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バツイチ女がマッチングアプリで2000いいねを獲得するまでの話.19〜妖怪・チョコボール1〜

ドッキドキワックワクで迎えた金曜日。
終業したらちょっと小走りで人混みをかき分け、最寄り駅で降りてからはスキップで帰った。
パッパと食事を済ませ、お風呂で身を清め、そして慣れた手つきでアプリの登録を始めた。

「こんにちは!都内で会社員をしているマコトです😊
 なかなかいい出会いがないので思い切って登録してみました!
 趣味は美術館巡り、お菓子作り、食べることです🍴
 性格は結構サバサバしている方だと思います。
 よく猫っぽいって言われます🐈
 みなさんよろしくお願いしますね。」

「マッチングアプリ プロフィール 書き方」
で検索して、できる限り女子感が出るように努力した。
ちょっとした進歩である。
例によって、メイン写真は着物の写真で口元を隠したものを使用した。
サブには友達と映ってる写真、そのほかに当時憂さ晴らしでABCクッキングスクールに通っていたので、そこで作ったお菓子の写真など載せてMAX女子アピール。
これでガッポガポのザックザク。
男漁り放題だ!

ところが…

自ら説いた花金理論とは何だったのか。
ペアーズ時代と比べてマッチング数がすっごい少ない。
システムの問題なのか、わたしのやり方がまずいのか。
(ディスるわけではないですが、ペアーズはomiaiに比べてすごいマッチングしやすいことがのちほど分かりました。当時の話なので今はどうか分かりません)
いつの間にか誕生日を迎えてしまい、このときすでに29歳。

30を目前に控えたアラサーにとって、機会損失は死を意味する。
しかしペアーズは解約済みで、再度申し込むには何ヶ月か空ける必要がありこの厳しい漁場で狩りをするしか道は残されていなかった。

あらゆるプロジェクトにおいて“焦り”とは何を生むか?
妥協、不安感の増大、判断能力の低下…
つまり、広い意味での敗北だ。
始まったばかりにも関わらず負け戦。
少ない手札の中から少しでも当たりっぽいものを慎重に選んだ。

「こんにちは。天王洲アイルで会社員をしているヨシオです。
 趣味は旅行、料理、映画を見ることです。
 仕事に打ち込んでいたら女っ気がなくなってしまいました…
 いい出会いがありますように!」
スペック:年収1200万、長男、O型、東京都出身
容姿:八嶋智人

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メインは斜め45度の写真。
夜撮った写真だけど、まあまあ鮮明に見えている。
サブは何だかおいしそうな手作り料理の写真だ。
ギリいける!稼いでるし、このビジュアルならギリいける!
話もまあ合いそう。
そうして出会ったのが、妖怪・チョコボールだった。

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