好きな方が戯曲を書くってよ。-「染、色」へ想いを馳せる-
高校生の頃。
一回だけ脚本を書き、演出をしたことがある。
中学生の時に芝居と出会い衝撃を受けた私は、高校・専門と演劇に触れられる学校へ進んだ。どちらも演じることをメインに学んでいたけど、高校卒業前に「卒業発表」と題してオムニバス形式で作品を創ることに。
メインの作品は講師の方が創ってくれたけど、その内何本かの短い作品は生徒自身が創ることになり、恐らく今後やることはないと思ったので挑戦してみることにした。
30分程の作品を創る。決まりはそれだけだった。
結末から言えば、本当に大変だった。色んな種類の大変があった。そして思い出すたびに恥ずかしさで埋まりたくなる。いきってるし、格好つけているし、若い!
まず、どういう物語にするのか。何を伝えたいのか。30分の中でそれが出来るのか。書いていく中で生まれまくる疑問はどう解消すべきか。矛盾点はないのか。そもそも面白いのか。
あれ、結局のところ、これって自己満じゃないの?
そしてどんどん自己嫌悪になっていく…笑
なんとか書き上げた後演出をつけたのですが、これがまた自分の引き出しの少なさにげんなりしました。
頭の中にアイディアは浮かんでいても、それを具体的に表現することが出来ない。言葉も足りなかったし、アイディア自体もかなりぼんやりとしたものだった。
最終的になんとか創り上げましたが、思っていた以上に自分と向き合う形になったのと、やりやすい環境を作るべく役者さんや色んな人の顔を伺いまくって、結構メンタルをすり減らした記憶があります。
でもやり切ったという達成感はありました。
恥ずかしくて仕方ないけど、我ながらよく頑張ったと今では少し思っています。
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話は逸れましたが、加藤シゲアキさん脚本家デビューおめでとうございます!
舞台おたくでもある身としては、加藤さんの作品が戯曲化されることがとても嬉しいです。
加えて、私が初めて加藤さんの作品を読んだのがこの「染色」だったので、余計に感慨深いものがあります。短編ながらも、ヒリヒリとした衝撃を受けたのを今でも覚えています。
舞台用に追加する部分や、逆に削る部分もあるのかな。出演俳優さんも今後楽しみです。
どうしよう、知っている若手俳優がきたら。泣くわ。
それにしても凄いなあ加藤さん。
小説からドラマへ、そして舞台にもなって。もう後は映画化ですやん。はちゃめちゃに格好良い…そりゃますます好きにもなっちまいますな。
出来れば戯曲用に書いたものも売って欲しい。台本としてでもいいから物販で売って欲しい。ト書きとか見たら興奮できる自信がある。
あと戯曲化とは異なるけど、いつか加藤さんの一人芝居が観てみたいな。ご自身の書いた作品でもいいし、別の方が書いた作品でも有り。新国立劇場とかでやってほしい。夢が膨らんでいく。
こんな端くれが言うのは大変おこがましいけど、戯曲を書くのって舞台上を想像して書くところもあったし、自分の頭の中だけで完結出来ないことも多いし、小説とは色々と勝手が違うと思われます。
どうかお身体にはお気をつけてください。
しかしとんでもなく楽しみすぎる。好きな方の書いた舞台、観たいに決まっている。
「染、色」
小説とは違った作品ということで句読点がつけられていますが、他にもこの句読点の意味があったりするのかな。「染」「色」二文字の隙間には何かが埋められているのかな。
わくわくしながら、また読み返して公演を待とうと思います。
というか、そもそも当たるの????
いや、当てるという強い気持ちを持つ!
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