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建設的な場にするために心がけたいこと
日本最大級のボランティアプロジェクト「ふんばろう東日本支援プロジェクト」が大きくなっていく中、立ち上げ人である西條さんが、参加者に対して【重要:建設的な場にするために心がけたいこと】を送っています。
【重要:建設的な場にするために心がけたいこと】
「ふんばろう」には志高く、気持ちのいい人がたくさん集まっていると思います。それでもこじれることがあり、ネットというのはとても難しい場だなあと思います。
普通に話していれば問題にすらならないようなことも、すれ違いを生み、そこから決定的な決裂に至ることすらあるのです。誰も悪くないのに関係性だけがこじれていく。これはとても残念なことです。
そこで自戒をこめて、以下のことを心がけたいと思います。
(人を助けるすんごい仕組み p.225)
あらゆるチーム/組織のコミュニケーションに通じるものだと思うので、紹介したいと思います!
(1)質問は気軽に、批判は慎重に
質問は気軽にしてもいいです。相手もわからないポイントが理解できますし、伝え方を工夫したりすることができますので、何かしら役立ちます。
しかし、批判は慎重にする必要があります。
いきなり批判的なコメントを書き込むと、そのつもりがなくとも、相手にとっては「攻撃」となり「責めた」と受け止められます。当たり前すぎて忘れがちなのですが、どのように受け取るかは「他者」なのです。
いきなり批判するというのは、いきなり斬りかかるようなものだと思っておいたほうがいいかもしれません。
「批判をしてはいけない」ではなく、「批判は慎重に」というのが重要かなと思いました。
(2)抱えてから揺さぶる
まずは「お世話になっております」とか、「おつかれさまです」とか、「いつもありがとうございます」とか、相手を認めてから(抱えてから)、「つきましては、これについてもう少しこうしていただくことは可能でしょうか」と「提案」するようにすると、相手も気持ちよく提案を受け入れやすくなります。
どんなに正しいことを言っても、言い方や順番を間違えれば受け入れてはもらえません。
相手が納得してくれなければ、正しいことも不正解になってしまうのです。
オフラインではできることが、リモートではできなくなることがあります。相手が提案を気持ちよく受け取れるように、「言い方」を気を付ける必要がありますね。
(3)集中攻撃に見えるような言動は慎みましょう
たとえ、相手がどんなに「非常識」で「悪い」ように見えても、みんなで一斉に忠告したら、それは「いじめ」みたいなものです。
そのつもりはなくとも、それを見ていた人は「怖いな」「おとなしくしておこう」と思うでしょう。
「ふんばろう」では、「気軽にどんどん発言しましょう」「積極的に自律的に動きましょう」と言っていますが、人間はそうした「発言」よりも、そこの場での「あり方」を見ているものです。
いくら「積極性を推奨しています」と書いていても、積極的に動いた人に対して厳しい態度で接してしまったら、誰も動かなくなります。
「気軽にどんどん発言しましょう」「積極的に自律的に動きましょう」というValue(具体的な指針/価値基準)を掲げていても、実際には機能していないことがあります。
立派なValueを掲げて終わるのではなく、その場の「在り方」がどうなっているかまで気を付ける必要があるかもしれません。
(4)初めての参加者も見ています
特に関係性ができている人はそれでも大丈夫かもしれませんが、初めて入った人が一度でもそうしたやりとりを見たらどう思うでしょうか?
うわ、怖いな、ここではおとなしくしておいたほうが無難だなとなります。
これはやってはいけないことなのです。
いわゆる日本の「行政」の「お役所仕事」の慣習は、こうしてすぐにできあがります。
「ふんばろう」も立ち上げから3カ月が経ちました。油断すればすぐに硬直化した組織と同じ構造になってしまいますので、そうならないよう、こうしたことは常々心がけておく必要があります。
私も参加してみよう!と自然に思えるような場にしていければと思います。
そうすれば参加する人はおのずと増えていきます。
オープンなチャネルでは、自分と相手だけでなく様々な人がやり取りを見ています。参加し始めたばかりの人、様子を伺っている人。そうした人たちがやり取りを見て、どう思うのかを考えられるといいですね。
(5)電話や直接会って話しましょう
メールよりは電話、電話よりは直接会ったほうが、スムーズに進みます。こじれる可能性がある案件については特にそうです。
そういう意味でもミーティングや懇親会には、都合がつけば、できるだけ参加していただければと思います。
ここは人やチームによって意見が分かれるかもしれません。
(6)休むこと
どんな人でも大変すぎて余裕がなくなれば、気持ちもささくれてきます。
いつもならひと言「ありがとうございます」から始められるのに、いきなり用件から入ってしまったがために、こじれることもあります。
時間の余裕は心の余裕なのです(僕が言うのもなんですが)。
1000年に一度の災害です。
どう考えても長期戦になります。
家族や友人も大事にして、メリハリをつけてやるときはやる、休むときは休み、地に足をつけて支援を続けていければと思います。
CEJの無料ケアも活用してください。
疲弊するとコミュニケーションや仕事の質が荒くなり、無用なトラブルが起きてしまうことがあります。
(7)被災者支援を目的としている人はすべて味方です。
そして、これだけは忘れないでください。
みんな一生懸命生きて、一生懸命支援しています。
空回ることもあるでしょう。でもそれは一生懸命やろうとしているからです。
誰もが不完全な人間です(僕などできないことばかりです)。
誰もが長所半分短所半分。
お互いさまです。
そこを認め合いながら、支え合いながら、補い合いながら、進んできたからこそ、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」はここまでの支援を実現できたのだと思います。
これからもこのことを忘れずに一歩一歩進んでいきましょう。
よければ、参考にしてみてください!
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