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スタートアップ創業1周年に起業1年目を振り返る1

こんにちは。4kizの本山です。

今日、2022年12月1日は、株式会社4kizの創業1周年です!

そうです。ちょうど一年前の今日、スタートアップ企業として株式会社4kizは誕生したのです。

この1年間は、ほんとうに濃すぎるくらいの超濃密な1年間でした。

これまでの41年間、常に波瀾万丈な人生だと思っていましたが、その半生の中でも最も濃密で、かつチャレンジングで、超充実した1年間でした。

ということで、スタートアップをゼロから立ち上げた創業1年間を、改めて振り返ってみたいと思います。

0. 日本財団の退職発表と同時にクラファン開始

日本財団の退職は、ハーバード卒業後から14年間にわたって勤め、子どもサポートチームと人材開発チームのチームリーダーという要職に就いていたこともあり、衝撃をもって受け止められました。

待遇も良く、仕事のやりがいもあり、安定したポジションである日本財団を退職し、超ハイリスクなスタートアップをゼロから起業するという選択は、「人生最大の決断」だと思っています。

そこから、「目標500万円」という一個人としてはかなりチャレンジングな目標のクラウドファンディングをスタートしました。
クラファンも人生初のチャレンジでした。子ども向けSNSアプリを開発するための元手資金が必要だったということと、多くの方に共感・応援いただき、その輪を広げていくことがこの事業の肝だと考えたからです。

1. 全財産500万円を資本金に投じて株式会社を創業

全財産を投じて資本金500万円の会社設立した時の通帳

そして、2021年12月1日に、株式会社4kizを創業し、会社の登記申請を出ました。
資本金500万円でスタートしましたが、これは私の全財産です。

通帳を見ていただくと分かりますが、5,577,793円から500万円が引き落とされているのが、会社の資本金分です。その直前に50万円が入金されていますが、カードローンで一時的に借りたものです。ですので、家族を養う最低限のお金をカードで借りて、全財産を4kizに投じました。

貯金した500万円も、400万円の貸与型奨学金を返済しながら14年間でコツコツとやっとの想いで貯めたお金です。自分で言うのもなんですが、汗と涙で苦労に苦労を重ねて貯めた貴重な500万なのです。

つまり、4kizを起業した決断は、「文字通り人生全てを賭けた」と言っても過言ではないのです。

「こどもたちの可能性を無限に引き出す世界中のつながりをつくる。」という4kizのミッションは、自分自身が生涯を懸けて取り組むライフワークであり、人生全てを賭けるに足りる天職を見出したからです。


2. クラファン支援607万円達成

会社を登記申請して、その直後の12月2日は公式HPを開設し、講演会をしたり、メディアに出たり、ピッチイベントに出たりと目まぐるしく走り回りました。

その間もずっと、目標500万円というチャレンジングなクラウドファンディングの達成に向けて、毎日奔走しました。前半は100万円くらいしか集まらず、「本当に達成できるのか…」という不安とプレッシャーでおしつぶされそうにな日々を過ごしました。
この期間は、毎晩夜も眠れずに、クラファンのことばかりが頭によぎっては、達成のための方策を考えて行動するという日々でした。

そんななか、毎日のように新たな方からの応援があり、特に子ども支援の事業やプロジェクトをされている企業やNPO、現場の方々から、「子どものための安全なSNSを通じて、子どもたちがつながり学び合う」と言うコンセプトに共感いただく声をたくさんいただきました

結果的に、416人の支援者から、607万8千円という目標を大幅に上回る支援額をいただくことができました。

この事業が、多くの子育て世代と、子どもの未来を想う教育関係者から支持される事業だと言うことを確認できた最初の達成でした。

3. エンジニア4名と最高の開発チームを組成

クラファンの裏では、実際のプロダクト開発に向けた具体的準備を進めていました。
UIUXデザイナーとは12月1日の創業と同時に出会うことができ、1月には子ども向けSNSアプリのモックをつくることができました
しかし、肝心の開発を担うエンジニアがなかなか決まらなかったのです。

私自身はアプリ開発の経験はゼロ、その界隈にもネットワークがなかったので、知人やその知人のIT企業経営者や投資家の方々にも相談をして回りました。
ですが、優秀なエンジニアは引くて数多ということで、まだ資金調達もできていない零細企業で、高額な報酬も用意できない状況では、なかなか見つかりません。

