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この世界は居場所でできている

この世界は居場所でできているのだと
改めて実感させられた。

ずっとここじゃない気がしていた。
ずっとどこか別の場所へ行きたがっていた。
ずっとここにいてはいけないような気がしていた。
だから簡単に手放せて、立ち去れた。
居場所がないと思う人ほど、この世界を遠目に見ている。

”行かなくてもいいよ”
いつも反対の気持ちが押し寄せてくる中で、
そうした同じ気持ちでいられることは衝撃だった。
誰かの声ではなく、自分の声を信じた結果だ。
茨道が一瞬にして解き放たれた。

常に否定や拒絶と戦ってきた人にとって、
それがなくなった途端、ふと我に返る。
自由がゆえに、ラクであり孤独なのだと。
でもそれが、個性であり自我なのだと思い知る。

頭の中がすっかり空っぽになった。
そうしたら時間がとても長く感じた。
今までどれだけもの重荷を考え込んできたのか、
時間軸をも破壊するくらいの感じ方が変わった。
これが苦悩の正体なのかなと、気付いて知ることもある。

誰かを想えることはこの上ない幸せであり、
空っぽである頭は悩みがないことになる。
その延長上に、”暇”や”忙しい”が存在するのだろう。

実際、誰といたいわけでもないし
どこに行きたいわけでもない。
それが悲しいことなのかは分からない。
けれど、孤独も愛しているようにも思う。
それでも永遠が何より大好きで、探し続けている。

もしも当たり前に好きなことと呼べるものがなくなってしまったらと、想像しただけで怖くなった。
ヒトの感情は難解だなあと、つくづく思った。

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