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抜けることのない警戒心

ひとりでいても、ふたりでいても、苦しい。
過ぎる気持ちはいつだって、警戒心と不信感。
誰のことも頼ることはできなくなっていった。
例え想像の中だとしても、目に見えるものを信じた。
裏が見えれば見える人ほど拒絶した。
ありがとうって言いながら、どこか嫌っていた。

離れさえすれば、その場はよかった。
でも、結局残るのは自分の気持ちだけ。
自分からは逃げられない。不透明さが邪魔をした。

裏切らないものばかりを追い求め、
それはいつしか人ではなくなっていった。
遠くでならどう思ってもいいし、思われてもかすり傷。
そんなことを思っているように思う。

愛には重たさもあるのだと知った。
尽きることのない不安が襲うことも知った。
見たくないものが現実を逸らした。気持ちが歪む。
傷つけるすべてのものを憎んだ。
誰よりも守りたかった自分の心。
それはいつしか似ているあなたの心も想う。

不安そうな人の気持ちが分かると言うならば、
楽しそうな人の気持ちが分からないのではないか。
分かってほしいと願いながら、分かってたまるかと
その先には嫌悪感と軽蔑が並んでいるように思う。
似ている人にばかり気持ちは傾き、吸い寄せられる。
世界を区別したがっていたんだ。

別に病んでいるわけではない。
ザワザワした心が過剰に反応しているだけ。
それすらも面白がれるような存在にも救われた。
もしかしたら猫のような存在なのかもしれないなって
そう思うんだ。

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