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郷土史への思い

「鬼と天狗」の連載が始まったこともあり、最近Xでは二本松の方からよく「いいね」を押していただいています。
そして驚いたのが、「むつみ会に入りませんか?」というお誘いです。

睦会というのは、旧二本松藩士の家の方々を中心に、二本松藩を愛する方々で作る同好の人々……とでも言うのでしょうか。
会の存在自体は、「直違の紋~」を書いていたときに今村様(剛介のご子孫)から伺っていました。ですが今回は、何と別の藩士のご子孫の方から、当代会長様に紹介していただき、「ぜひ入会していただきたい」という、有り難いお言葉つきです。
ちなみに、当代会長様は「大壇口の二勇士」(剛介ら木村隊が撤退した後に、最後まで戦って野津七次に手傷を負わせた人)の一人、山岡栄治のご子孫様です。

また、今年の冬~初夏にかけて連載していた「泪橋」の方も、地元のクリエイターの先輩から須賀川史談会の方に紹介していただいたそうで、こちらも「なかなかです」というお褒めの言葉を頂きました。
それも、経歴をお伺いしたところ博物館友の会会長をなさっている方なのだとか。
こちらの作品は、昨年秋の松明あかしの際に、「三千代姫を偲ぶ会」との出会いがきっかけで誕生しましたが、何が作品誕生のきっかけになり、波及していくかわからないものですね。


私の作品の場合、作品の系統としては時代小説ではなく、今ではレアキャラ?の歴史小説だと思います。
結構細かい史実を扱っていることもあり、なかなかビュー数が伸びづらいのは、やはり辛いところ(苦笑)。
ですが、地元の方々(それも有識者の方々)に認められるというのは、書き甲斐があるというものです。

――先日、Xで「歴史を学ぶとは」という会話を目にして感じたのが、「やはり、郷土の方の思いを無視した作品は、受け入れられ難い」ということ。
実際に私自身も、某所で「須賀川藩があった」なんていうトンデモ理論を目にして、一言物申したい気分になりました。
(やらないですけれど)

現実の須賀川の実態としては、白河藩を中心としたモザイク地帯だったのですが、発言者に他意はないとしても(むしろ好感的な書き方だと思います)、やはりモヤモヤは残ります。
うーん、これも「言論の自由」の範疇なのかな……?というジレンマが、その正体といったところでしょうか。

ですが、もしも「歴史小説」という形を取りつつも、郷土の在りし姿を再現できていたのならば、それこそ物書き冥利というものです。
小説ですから、ある程度まではフィクションも織り交ぜていますし、当時の思いや事情などは、その時代にタイムスリップしてみないと、わからないことも多いものです。
それでも、地元の方々の郷土愛に応える作品に仕上がっていたのだとしたら、やはり私一人の作品ではありません。
それは、先人たちの歴史と思いを受け継いだ、壮大なバトンリレーなのかもしれませんね。

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