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[米国株投資#3]個人的注目企業まとめ $ADSK $AI $APPS

今回は個人的に気になる企業に関するニュースをまとめていきたいと思います。

オートデスク($ADSK)押し目買いのチャンス到来か?

オートデスク($ADSK)は3DCADなどの高度なシュミレーション・解析ソフトをサブスクリプションモデルで提供する会社です。販売先は、建築・土木エンジニアリング製品設計・製造メディア&エンターテイメントの3分野に分かれており、それぞれの売上高構成比、売上地域構成比も非常にバランスの取れたポートフォリオになっています。

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例えば、建築・土木エンジニアリングに使用される製品(AEC)は1年契約で52万2500円、3年契約で141万1300円という価格設定になっており、2022年Q2のNon-GAAP 営業利益率は31%でした。過去の実績を遡ってみても営業利益率は30%~40%を維持しており、非常に高付加価値な製品を提供していることが分かります。

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現在の$ADSKの株価チャートは以下の通りです。コロナショックから一気に最高値を更新し、その後も200日移動平均線を死守して上昇トレンドを追っています。9月に入り、コロナ相場が始まって以来初めての200日移動平均線を下回る展開となっていますが、個人的には比較的楽観視。押し目買いのチャンスだと考えています。それは以下の理由によるものです。

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株価下落の要因として挙げられている理由は、前回のガイダンスと比較して請求額、フリーキャッシュフローのガイダンスが引き下げられたこと。AutoDeskのサブスクリプション請求方法が変更されたことなどです。

ガイダンスの引き下げに関してはたかだか1%~3%程度の引き下げであり、これはサブスクリプション請求方法が変更されたことが要因となっています。

どのような変更かというと、サブスクリプションの複数年契約をやめ、全て1年契約に切り替えるというものです。複数年契約にするとAutoDeskにとっては3年分の現金が一気に支払われるので都合が良いのですが、顧客企業にとっては過度の負担を強いていることになります。そのため、10%程度価格を割り引いて契約を結ぶのですが、それでも顧客の負担は相当なものです。

AutoDeskはこの問題を解消するため、複数年契約をやめ1年契約だけにするという方針を打ち出しました。これにより、AutoDeskは今後売上に貢献する請求額とフリーキャッシュフローが一時的にスローダウンすることをガイダンスで示しましたが、これは顧客目線のビジネスに方向転換したがゆえに起きた出来事であり、決してAutoDeskのビジネスがスローダウンしているわけではないと考えています。

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過去4年間のADSKの業績推移は以下のようになっており、綺麗に売上高、EPS、CFPSが伸びていることがわかります。営業CFマージンも2020年は43%、2021年は38%と非常に利益率の高いビジネスであることがわかります。

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YoY成長率は15~25%程度に落ち着いているため、1,2年で2バガーを狙うのは難しいかもしれませんが、比較的マイルドな値動きでS&P500を上回るリターンは期待できそうです。

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C3.AI($AI)YoY成長率は釈然としないが黒字化へ向けた足場を着実に固め始める

C3.AIの直近の決算はEPS× 売上高はOK ガイダンスは予想と一致していました。YoYは30%程度と若干物足りないかなという印象です。しかし、直近では面白いニュースが立て続けに発表されています。

1. C3.AIがGoogle Cloudと提携を発表。これにより、Googleの営業部隊がC3製品を販売できることになった 。

Google CloudがC3.AIと提携したことで、4000人のGoogleの営業部隊がC3.AIの製品「C3 AI® Suite」、「C3 AI CRM」、「C3 AI Ex Machina」など、C3 AIのエンタープライズAIアプリケーションの全ポートフォリオを販売可能になりました。

Googleの戦略としては、すでにGoogle Cloudを導入している企業に対し、御社のデータを活用してビジネスに重要な決断や予測するのに役立てませんか?と提案するのだと思います。その際にC3の製品なども提案し、抱き合わせで買ってもらうということなのでしょう。

この発表を受けてガイダンスを引き上げたりはしていないので、今のところ売上高に対する貢献は少ないということなんだと思いますが、長期的にはC3にとってポジティブなニュースだったと思います。

