【俳句幼稚園】~ふるさと自慢、岩手編
何回目のお代わりだ!と突っ込まれそうですが(笑)、岩手編も上げてみたいと思います。
俳句幼稚園では、「麦」が出た時に岩手ネタを使いました。前回、青森編の時に南部地方に住んでいたと述べましたが、私が文化的に近かったのは、青森市よりもむしろ岩手南部藩の方なのです。
(八戸南部藩は、盛岡南部藩から独立して出来た藩です)
さんさ踊り&南部鉄器
東北の夏祭りは、ほぼ全てが俳句の季語では「秋」という悩みがありましたが(苦笑)、この「さんさ踊り」は、ぎりぎりで夏でした!8月1~4日までの開催です。
さんさ踊りとは
さんさ踊りは、かつて東北各県で行われた「六魂祭」(3.11の復興イベントとして開催)で見たことがありますが、締太鼓を持った男性が踊り手の先頭に立ち、一緒に踊るのが特徴。手足のテンポが早く、盆踊りとしてはかなり複雑な部類だそうです。
盛岡で行われるさんさ踊りが最大の盛り上がりを見せるのですが、本来は地域ごとに踊りの様式も異なるとのこと。
南部鉄器
岩手は、良質の砂鉄が採れることでも有名でした。江戸時代、大名の間で茶道が流行し、南部藩主が京都から御釜師・小泉五郎七清行を招いて、茶の湯釜を作らせたのが、南部鉄器が広く知られるようになったきっかけと言われています。
今では、伝統工芸品としての南部鉄瓶だけでなく、フライパンや風鈴、灰皿、花器などにも利用されています。
夏に盛岡駅に降り立つと、無数の南部鉄器の風鈴が出迎えてくれます。盛岡も盆地なので、夏場は結構暑いのですけれど、その熱気を吹き飛ばすかのような、南部鐵の涼やかな音色。さんさ踊りの時期には、風鈴の音色もさんさ踊りの囃子に、彩りを添えていそうですね。
平泉
世界遺産にもなっている、平泉の情景より。
中尊寺は、松尾芭蕉と曽良が訪ねたことでも知られますが、もう一つ、俳句に関係しそうなエピソードを。
昭和25年(1950年)、金色堂発掘調査の際に、奥州藤原氏四代目の泰衡の首桶から約100粒のハスの種が見つかったそうです。当時の蓮の権威として知られた大賀一郎博士にその一部が託され、門弟の手によって発芽、開花の成功に至りました。蓮の種子は、長い年月を経ても開花することが多いそうですが、800年もの時を経て、古代の蓮が蘇ったと言えるでしょう。
この蓮は「中尊寺ハス」と命名され、中尊寺の池に植えられました。
その後、中尊寺ハスは、東日本大震災での犠牲者への鎮魂と復興推進のシンボルとして、全国各所に株分けされています。
ちなみに、私が「夏」に行ってみたいとすれば、「毛越寺」。ここも庭園が非常に美しいところなのですが、生憎、訪れたのは冬ばかり^^;
夏に蓮が咲き誇る様子も見事だそうなので、見てみたいですね。
なお、句中に入れた阿弖流為とは、東北地方を支配していた蝦夷の首長の名前です。奥州藤原氏は、蝦夷の血を引いているとの説もあり、その故事も入れてみました。
もちろん蓮だけでなく、中尊寺にある金色堂などもおすすめです。こちらは昔、中学校の遠足で訪れました。藤原氏のミイラにビビりまくっていたのですが、思ったよりはおどろおどろしくなかったかも。
平泉の観光地は、ちょっとした小山になっているところが多いので、散策の際はウォーキングシューズもお忘れなく!
龍泉洞
岩手というと、三陸海岸が有名ですが(実際に、見事!)、そこから少し山里に入ったところにあるのが、龍泉洞です。日本三大鍾乳洞の一つであり(他の二つは山口の秋芳洞、高知の龍河洞)、洞内総延長は、知られているだけで4,088m。8つの地底湖を持ち、この水は世界でも有数の透明度を誇り「ドラゴンブルー」と言われて親しまれています。
句中に示した「陸中」は、岩手の国名。龍泉洞のある岩泉町は、「隠れ里」と呼ぶに相応しい町です。
こちらも、中学校の遠足で訪れて一目惚れした鍾乳洞。鍾乳石も見事なのですが、何と言ってもあの地底湖の美しさは、忘れられません。
龍泉洞起源伝説
この暑い時期に、鍾乳洞のひんやりした空気はピッタリだと思うのですが、いかがでしょう(*^^*)
鍾乳洞そのものは、観光コースは整備されているので、お子様でも楽しめます。
ドラゴンブルーの美しさは、必見ですよ!
――さて、東北地方で残るは秋田、山形。宮城はなごみさんが意欲を示してくださっているので、私も期待しています!
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