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ここはどうしても、にこめだま

おっさんの雑飯0084

1個から2個に増やす。
ただそれだけのこと、なのです。
が、
人によってはその壁が異様に高かったりするのです。

何の話だって『目玉焼き』のことなのですが。

検索かけて見てみたのですが、目玉焼きの卵が1個か2個か、どっちの方が多いのかといえば半々くらいな感じですね。
ご家庭でもまちまちでしょう。
私の実家はずっと1個の目玉焼きでした。
しかしTVやら映画やら漫画やら、いろんなところで2個の目玉焼きを見かけ密かに憧れていた私。
ある日、おやつ代わりに2個目玉を作って食べたのですが、仕事から帰った母上様にしこたま怒られました。
曰く「お前のせいで計算が狂った」と。

実家住みの頃はこういうことがよくありました。
台所の主である母上様は脳内にきっちり食品の在庫を記憶、帰りしな献立を組み立てながら足りないもは買い足す、という人。
欲望の赴くままに食材を食い荒らす私は頭痛の種。
どう考えても私が悪いのにあの頃はよく喧嘩してたなあ。

そんなわけで、昔は2個目玉は滅多に食べないものだったのです。

で、今。
あの頃と別の理由で2個目玉は滅多に食べないものになってしまいました。
ぶっちゃけ経済的な理由です。
ゆとりのない家庭では目玉焼きの卵を2個にするのも勇気が必要なのです。
贅沢なのです。
オムレツやらトロトロオムライスなんて無理無理。
いろいろあってお値段もなんだかお高いままですし。
ああ世知辛い。

なのに、
であるのに、
昼のひとり飯、我慢できずにやってしまいました。

カリカリベーコン。

カリカリベーコンとトースト、両者と存分に戦える黄身の量を確保するには卵が1個では足りんのです!
絶対に、足りんのです!

おかげさまでカリカリベーコンは大成功。
サニーサイドアップでとろっとろに仕上げた黄身も、ベーコンとトーストを駆使して皿が綺麗になるまでしっかりと堪能させていただきました。

が、
なんだろう。
旨いの幸福感とやばいの罪悪感が半々の不思議な気分。

2個目玉を当たり前に食べられる。
凄いことです。
前にも似たようなことを述べた気がしますが、まあいいや。
ばれた時の伴侶の反応が怖いけど、腹だけはくくっておきます。
「わたしにも作って」くらいですめばいいのですが。

それではまた次回。


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上中下只人
何卒サポートのほどよろしくお願いいたします。 皆様に頂戴致しましたお気持ちは御恩報として全て我が伴侶に捧げさせていただきます。