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著作権についての雑感

昨晩遅くにちまちまと作業をしていたのが、過去の記事に「コピーライト表記」を盛り込む作業でした。
こんなのです。↓

©k_maru027.2022

知り合いの方と最近話したのが、今後、noter同士の交流・コラボ企画が増えてくるにつれ、著作権を巡る問題も増えてくるのでは?という懸念です。

コラボしている方同士の関係が、良好なものであれば、全く問題にならないでしょう。むしろ、9割以上はこのパターンだと思います。
ですが、問題は関係がこじれたときです。

作品を下書きに戻す理由

私自身は、note上で一旦作品を提供したとしても、相手方から何らかの権利侵害を受けた場合は、その作品を非公開に戻しています。
作品を悪用されないためには、現状では、これが一番手っ取り早い。

関係の発端がどうであれ、やはり人格否定や言いがかりをつけられれば、尚その人に対して作品を提供しようとは思いません。法律的に言えば「著作権の許諾の取消し」ということになるでしょうか。

もちろん、「作品の使用許諾の取消し」は、原作者に認められた適法行為です。ですが、そもそもは、誰かの作品を利用する場合に、「他人の作品を扱わせていただいている」という意識が欠如している・もしくは希薄なクリエイターがあまりにも多いことが問題。

もっとも、逆に原作者の権利濫用と思われる、言いがかりスレスレの主張をする人も稀に見かけますけれどね。そこは、知財に強い弁護士や弁理士など、プロフェッショナルの判断領域です。

著作権の解釈の上では、日本は無方式主義(特に著作権の帰属先を明示しなくても、暗黙の了解で著作権が認められる)なので、コピーライトを明示しなくても、著作権が認められます。
ただ、改めてコピーライトを明示することで、「自分の作品を守る」という意思表示を広く知らしめたほうがいいのかな~と、考えるようになりました。

過去の作品も、作品の性質によっては、徐々にコピーライトの表記を入れていくつもりです。

盲点だった「オンラインでの音声配信」

ちなみに、私自身は他の方の作品を紹介することはあっても(引用のパターン)、作品そのものを直接利用させていただいたケースは、みんフォトを除いてはほぼありません。
やはり、他人の作品は他人のものであり、万が一諸権利の交錯を考えた時に複雑になりかねない、というのが大きな理由です。

ただし、私の作品を提供・使用の許諾を出したことは何度かあります。その中で、現在の私のnoteの作品で著作権放棄を明示しているのは、俳句幼稚園の句集の一件のみ。
それ以外の著作権は、今のところ全て私が保持しています。

これまでは、声高に権利を主張する行為については、「近寄りがたそう」「面倒な人かもしれない」などのネガティブなイメージがつく恐れもあり、権利の所在を明確にするコピーライトの表記は、ためらっていました。
ですが下記の記事を読んで、考えを改めた次第です。この記事を読んで、著作権の侵害の形は、コピペだけではないと知りました。

作品のコピペなどは、誰しもが思い浮かべる違法行為ですが、音声配信による作品発表の著作権侵害の可能性は、私も知りませんでした。
私も一度だけ、鬼滅の刃のアレンジ譜をYouTubeに公開した経験がありますが、それとはまた違うパターンですね。

上記の法律事務所の説明によると、有償・無償を問わずオンラインで何らかの「音声配信」をすると、自動的に「公衆送信」扱いとなります。よって、著作権者の許諾なしに、例えば朗読の音源をネット配信すると、著作権の侵害となるとのこと。
一例としてYou Tubeが例示されていますが、仮に争訟事案となった場合には、noteの音声配信も同じような判断が下されるのではないでしょうか。

この考えを一歩推し進めて考えるならば。

クリエイター同士の関係が良好なときは、合意の上での発表でしょうから、もちろん「適法」な範囲。
ですが関係がこじれたり、何らかの事情で原作者が作品を非公開にした場合には、「著作権法違反」の可能性が出てくる。
・・・ということも考えられるのではないでしょうか。
あくまでも、私見の範疇ではありますが。

さらに作品の形式次第では、知らず知らずのうちに、たとえ二次作品の発表者に悪意がなかったとしても、「誰かの権利の侵害者になり得る」可能性もある。

そうした事態に備えて、原作者としては、何らかの手は打っておいたほうがいいのかもしれません。
まあ、そもそもお互いの「自己の正義」を、適度にすり合わせながら調整すれば、穏当に済むはずなのですけれどね。

一度、誰かの作品を利用させていただいたのならば、「使ってやっている」ではなく、相手の意思をきちんと尊重するスタイルで。それができる自信がないのならば、他人の作品を利用してではなく、自分の作品で強みを発揮するのが、本来のクリエイターの在り方だと私は思います。

私もトラブルにならないように、他人の作品に触れる場合はかなり留意しているのですが、法の網目を見逃さないようにするのは、本当に難しいですね。

©k_maru027.2022

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