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育休を取らなかった話

男性の育休取得が推進されていますが、育休に対しての私の考え方。
1年ちょっと育休を取らず子育てをしてきて、自分には育休は不要だったなと思いました。その理由をまとめてみようと思います。
世の中は男性の育休を推していることもあって、要らない目線で語られているものがあまりないので、参考にしてもらいたいです。

個人的に不要だと思っただけで、環境は人それぞれ異なるため、男性育休賛成でも反対でもありません。取りたいと思ったなら取れば良いと思います。
ただ、世の中の流れがそうだからとか、周りが取ってるから取るというのは違うかなと思います。

まず、私の場合の環境は以下のとおりです。
妻は専業主婦
両親のサポートはなし
私は社会人10年超の中堅
平日勤務で週末は休み
家に帰るのはだいたい20時くらい
家事の分担は料理と洗濯は妻、掃除は私


それでは私が育休が要らなかったと思った理由です。

さほどやることが無い

育児はやることはたくさんあります。ありますが、妻と私の2人分のパワーをかけるほどは無かったと感じました。1歳になるまでは1日の半分程度を眠っていて、起きてる時間は主に食べるか遊ぶかだったので、私の家の場合、育児に毎日2人分のマンパワーはやや余剰でした。

2人分のマンパワーは余剰なので、私は平日はがっちり仕事をして稼いで、週末を濃厚に子供と過ごす。妻は平日はじっくり子供の面倒を週末はリラックスというのがお互いメリハリがついてちょうど良かったと感じました。

実際ノープランで育休を取得した人はやることがなくて、「とるだけ育休」で終わる方が多いと聞きます。1日2時間以下しか育児や家事に費やしてない人の割合が3割ほどもいるようです。


仕事へのスタンス

育休を取る立場の人の「自分が抜けた穴をリカバリー出来ないマネジメントはダメだ。」という声を目にします。
育休を取ろうとしている立場の目線からするとその通りだと思いますし、マネジメントならばそれを念頭に組織運営すべきだと私も思います。

私の代わりなんて実際いくらでもいます。ただ、私は「私だから出来ること、他の人には代えられないもの」を意識して仕事に望んでいます。自分の代わりはいると思いながら仕事なんてできません。
やっぱり抜けられたら困る!と言われる状態でありたいと思っています。

また私の場合、職場では後輩の育成を求められています。自分の子供を育てるため、後輩の育成は辞めますといったことはしたくないということもありました。

両立支援策のひとつとして育休がありますが、育休を取ったらその期間は100%育児であり、仕事との両立ではないという考え方もできなくはないと思います。

職場でも家庭でも必要な存在として、仕事と育児を両立することが目指す姿だと思いましたし、私はそれを実現したい気持ちが強かったです。


妻との関係

育休を取らなかったことで良い関係性が構築できました。
仕事を終えて家に帰ると妻はその日あったことや、育児で困ったことなど積極的に相談や共有をしてくれます。
私もその日娘がどんな感じだったのか知りたくていろいろ聞いてしまいます。

「娘のことでこんなものを買いたいんだけどどう思う?」といった相談をされることがあります。
そんなとき、1番子供を観察してくれているのは妻なので、話の内容がおかしくなければ基本的に良いと思いますし、その場で判断できなければ週末見てみて一緒に考えるといったコミュニケーションがとれています。
そのように役割分担も出来上がって、妻がしっかりしてくれていることで互いの信頼感も増しました。

仕事終わりや休みの日に子供の相手をしていると、妻からも「疲れているところありがとう」と労いの言葉をもらえます。それはとても力になります。
仕事を休んで育児だけしかしてなかったら、「育休なんだし、子供の相手をするのは当然でしょ」と労ってもらえなかったかもしれません。


子供の成長

ここは育休を取った方が良いところだと思います。日々の成長スピードは早く、それを毎日見ていられないことは残念でした。
ただ、ポジティブに考えるとどっぷり接する週末に急激な成長を感じるので驚きは大きいと思います。
日々のちょっとずつの成長を感じるよりも、間があくことで成長がわかりやすいです。

子供の成長を考えると両親と過ごすことが良いかもしれません。ただ仕事も育児も全力でやった方が、あとで子供が大人になったときに、自分の親って凄かったんだなって思ってもらえるかもしれません。

また妻か私のどちらかは社会との繋がりを維持していた方が、子供にも良い影響があるのかなと思いました。両親とも育休となると社会との繋がりが減ります。もちろん地元のパパさん、ママさんとの交流などがあるので、全く無いわけではありません。ただそれはあくまでオフでの繋がりです。
世の中の動きなどはオンでの繋がりを持っていた方が、より多くの広い情報が自然と得られます。どちらかが得られればそれをシェアしすることができます。
そのため生活環境は広い方が良いなと私は思いました。


自分の成長

以前別の記事で仕事を休むとそれを取り戻すのにその何倍の時間が必要だと書きました。
変化の激しい今の時代、仕事から離れたブランクを取り戻すのはやはり大変だと思います。

育休を取ったら取ったで、仕事への良い作用もあると思いますが、ブランク期間に得られないこともあります。だから、育休を取らずに仕事と育児を両立することが1番バランスが良いと思いました。

たとえば、今までよりも効率的に仕事をする意識が持てましたし、後輩への教え方でも子育てをしていたときの学びが活かせました。また育休を取らなかったことで、育児をしていたときの気づきをすぐ仕事で活用できたのは良かったなと思います。


これら理由から私の場合は育休は不要だったと思いました。冒頭に書いたように置かれた環境による影響が多いと思いますので、近しい方の参考になれば幸いです。


育休を取られた方の場合、取ったことを正当化したくなると思うのです。
育休なんて要らなかったなんていったら、その間補ってくれていた人たちに会わす顔がなくなってしまいます。その間働いて稼いでいた方がよっぽど良かったなんて、取った後になんて言えないですよね。

これから育休を取ろうと考えている方がいたら、メディアの情報に振り回されず、本音で話せる身近な人のリアルな体験談を聞いてみることをおすすめします。


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