見出し画像

言葉の壁

「言葉の壁」と聞いてすぐに思いつくのは、外国人とのコミュニケーションでしょうか。

日本では「方言」はあれど、標準語を話していれば全国で言葉が通じないと言うことはないですよね。

世代間ギャップ。
「若者言葉」は・・・分からない言葉が大半になってしまったけど…。

いずれにしても、標準語さえ話すことが出来たら日本で困ることはなく、それが我々の外国語教育の後発的現状を招く一つの原因になっているのでしょうね。

それはCA時代、ヨーロッパ拠点のCA達と話しているときに実感。
私が知る限りでも、ヨーロッパ拠点のCAの居住国は多岐に渡っていて、
イギリス・スペイン・ドイツ・フランス・オーストリア・ポルトガル・オランダはパッと浮かぶ国として挙げられます。

けれど、これらの国の中で、国語が英語なのはイギリスだけ。
その他の国では、母国語は英語以外の外国語で、かつ英語もペラペラに話せる状態。

それだけでなく、例えばオーストリアでは、同じ国内でも共通語が地域によって異なって、フランス語を共通語とする地域と、ドイツ語を共通語とする地域があるので、フランス語・ドイツ語・英語が話せないと生活に苦労してしまう環境です。

そんなヨーロッパ拠点のCAに言われた痛い一言。
「なぜ日本人は英語が話せないの?」

う〜〜〜ん。痛い。
私も、幼稚園からインターナショナル要素がある園に通い、小学・中学・高校・大学・入社後…と英語学習に触れているのに、ネイティブレベルには程遠い状況。

彼らに英語学習の期間を聞くと、
「小学校の時に勉強したくらい。あとは英語を話す友達と話して覚えたよ〜」と。

私の30余年。
何やってんだよ!

ただ、私のこの30余年の英語学習の中で一番スキルが上がったのは、社会人になってから。
仕事で使わざるを得ない状況で、とにかく「聞く・話す」が鍛えられましたし、フライト中に何かイレギュラーが発生すると、英語で書類やレポートを記入しなければならなかったので、そこで「書く」スキルも鍛えられました。

ステイ中も、空腹を満たす為には、英語で注文しなければならない。
買い物も、電車やタクシーも全部そう。
ホテルで何かアクシデントが発生したら、英語で電話も必要だったり。

やっぱり語学学習はこういった場面を増やすことが一番。

退職後はご想像の通り、リバウンド状態。笑
やっぱり使わないと、言葉がすんなりと出てこなくなります。

悔しい・・・。あんなに苦労したのに・・・。

そんな私の最近の救世主はTikTok!
海外在住の日本人TikTokerや、海外で育った日本人TikTokerが毎日動画をupしてくれていて、それがすごくいい!!
教科書的な英語学習ではなく、まさに実用英会話。
「私たちは〇〇の時こう言うよ」的なものが多くて、本当に助かります✨

専門学校の同僚で、英会話を担当する外国人講師マイケル。
彼との会話では、TikTokで勉強した言葉をあえて使うようにしてます。

私は、自分の事業の一つに「外国人材との関わり方研修」をやっています。
もちろんその対象となるのは日本の中小企業様なので、そこで働く外国人従業員は日本語を話すことが求められています。

かつ、日本に在留する外国人労働者は、ベトナムやタイ、ミャンマーなどの非英語アジア圏から来日している方が多いので、英語だけが全てではありません。

「今から外国語は覚えられない」と言う言葉も多く聞かれますが、
0か100の極端な考えはもったいない。
例えばランチ休憩中に、外国人従業員の方の母国語を教えてもらいながら休憩するくらいの、「5」くらいの行動でも、相手にとってはとても嬉しい行動になるのではないでしょうか。

「言葉の壁」って、実は「言葉」が問題なのではなく、そこに対する行動が問題なのではと思います。
「知ろう」とする行動。
「聞き取ろう」とする行動。
「伝えよう」とする行動。
「理解しよう」とする行動。

あれ・・・?これどこかで聞き覚えが・・・。
あ・・・。社会人が求められるコミュニケーション能力と同じだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?