2. C3 AI CRMが一般向けに利用可能に。MicrosoftやSalesforceなどの製品にC3のCRMパッケージが適用可能となった。

C3 AI CRMが一般向けに利用可能となりました。これによりMicrosoft Dynamics、Salesforce、Siebel、Veeva、ServiceNow、Vlocity、SAPなどのソフトウェアに高度なAI機能をシームレスに提供できるようになりました。

C3 AI CRM の画面はこんな感じです。この画面では、現在どのような商談が進んでいて、どれくらいの確率で成功するか。また、おすすめの営業先などが一目見てわかるようになっています。

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2,3枚目の画面では、営業部の女性Leeと男性Leroyが相手先に営業をかける際どちらが影響力を持っているかがわかります。また、この画面では相手企業の決裁権を持っている人物が誰かなども分かるようになっていて、視覚的に優れたインターフェイスを持っています。

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3. アメリカの国防向けの販売が拡大?トム・シーベルはペンタゴンで多くの時間を過ごしている。

Q1でのカンファレンスコールでAIの軍事利用に関する質問がありました。これに対しトム・シーベルは得意げにこの分野のビジネスチャンスは"エンドレス"であると回答していました。

現在C3.AIはアメリカサイバー軍を指揮していたカルドナ将軍を招聘しており、12個の軍事プロジェクトに関与しているとのことです。また、9月13日には新たにミサイルの軌道モデリングに関するAIの契約を獲得したことを明らかにしています。

直近の株価は鳴かず飛ばずであり、かなりの人がマイナスで塩漬けになっているでしょう。上で紹介したようなニュースもガイダンスに大きなインパクとを与えるには至っておらず、業績が軌道に乗り始めるのは早くて2~3年先かなと考えています。

一旦新たな銘柄に乗り換えて、時期が来たら戻ってくるも良し、気長に放置しておくのも良いともいます。トム・シーベルがAI、CRMの世界をどのように塗り替えていくか見ものです。

デジタルタービン($APPS)がついに70ドルを突破!直近の決算も全てOK

デジタルタービンがようやく200日移動平均線を突破し、力強いモメンタムを取り戻しています。

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直近の決算はEPS、売上高ともにOK、ガイダンスも全てクリアしていました。しかし、決算発表後株価は大きく下落。一時は50ドルを下回る局面もありました。そこから反発し、直近の高値である80ドル付近を目指す展開となっています。

デジタルタービンのビジネスは広告を打つ企業、広告を募集してる企業(パブリッシャー)、その仲介役全てにアプローチをすることができ、デジタル広告のビジネスとしては非常に洗練された企業の1つだと考えています。

1つは「Ignite」というAndroid端末に導入されているアプリケーションの存在です。このIgniteを搭載した端末では、 Android端末にアプリを自動でプリインストールするDynamic Installsという機能や、使用中のアプリを離れて面倒なステップを踏むことなく、1クリックでバナーからアプリをダウンロードできるSingle tapという機能が搭載されています。

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Iphoneユーザーには馴染みのない話かもしれませんが、Android端末ではそのデバイスの画面が広告プラットフォームとして機能しており、さまざまな工夫通じてユーザーにアプローチをかけているのです。現在Igniteは6億台以上のデバイスにインストールされており、大手OEM企業Samsung、Xiaomiなどとも提携し、今後も導入デバイスは増加していく見通しです。

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その他にも、FyberやAdColonyといったデジタル企業を買収し収益力に弾みをつけています。特にTikTokなどが大きなパブリッシャーとして存在しており、2021年7月29日にはTikTokとのパートナーシップを拡大し、優先的な代理店となることが発表されました。このとこからも、デジタルタービンの広告に信頼が寄せられていることがわかります。

デジタルタービンのいるモバイル広告市場は2025年にかけて2桁成長で市場が拡大し2025年には60兆円規模の潜在市場が生まれます。デジタルタービンのいるデジタル広告での競争は非常に激しいものですが、Fyber,AdColonyの買収を通じて、広告を打つ企業、広告を募集してる企業(パブリッシャー)、その仲介役全てにアプローチをすることができるようになったため、今後の成長にも期待が持てるでしょう。

直近の株価の動きを見ると、200日移動平均線が下値支持線になることを確認してから買い出動するのが良いかもしれません。

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