そこで、三国志の劉備玄徳が諸葛亮孔明に「三顧の礼」で軍師になってもらえるよう頼んだことを強く意識して、アプリ開発経験豊富なエンジニアに何度もお願いをしました。
その結果、副業で4kizのアプリ開発に携わってくれると、首を縦に振ってくれたのです。
この三顧の礼によるテックリーダーとなるシニアエンジニアを軸に、他のエンジニアの採用も進み、4名のエンジニアと1名のUIUXデザイナーによる開発チームが組成できました。

これが創業から2ヶ月後、1月末のことでした。


4. 信用金庫からの融資決定

開発チームを組成し、アプリ開発のコーディング実装が2月から本格スタートしました。
これと同時期に、昭和信用金庫からの融資の審査が通り、決定しました。

創業間もないスタートアップで、すぐに売上が出るわけではないようなビジネスモデルの事業に対して、金融機関はあまり融資をしたがらないのが通常のようです。
しかし、自己資金で500万円を用意したこと、クラファンで607万円の支援を集められたことが評価され、結果的に審査に通りました。

仮にクラファンで資金が集まらなかった場合、融資の審査も通らなかった可能性が高いと思っています。

昭和信用金庫からは、その後スタートアップ向けのインキュベーション施設「スタートアップえびす」のオフィスも貸し出していただき、物心共にサポートをいただいています。


5. 国内外のエンジェル投資家から初の資金調達

融資が決まると同時に、次はエクイティによる資金調達へと動きました。
4kizの株主として出資をしていただく形での資金調達です。
当初は1~2名のエンジェル投資家から出資いただくのがやっとかなといった、現実的な見込みもしていました。なにぶん、初めての起業で、しかもすごく儲かりそうなビジネスモデルではなく、プロダクトもまだない状態だったためです。

しかし、資金調達という目的のみならず、エンジェル投資家に出資をいただくことは、もっと重要な狙いがあります。
各界で経験値・影響力のある有力者に「株主」として参画していただくことで、そそれぞれの分野で影響力を行使できるよう、「オセロの四隅をおさえる」中長期戦略が重要だ、という助言をある方からいただいたのです。
この助言を握りしめ、1月〜3月にかけて3ヶ月間奔走しました。

結果的に、起業・スタートアップ・SNS・教育・出版・法務・海外などの各分野で一流の方々に株主として4kizに参画いただき、エンジェルラウンドを目標以上のかたちで実現することができました。

資本金2500万円で登記変更を完了できたのは4月のことです。
ここから4kizは新たな第2ステージに入ることができたと思っています。

6. スタートアップは「わらしべ長者」

スタートアップというのは、「わらしべ長者」のようなものだということを聞いたことがありますが、確かにそうだと実感しています。
貧しかった男が偶然つかんだ「藁しべ」を持って、それをミカンに交換し、反物に交換し、馬と交換し、最後は屋敷まで手にして「長者」になるというおとぎばなしですね。

4kizも最初は、「子どもたちにつながりと楽しい学びを届ける世界的オンラインプラットフォーム」を創りたいというカタチのない「意志」があっただけです。

そこから、
クラファンによって支援者や応援してくれる方々が集まり、
ビジョンに共感する開発を担う優秀な人材が集まり、
事業計画が日に日にブラッシュアップされ、
金融機関からの融資が決まり、
エンジェル投資家からの出資が集まり、
世界的にも今までなかった「子ども向けSNS」のプロダクト開発が実現
していきました。

創業から一年を振り返ろうと思ったのですが、あまりにも濃密だったため、かなり端折ったつもりでも長くなってしまいました。
本エントリーでは前半ということで、起業1年目後半は次回書きたいと思います。

■「4kiz(フォーキッズ)」アプリのダウンロード

4kizアプリをまだダウンロードしていない方は、以下のページから、スマートフォンまたはタブレットに4kizアプリをダウンロードできます。ぜひ親子で使ってみてください!

​◉ iOS版(App Store)
https://apps.apple.com/jp/app/4kiz/id1620273667

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◉Android版(Google Play)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.forkiz.app

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