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観た映画を文章でレビューする ①「プリディスティネーション」

どうも。
Kabaddiです。

家にいるのならば、やりたいことがありました。

「映画を観ること」です。

というわけで数回に分けて観た映画について書いていきます。

本日は第1回。
参りましょう

プリディスティネーション

《Amazonプライム・ビデオ 説明文》
ジョンは、バーテンダーに自らの身の上を語る。同情したバーテンダーは彼に復讐のチャンスを与えると提案。2人で7年前へとタイムスリップする。バーテンダーは未来から来た時空警察官だったのだ。彼は連続爆弾魔ボマーの犯行阻止を最後とし、自分の後釜にジョンを据えようとしていた。

あらすじを軽く読んで、SF要素満載かと思いきや、つながりのなさそうな激しめのシーンが続いて、ようやく落ち着いたところで、酒場を訪れたある男の独白から物語が始まる…。

「鶏が先か?卵が先か?」
「雄鶏だ」

の言葉がラスト10秒でフラッシュバックして、伏線回収も含めてスッキリする、ストレスの少ない作品でした。

矛盾を矛盾のまま進めていく脚本だが、回想も含めて繰り返しになりがちなシーンを微妙に視点の違うカットとして差し込んでいます。

それによって、「その世界全体」がそこにあるというリアリティ、ストーリーの奥行き、みたいなものを逆に強く表現しており、見応えがかなりあると思います。

中盤の物語の加速度に頭と体が耐えられるかは少し疑問が残るところ。
観ている側にも「タイムジャンプ」の苦しさを与えるというジョークかもしれません。

(ここから若干のネタバレあり、根幹は言いたくないのでぼかします)

酒場でジョンが「when I was a girl,」と言い始める直前くらいに男性でなく女性であることに気づいて、ハッとしました。

男性的な顔の俳優ではないけれど、眉間の皺や首の傾げ方、タバコの持ち方も、気がつくまでは男性にしか見えなかったのです。
端正な顔の男だなあくらい。

ジョンの

「"空砲"じゃなくなった」

というセリフに

「同志としておめでとうを言うよ」

というバーテンダーの返しが絶妙。

歴史のなかで、時間の中で完全に特異な存在である主人公。
この存在を思いついたのはかなり大きい。
ひとつのテーマで簡潔に走りきった良作。

観てよかった。
是非ご覧ください。

Amazonプライム・ビデオにあります。

今夜はこの辺で。

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