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ジャム理論と未経験ITエンジニア

マーケティングの基礎理論として有名なジャム理論。ジャム理論とは、陳列された商品の種類が多い場合と少ない場合では、少ない場合の方が売れると言うもの。選択肢が多すぎると、自分の満足する商品を選ぶことが出来ずストレスがたまり、購買意欲が失われてしまうのだ。

あながちマーケティングの域を越えてあり得る話だと思ったので今日はその思考を整理してみる。

ストレスの発生源は選択肢

24種類のジャムと6種類のジャムを店棚に並べた結果、6種類の方が売れた、と言う実験からそう呼称されている。

なぜ選択肢が多すぎるとストレスに感じるのか。

思うに、充分な検討が時間的に出来ないこと、そしてその結果、自分の判断が合っているのか不明瞭となることが起因している。

この状況は生活や仕事において多く発生する。
そのひとつが仕事の選択肢。ITエンジニア職に未経験入社で入ると、学ぶべきテクノロジーの膨大さに閉口するだろう。

その中で何かひとつを選んで専門的に仕事として取り組むのだが、この選択をズブの素人に求めるのはかなりストレスを与える。その膨大な種類のテクノロジーを網羅的に捉えることすら難しいので、結果「やりたい事が見つからない」状態に陥る。
エンジニア職をドロップする理由のひとつだ。

「どう言うエンジニアになりたいか」すらイメージさせる事が難しいだろう。エンジニア職に規定ルートはない。

テクノロジーの進化と共に、それを扱うエンジニア側も多様化しており、ワークスタイルは増える一方だ。一昔前の先輩エンジニアの成長履歴を辿った所で、彼らに並ぶことも追い越すこともできない。

仕事選びのストレス軽減方法

未経験のITエンジニアのアプローチは2つあると考えている。

1.膨大な数の中から選ぶ努力をすること
2.他人に選択肢を狭めてもらうこと

まずは「1.膨大な数の中から選ぶ努力をすること」を選んで欲しいのだが、ストイックに探求を続ける事が苦にならないほど、テクノロジーに興味を持てる原体験があるのならば、様々な分野を思うがままに渡り歩くことだ。

そこまでの情報収集に意欲が湧かないのであれば「2.他人に選択肢を狭めてもらうこと」だ。SES形態で無作為に特定の業務にまずは触れて回る事で、その分野がどう言った感覚か肌で感じると良いだろう。

営業担当者がある程度、IT関連の仕事を融通してくれる企業はたくさんある。

まずは膨大な選択肢を狭め、仕事に取り掛かるまでストレスを軽減することもひとつの手であると考えている。

いずれにしてもひとつひとつ妥協せずに深掘りし、分岐する分野についても学びを怠らない事。興味が移り変わるタイミングで他分野についても深度を高めて知識に厚みを持たせる。

自分が惹かれた分野のテクノロジーを追求し、プログラマーやスペシャリストになるのも良し、多岐に渡る知識を身につけゼネラリストやフルスタックエンジニアを目指すも良し。

技術力として知識を定着させ、膨大な技術畑のどこを耕すのか。

面白い事に、どこを耕しても身のある作物を収穫でき、あわよくば芋づる式にテクノロジーの真髄に辿り着く事もある。

手に職をつける目的でも無駄がなく、時代にマッチした職である事も人気の所以かもしれない。

創作意欲の支えになります!