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【マネジメントメモ】「余白」をうまく使いこなせる管理者を目指す


あなたは、管理者として何を大切に考えていますか?

管理者になると、追うべきもの、負うべきものが沢山見えてきます。

・チームのパフォーマンスを高く保つこと
・チームの売上と利益を最大化すること
・スタッフの雇用と生活を守ること

…責任の範囲は、いちスタッフの頃よりも格段に広がります。

これらを首尾よくこなすには、いろいろな資質を身に付けていかなければなりませんが、今回は「余白を持つこと」がもたらすメリットについて掘り下げてみます。


三つの「余白」


僕自身が「余白」として大切にしたいと思っているものは、以下の三つです。

①スケジュールの余白
②精神的な余白
③発言に持たせる余白


①スケジュールの余白

これはいろいろな方がよく言及していることですが、自分自身の一日のスケジュールの中に、可能な限りの空きを作っておくことを大切にしています。

立場上、いろいろな打ち合わせなどの予定が入ってくることがあります。

そんな中でも、
・自分の個人的な作業に没頭したい時間
・ランチの時間
はしっかりとブロックしておきたいと思っています。

どうしても時間の確保が難しい場合、共用のスケジュールカレンダーに自分の予定を組み込んでしまうことで、「ここは空けておきたい時間です」という意思表示しています。

※上記は、社内でGoogleカレンダーなり、サイボウズOfficeなりで予定表を共有している場合に使うことができる手法です。


僕は一時期、周りに求められるがままにスケジュールをどんどん入れ込んでしまった結果、ほとんどスキマがなくなってしまった経験があります(汗)。

でも、「自分にはこの程度の時間確保が必要」というラインが分かってはくるので、こういう経験も無駄ではなかったと思ってはいます。


一方、現場のオペレーションに直接関わったり、時に巻き取ったりするような立場にいると、スケジュールには表現できないような突発的な作業が発生するものです。

そんな時はなおのこと、スケジュールにしっかり余裕を持たせつつ、現場とのコミュニケーションをこまめに取っておくことが大切でしょう。

少人数のチームであればなおさらです。自分が急にパッと席を離れている間に、現場が火の車になってしまいかねませんので、現場オペレーションを手伝う時間帯やタイミングをきちんとすり合わせておくとよいでしょう。


②精神的な余白

①を守ることから生まれるものでもありますが、精神的に余裕を持つことも、管理者にとって大切です。

テンパった状態では、なかなかベターな判断が下せなくなったりします。

当事者意識は大切にしながらも、冷静に状況を俯瞰して対応するためには、一歩引いた視点から現場を観察する必要があります。

プレイヤーとして動かなければならない瞬間はあっても、近視眼になってしまわないように、どこかでクールさを持ち合わせていたいと思うわけです。


僕の大好きな「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」の中で、かの大魔道士マトリフはこんな事を言っています。

よく覚えとけ 魔法使いってのはつねにパーティで一番クールでなけりゃならねえんだ
全員がカッカしてる時でも ただ一人氷のように冷静に戦況を見てなきゃいけねえ・・・


心はホットに、頭はクールに。

忙しくて自分を見失いそうになることもありますが、このあたりのバランス感覚をつねに大切にしたいと僕は思っています。


③発言に持たせる余白

チームのスタッフと会話する時、「〇〇すべきでしょ」という言い方をする人がいます。

スタッフに何かを指示するとき、「イレギュラーは認めない」とばかりに、作業のプロセスを一から十まで指定するようなやり方をする人もいます。

ですが、そこまで事細かに指示出しするやり方は、使いどころを選んだほうが良いのではないか、と個人的には思っています。


特定の工程の抜け・漏れによって事故を発生させないために、ルーティーンが事細かに決まっているような作業もあります。手順を厳守することによってミスを抑止できているのは事実でしょう。

一方、改善策や今後の方針を検討したりするような、作業者によるアレンジメントの余地が大いにあるタイプのタスクの場合は、指示の内容はポイントを絞り、相手に考えさせる「余白」を持たせた形にするのが望ましいです。


「どこから手を付けたらよいか見当がつかない」といった相談を受けた場合は、ヒントとなる考え方だけを伝え、基本的には自分でアイディアを練ってもらった方が、当人の成長を促しつつ、自尊心を大切にできるのではないでしょうか。

※上記の手法は、僕がまさに上司から受けている指導法です。答えをそのまま与えたり、多くを語り過ぎたりせずに解釈の幅を持たせるやり方は、僕も見習いたいところです。

僕がこれまでに接してきた上司の中でも、余白の使い方がうまかったり、余白を大切にしているような管理者は、どこか大きく見えたものです。静かな威厳をたたえている、とでも言いましょうか。

自分の精神やパフォーマンスを安定させるためにも、余白への意識はプラスに作用します。

あなたもそんな管理者ライフを目指してみてはいかがでしょうか。

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