見ていきましょう。
③トランザクションの業績と配当金の推移は?
直近5年の実績及び今後の見込みは以下のようになっております。
一株利益・配当ともに右肩上がりとなっています。
売上は自体も継続的に増加しているため、非常に強い推移となっています。
ちなみに、2019年8月期では、売上・利益・利益率すべてにおいて過去最高を更新しています。
以下は月足チャートになります。
業績は順調に右肩上がりですが、2017年頃から1,000円前後で横ばいとなっています。
それまで急激に上昇していたので、やや頭打ちという状態でしょうか。
ちなみに、2020年1月6日終値ベースで、トランザクションの各種指標は以下のようになっています。
⚫︎PER:18.9倍 ※東証一部 同セクター平均 23.0倍(2019年11月末)
⚫︎PBR:3.4倍 ※東証一部 同セクター平均 1.4倍(同上)
⚫︎配当利回り:1.69%
PERとPBRがともに非常に高いですが、そもそも『その他製品セクター』の平均自体がかなり高めです。
次は、トランザクションのリスクについて見ていきます。
④トランザクションのリスクは?
トランザクションのリスクについて見ていきます。
トランザクションのリスクは大きく以下の2点だと考えられます。
(1)消費者のニーズが変わるリスク
トランザクションは卸売ではなく自社で商品の企画販売を行っているので、マーケティングに失敗して消費者のニーズからズレた商品を販売してしまった場合、業績は悪化します。
消費者のニーズは移り変わりやすいので無視できないリスクと言えます。
(2)アジア諸国におけるファブレス形態での製造のリスク
ファブレス形態とは『製造原価を低減するため、常に最適な生産国・生産地を選択して製造を委託する形態』のことです。
トランザクションは移動型ファブレスの形態を採用しており、中国をはじめとするアジア諸国のサプライヤーに生産を委託しております。
よって、アジア諸国の経済が減退して生産委託先の倒産等が起きると、納期遅れが生じたり再生産等が必要となり、業績が悪化します。
⑤トランザクションのおすすめポイントは?
では逆に、トランザクションの魅力は何なのでしょうか。
それは、国内の上場企業唯一の『vape関連銘柄』であるという点です。
vapeとは電子タバコの一種で、アメリカなどでは若者を中心に熱狂的なブームとなっています。
海外のvapeはニコチン入りが主流ですが、日本ではニコチン・タールなしのvapeも数多く販売されています。
※こちらのサイトがわかりやすいかと思います↓
ニコチン・タールなしのvapeは禁煙グッズとしても人気で、禁煙化が進む日本において、数少ない右肩上がりの成長が見込める市場です。
トランザクションはvape studioという実店舗やオンラインストア運営しており、国内外のvapeを幅広く揃えて販売しています。
また、自社でもオリジナルのvapeの企画販売を行っています。
実店舗については立て続けに閉店したりと苦戦していますし、そもそもvape事業自体の売り上げもまだ小さいですが、マーケットの可能性は非常に大きいと考えています。
以前、JTの株価分析記事でも世界的に禁煙の波が来ているという話をしましたが、「国策に売りなし」の格言も示すとおり、禁煙関連銘柄というのは非常に期待が持てます。
ただし、アメリカでは健康被害などが原因でvapeの販売規制なども行われており、日本でも規制が行われてしまった場合、業績悪化のリスクがあります。
この点は注意したいですね。
⑥トランザクションは今買うべきか否か?
以上、トランザクションについて見てきました。
業績が好調であることと国内唯一のvape銘柄ということもあり、投資対象となり得る銘柄だと考えます。
大化けする可能性も秘めた銘柄なので、ある程度の株数を保有してもいいかもしれません。
⑦まとめ
今回の記事ではトランザクションについて見てきました。
堅調な業績+vape銘柄という非常に魅力のある銘柄だと考えます。
タイミングを見計らいつつ、ある程度大胆に買ってもいいかもしれませんね。
禁煙化の後押しをするという意味でも応援したい企業です。
本記事の内容がよかったら、これまでの記事もぜひご覧ください。
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ここまで読んで頂きありがとうございます。
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