数学書の表紙を読む ちくま学芸文庫Math&Science編
究極の浅読へのご招待数学の専門書を読むのは難しい。数学書を読むことはある意味で究極の精読を強いられる行為である。まず定義に始まり、命題や定理が述べられる。そしてその証明が展開され、それを繰り返しながら数学の理論がページを追うごとに組み立てられていく。難しいのは、その証明や定義が正しいものであると納得する行為である。ある定理が使われていれば、その定理が使える状況かどうかを確認しなければ正しさを納得できないし、初学者がうっかりスキップしてしまうような「行間」もあることが多い。知ら