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びっくりのインド ● 09 ● 通勤+散歩

命がけの交差点 を渡って 10 分くらい歩くと高級住宅街に入る。
3 階以上の家が立ち並び、日本と同じように静かで敷地内に木が多く、やっぱりお金のある人が求めるものは世界共通なんだなと思う。

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ホテルから職場まで、毎日違うルートで通って街を探索しながら 30 分間、散歩を楽しんだ。
写真左側のホテルを出発して、白丸が 命がけの交差点、 四角で囲ったところが高級住宅街、雲で囲ったのはホテルへ帰る途中に時々寄ったデパート Maga Mart 。

高級住宅街と言っても、日本やアメリカと大きく違うのはインフラが整っていないことだ。
道路のあちこちに大きな穴があった。
深さが 40~50 センチほどの穴もあって、気を付けないと怪我をする。

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どの家も門が立派で、敷地が広そう。
この写真は職場まであと 1 分のところ、道路は比較的きれいだが、よく見ると、誰も歩道を歩いていないのに気付く。
野菜が入った籠を頭に乗せた女性が歩いているのを、よく見かけた。
裸足で歩いている人も多いし、歩道がデコボコすぎて歩きにくいうえに、つまづいてコケると危ないから車道を歩いているのだと思う。

ホテルを出て命がけの交差点を渡るまでは、インド人、インド人、とにかくインド人だらけで、同じ民族の中に自分ひとり外人だと、さすがに 怖かった
襲われてカバンを引っ手繰られるとか、そういう怖さではなく、自分が異物であることの恐怖感だ。
勇気のある人は若いうちに、この得体の知れない恐怖感を一度経験してみるべきだと思う。
そうすると 「日本人は...」 とか 「海外では...」 という話題で、理論と想像だけで うんちく を垂れる人を見分けられるようになる。
何事も肌で感じるというのはすごく大切なことだ。
インドは、もちろん場所にもよるだろうけれど、自分だけが外人 を経験するには良いところかなと思う。

通勤のときにインドの人が必ず不思議そうにチラ見していたのは、私が履いていた スニーカー だった。
インドの男性は、革靴サンダル か 裸足 で、女性は、サンダル裸足 だ。
白のスニーカーを履いて歩くと目立って恥ずかしいが、デコボコの道を 30 分、革靴で歩いて転んで怪我をしたくないし、サンダルも長時間歩くとしんどいから仕方なかった。

そのほか気付いたのは、あちこちにワンちゃんのウンチが落ちていることだ。
下を見て歩かないと、穴に落ちるかウンチを踏むかだ。
インドには 野良犬 が多くいるから、狂犬病の予防接種をしたのは賢明だったと思う。
リス もそこらじゅうにいるのだが、彼らも狂犬病を持っている可能性があるので、注意。
海外で日本人が、リスが可愛いと言って手を伸ばしたり餌をあげたりしているが、とんでもない ことをしているのに気付いていない。

ホテルからの通勤は 1 週間だけだったけれど、30 分のうち最後の 10 分は、木漏れ日の中、大きな家のインド風デザインを見ながら、のんびり歩いて、命がけの交差点を渡った後の 10 分だったから余計に散歩が楽しかった。

●●●●● 後日談 ●●●●●

インドの生活に慣れてきたころ、普段履き とは別に、フィットネスクラブ用 に Nike のスニーカーを Mega Mart で買った。
日本なら 2 万円 くらいしそうなのに、たしか 6,000 円 くらいだったので、即買いした。
その時はまだインドの平均年収が 40,000 円だと知らなかったので 安い! と思ったが、2 か月分の給料 を履いて、埃だらけ、穴だらけ、野良犬のうんちだらけの道路を歩いていたということか...。


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