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障害者の就労環境はチームで作る

1,ヒアリング御礼

「障がい者雇用って何かうまくいっていない気がする」
とFBで以下投稿をしたところまで前回noteに書きました

FB投稿

年末にも関わらず、
自薦他薦含め、なんと17名の方とお話しさせていただくことができました
手を挙げていただいた方、ご紹介いただいた方、改めて御礼もうしあげます

ヒアリングさせていただいたのは、
障害当事者、一般企業の方、自治体職員、精神科医、精神保健福祉士、就労移行支援者、就労継続事業者など多岐にわたりました

そこで見えてきたのは、
・皆さん限られた予算と人員で目の前の仕事をまじめにされている
・今の状態がうまくいっていないと感じられている方が多い
 *だからヒアリングさせていただけたのですが
・あまり他の関係者と連携してない、知らない
・地域によっては必要な福祉サービス提供者がいない(特に地方)
・一般就労したら福祉サービスが縁遠くなる
そして何より、
 障害者の就労環境全体の理想が現場にないように感じました

これらの原因を探ると、差別の風土や、制度上の問題など
ありそうなので、今後、掘り下げていきたいと思います

2,連携できてる?社会的な仕組み

皆さんのお話を伺いながら、障害者の就労環境全体を書いてみたのが
最初の図です
この図について有識者からフィードバックいただけると嬉しいです

簡単に説明すると、
障害者(一番左)が就労する場合、紹介や支援してくれる「就労支援者」を経由して、
自分の特性や状態にあった(就労)居場所に行き、
「ケアする人」や「横にいる人」と関わりつつ、
成長*しながら、
希望の居場所に移っていく(もちろん希望がなければ移らなくてもOK)
 *成長は、スキル習得と自己理解/管理力の向上

ポイントは、一般企業での就労がゴールではなく
それぞれの特性や状況、成長度に応じて、
安全・安心と感じられる居場所を選べることが大事ではないかと

自分の特性や状態、そして希望に適した場所が存在し、選択できるか、
そこに行くため居場所で必要なスキルや自己管理力を身につけられるのか、
という観点で各組織を見てみると、
今は、うまく機能していないところが多いのではないでしょうか

一方、障害者の就労環境全体の理想/目的は何なのか?
厚生労働省の障害者白書を見てみると 
「障害の有無、年齢等にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、障害者、高齢者等の自立した日常生活及び社会生活が確保されること」
とあります

特に雇用・就労に関しては
「障害のある人が、希望や能力、適性を十分に活かし、障害の特性等に応じて活躍できることが普通の社会、障害のある人と共に働くことが当たり前の社会の実現」
だそうです。なるほど

3,どうすればよいの?

では、現状をどう改善していけばよいのか

答えは障害者白書に書いてありました
「雇用・福祉・教育・医療の一層の連携強化を図ることとし、ハローワークを中心とした関係機関とのチーム支援や、一般雇用や雇用支援策に関する理解の促進、障害者就業・生活支援センター事業、トライアル雇用、ジョブコーチ等による支援などを実施」

ハローワークが中心となって、雇用だけでなく、
福祉(サービス事業者)、教育(特別支援学校・学級)、医療(精神科医他)と連携していく、だそうです
なるほどなるほど

以前のnote(その1その2)で長崎の福祉事業所をレポートをしましたが、「スゴイ」と感じた要因の1つが、
複数の事業所が連携していることで(多くは同一法人内)、
利用者さんの希望や能力、適性を十分に生かし、活躍できる場を作られていることだったんだ、と改めて認識しました

そういえば、北九州のNPO抱樸も、ホームレスの自立までのプロセスを、複数のサービスを連携させることで、実現されてました

これを地域レベルで実現できたらよいのでは、と思います

第一歩は、地域で共通の理想をもつ官民連携チームを作ることなのかも、と思います
できれば全国に544か所にあるハローワークがその中心にいてほしい

地域で障害者の理想の就労環境を実現するチームを作りたい、というハローワークや自治体の方、関係者の方々とつながりたい
一緒に一歩踏み出していきましょう

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