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コツコツ

今朝はバス停でイマヌエルに会いました。イマヌエルは時間を見つけては読書をしています。このときは聖書を読んでいました。でも、キリスト教信者ではないそうです。聖書を読むことで、自分の哲学を磨いているとのことでした。

このときは、死後の世界や、この世界の誕生について聞かれたけれど、私はあまり確立した考えをもっていないので、イマヌエルと対等に話すことはできませんでした。イマヌエルは、現代の人がこうしたことをあまり考えず、隙間時間をSNSなどに費やしていることに問題意識をもっていました。

だから自分はこうして少しでもスマートでいられるよう移動時間には聖書を読み、調べ、考えているそうです。聖書は全員におすすめできると言っていました。聖書を読むかはわからないけど、こうした姿勢を私も見習わないとなと思いました。

Mar. 26

今日は、朝のミーティングのときに3年生のクラスを観たことがないとルーラに伝え、見せてもらうことにしました。

3年生のクラスを見たことがないというものの、このクラスにはすでに顔見知りの子たちがたくさんいます。子どもたちも私を歓迎してくれて、すごくうれしかったです。

最初の授業は古代についてビデオを見ながら学習していました。

休憩は、低学年の子たちとは違って、3年生からは別の場所で遊ぶことができるようになっていました。自然を多くつかっている遊具が北欧っぽいなと思いました。

休憩が終わってからは、スウェーデン語の授業でした。でも内容は以前2年生の子たちと一緒にみたダウン症に関するものだったので、私は2回目でした。

授業中、何度か退出する子がいたので様子を見に行くと、小さな機械と一緒に体を休めていました。リンナという子で、血圧を常に気にしておく必要があるみたいでした。

クラスの子も、リンナのことは把握しています。リンナは3年生のクラスのなかで1番私に懐いてくれて、かつ周りのことを本当によくみて行動できる子です。

お昼前、3年生はスウェーデンの全国共通テストを受けなければならないようでした。

先生の指示を受け、みんな真剣に問題用紙と向き合ってあっていました。このとき私は何も手伝うことができないので、少し手持ち無沙汰になりました。

休憩しにコーヒーを飲みにいってもいいよと言われたのですが、それも少し違う気がして、家に帰ってから準備しようと考えていたものをすることにしました。

というのは、この研修中に私が取り組んできたものの1つに食育のことがあるのですが、その意識向上のための最後の案でした。これまで私が撮り続けてきた写真を使って、盛り付けのモデルとし、子どもたちに楽しくいろんな料理をとってもらおうとするねらいがあります。

作成途中、教室からぞろぞろとテストを終えた子どもたちが食堂に向かっていたので、私も向かうことにしました。

今日は緑が少なかったけど、野菜を摂取するには充分な種類の料理がありました。美味しかった。

午後は算数の授業で、長さの単位の勉強をしていました。

テキストとはいうものの、実践を交えた内容になっていて、自分の身長を測っている子たちがいました。

授業を終え、また次は科目を変えたテストが始まるとのことだったので、私は午前中につくっていたものをラミネートしようと職員室にいきました。

ラミネートのプラスチックシートが低学年の子たちの校舎にあるとのことだったので、取りにいくと、子どもたちを交えた会議のようなものが行われていました。

今日まで全く知らなかったのですが、1週間に1度、クラスの代表の子を交代制で決め、その子がこの会議に出席し、学年を越えてクラスの状態や自分たちのあるべき姿について話し合うみたいです。

こうした様子は、北欧の教育らしさが表れているなと思います。生徒は自律と主体性を求められるとともに、その自由さが尊重されています。この会議を低学年の子たちが難なく行っていることにすごく感心しました。

ラミネートをし終える頃にはテストも終わっていて、次は体育の授業のために体育館へ移動しました。

ありとあらゆる体の動かし方があって、それを促進するこうした設備に感動していました。いつにもまして楽しそうな授業でした。

そのあとはおやつでした。おやつとFritidsは、3年生まであります。

お昼ご飯のときもそうだったけれど、リンナには特別におやつが用意されていていました。そして、1日のなかで定期的に血圧を記録していました。

おやつを食べ終えたら、Fritidsの時間になり、そのための部屋に移動しました。アレックスという先生がマジックを披露していて、みんなが興味津々で見ていました。

また、リンナが私にブレスレットをつくってくれました。他の子たちは自分のためにビーズで作品をつくっていたけど、こうして私につくってくれるところが、本当にリンナらしいなと思います。ありがとう。

そのあとは、画用紙がたくさんあったので花形に切り取り、昨日描いた世界地図に、みんなの国籍を聞いてはペタペタと貼っていきました。みんな、自分だけじゃなく友達の国籍もきちんと把握しているところがすごい。

***

この日は勤務を終えて、いつもバスと電車を乗り換えている駅のショッピングモールに寄ることを決めていました。家に帰ると、どうしてもダラダラとしてしまうからです。

帰国までに、ESPRESSO HOUSEでこのセムララテを飲もうと思っていたのですが、期間限定だったみたいでした。ショック。

なので、別のカフェで気になったラテを飲むことにしました。最初、これもセムララテかと思っていたのですが、若干違いました。(笑)

あふれんばかりに注いでくれて、すごく美味しかったです。やりたかったことも、めちゃくちゃはかどりました。

このショッピングモールは20時までの営業なのですが、19時を過ぎると混雑していた店内が嘘のように静かになりました。残っていたのは私だけで、貸し切り状態になっていました。

学校の先生もそうだけど、スウェーデンでは、夜遅くまで仕事をしている様子を見かけることが本当に少ないです。日本は過労が社会問題にもなっているけれど、その違いはこうしたカフェの様子からも感じることができました。

カフェをあとにして電車に乗り、この電車のアナウンスを聞けるのもあと少しか、、と思いながら鶴を折っていました。

鶴を折っているときは、迎えなければならない「最後」に一歩ずつコツコツと進んでく感じがしました。


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