見出し画像

韓国マスオさん日記 〜韓国の交通事情と運転免許 後編〜

※タイトル画像は釜山で食べたテジクッパ(豚の雑炊)。画像ブレブレでやたらとドアップですが、この写真しかないので…。

 前回の続きで、韓国で運転免許証を取得するまでのことについて書きたいと思います。

 日本の自動車免許を持っている人が韓国で運転免許を取得する場合の手続きについては、在大韓民国日本国大使館のHPに記載があります。

https://www.kr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consulate_menkyo.html

 いくつか方法があるのですが、最初に記載されているのは「国際運転免許証を取得」するケースです。この場合、手続きは日本で済ませておく必要があります。すでに韓国で暮らしているわたしには無理ですね。

 2番目の方法は「韓国の運転免許証への書換え」、3番目の方法は「運転免許を取得」、つまり韓国で試験を受けるということです。

 以前、少女時代のティファニーが日本の音楽番組に出演した際、免許を3日で取得したというエピソードを披露していました。韓国では日本のように高いお金を出して、長い間教習所に通う必要はありません(昔の日本のプロレスラーはメキシコに行って3000円の費用で免許証を取得し、日本に帰ってきてから書き換えていたそうですが…)。
 それでも試験は試験です。それなりに時間がかかるし、万が一落ちたりしたらショックもでかい(日本でも一回筆記で落ちてますしね…)。というわけで、当初の予定通り2番目の「韓国の運転免許証への書換え」を選択することにしました。

 ところで、内容をよく読んでみると、必要書類の項目の中に「免許証の大使館確認書」が含まれています。これは在韓国の日本領事館に直接行って発行してもらわないといけません。領事館はソウルと釜山、そして済州島の3ヶ所のみ。

 うーん、どれも遠いなぁ。それでも試験受けるよりはマシかぁ。よし、ソウルよりは釜山の方が近いな。釜山に行こう。

  さらに読み進めていると、

なお、韓国の運転免許証への切替えに際しては、切替えを行った機関に日本の運転免許証を預けなければなりませんのでご留意ください(日本の免許証は、預け入れた機関から韓国出国時に返却を受けてください)。

在大韓民国日本国大使館のHP

 なんですと!? 書換えの場合は日本の免許証を韓国の試験場に預けないといけない? ということは、日本に戻るたびに韓国の試験場まで行って免許を返してもらわないといけないということになります。これもめんどくさいなぁ。

 韓国は日本よりもはるかにアバウトな国だと思っていたわたしにとって、運転免許の切り替えが面倒なのはちょっと意外でした。これならやはり韓国で試験を受けて免許を取得した方が、後々楽なのかも知れません。

 それでも結局、2番目の「韓国の運転免許証への書換え」を選択することになりました。試験を受けるための時間がもったいないというのが一番の理由です。書き換えなら、とりあえず釜山まで行って帰ってくればいいだけのこと。

 というわけで、書類を一通発行してもらうためだけに釜山に行くことになりました。朝6時20分発の高速バスに乗りいざ出発。車内では、反対の窓側に座っていたおじさんが「隣の席に誰もいないから、君のカバンもここに置きなさい」と声をかけてくれました。親切な人もいるもんです。

 さて無事に釜山に到着し、すぐに領事館に向かいました。バスターミナルから地下鉄を乗り継いで40分ほどで領事館につきました。領事館の玄関はわかりづらいところにあったのですが、なんとか荷物チェックを終え窓口へ。この時領事館にいたお客さんはなんとわたしだけ。その後も1組の夫婦が来ただけでした。ソウルに比べると暇なのかも知れません。

 職員に「日本の運転免許の抜粋証明をください」というと、「あれ、光州からいらしたんですか? 光州の人はだいたいソウルの領事館に行くんですけどねぇ」とのこと。知らんがな。

 光州の人がソウルまで行く? 釜山の方が近いのになんで? なんて不思議に思ったのですが、よく考えればKTX(日本でいう新幹線)に乗れば確かにソウルの方が近い。2時間もかからないはずです。ただ、わたしは費用をうかせるために高速バスしか頭にありませんでした。片道3時間ですから、そこまで遠くもないですし。

 証明書は20分ほどで発行されました。さて、せっかく釜山まで来たので、少しは釜山を感じて帰ろう。ということで、釜山名物のテジクッパを食べて、東莱(トンネ)温泉でひとっ風呂浴びました。連れ合いからは「十分満喫してんじゃねーか」と言われましたが。

 さて、帰りも高速バスに乗って光州へ。バスが出発するやいなや、わたしの前に座っている女性が隣の男性から「ここに荷物を置けば? 」と声をかけられています。ん? よくみると行きのバスでわたしに声かけてきたおじさんではありませんか。帰りも同じバスだったのかと思いながら、サービスエリアのトイレに行くと、そのおじさんが隣で用を足しながら、わたしに「行きのバスもいっしょだったよね」と声をかけて来ました。なんとも奇妙な偶然でした。

 翌日、今度は市役所に行って生まれてから現在までの出入国記録証明書を発行してもらいました。わたしは1歳8ヶ月の時に両親に連れたれて韓国を訪れているのですが、そのことについてもしっかり記載がありました(当たり前か)。こんな書類も市役所レベルで発行してもらえるんですね。

 そしてその次の週、義理の父の運転で羅州(ナジュ)市にある運転免許試験場まで。必要書類を提出して視力検査を受けるだけで、免許証がその場で発行されました。手続き自体は単純なんですが、意外と時間と労力がかかりました。

 なんとか免許証を取得したわたし。これからワイルドな韓国な交通事情に揉まれていくことになります。不安だらけではありますが、とにかく安全運転を心がけていきます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?