ブラック企業と普通の会社は何が違うか?

ブラック企業(note記事)から転職し、めでたく新しい会社で働くことになりました。
新しい会社がどういう会社か詳しいことは言えませんが、一応母体は大手企業なので、当然ブラック企業とは全然違いました。接客業なので時給は下がりましたが、前職に比べたら天国だったのです。
というわけで、ブラック企業と普通の会社の違い、ブラック企業はなぜブラックなのかについて記していこうと思います。

ブラック企業(前職)

・従業員数1~3人程度の零細企業。募集要項では倍以上に盛っている。3年どころか1ヶ月続くのがまれ。
・設立時からハローワーク求人の常連。求人情報は基本嘘。時給の高さと残業なしで釣っているが……
・設立すぐの時、既にハロワ常連だったことについての第三者の意見「完璧な人材を求めすぎている気がする」……正解。
・私服OK、ネイル・ピアスOK→完全に嘘。「オフィスカジュアルにしろ(男はジーパンでもいいけど女はダメ)」「ネックレスなんて派手。ヤンキー」といったワンマン社長の暴言が始まる。(そんなことより自分の口臭を何とかしろよと思う人もいるかもしれない)
・面接では失礼な質問ばかり。血液型、家族構成、恋人の有無などいわゆる「不適切な質問」が大多数(面接シートという名の証拠があります)
・会社としてのHPがない(労働局の人に相談した時に驚かれた)。出版社なのだが、雑誌のHP=会社のHPだった。
・ケチなので、業務に必要なものでも中々買えない(Wi-Fiは古いままで繋がりにくいし、PCはスペックが低いので動画保存だけで重くなるほど。Windows7が現役……)
・ワンマン社長が上司
・福利厚生は嘘か、無いも同然
・労働組合は当然なし
・履歴書の保管からマイナンバー、保険の手続きまで個人情報管理のすべてが雑。必要な手続きを「そんなものやらなくていい」「面倒くさい」とやりたがらないため、労基違反も平気でする
・就業規則の存在を知らされない
・健康診断? なにそれ?
・休憩や休日に否定的。休憩は頻繁に無くなり、突然の休みには嫌味と悪口が待っている。つまりサービス残業が普通にある。時間外の電話やLINEが当たり前
・常に人手不足なので、一人休むだけで業務が回らない
・熱があっても出社させようとする。いつから来れるかとにかくしつこい
・コロナ禍の危機感は皆無。強制昼飯同行や飲み会あり。
・指示があいまいであり、聞く時によって言ってることが違う
・新人教育が雑。マニュアルも数年前の手作りで最新情報ではない
・人間関係が悪い。この会社の場合はワンマン社長が癌であり、ハラスメントは当たり前。毎日誰かしらの悪口を言っている。
・前任者の訴えが密かに残されており、「社員にはならない方がいい。無理だと思ったら迷わず退職しよう」というメッセージが残っている
・あたたかい職場()
・ギリギリ2.0と評判が悪い。社長がわざわざ書き込んだと思われる高評価のサクラレビュー以外嘘は無さそうだったので、評判サイトは確認した方がいいでしょう。
・会社垢とプライベート垢の使い分けという概念がない(本名でプリパラ好きをアピールする社長……残念ながら誰も知らない零細会社なので炎上しないのですが)

普通の企業(現職)

・大手企業の一店舗であり、接客業。従業員数は20人前後
・求人情報に嘘がない
・不満は覚えることが多い割に時給が低いこととのみ。疑問はオープニングしたのにHPに中々載らなかったこと、広告のオープン日が違ったことだけ。
・接客業なので、髪色などは仕方ない面もある。個人的に大手企業の接客業で髪色自由なのはAppleくらいしか知らない。
・面接で聞かれるのは前職が何かくらい。
・必要なものは支給される。
・求人については企業のHPを常にチェックし、掲載を待つしかない
・社長については企業説明の時に名前が出るだけ。
・店長は忙しいのでハラスメントする暇はないでしょう。お店が忙しい時や助けを求められたときは従業員と一緒に表に出て接客しています。
・上司に相当する人物はいるが、どちらかと言うと上司というより「知識があり、経験が豊富で頼りになる先輩」という感じ。従業員より若いことも。
・福利厚生については企業独自のものがあり、社内報もある。パート・アルバイトももちろん使用可能(このあたりはさすが大企業という感じ)。
・労働組合は当然あり、労働組合のものと思われるポスターを見ることができる
・マイナンバーなど書類の提出は形式から回収までキッチリしていた。接客業ということもあって、個人情報の管理は徹底している
・就業規則は災害時の対応とともにわかりやすい場所にある
・健康診断は受けたか受けていないかまで管理されている様子
・休憩は必ず取得できるようになっており、タイムカードとその日のタイムテーブルで管理。残業代は1分単位で入るため、数十円、数百円だろうと給与に含まれる(これに一番感動した気がします)
・休日など勤務時間外に仕事の電話がかかることは当然なく、むしろやめてほしいと言われる
・全員同じ仕事が出来るため、休んでも大丈夫
・今はコロナ禍のため、特に「体調不良? いいから休め!」という感じ。「飲み会、お菓子配りはやめろ」という趣旨のお知らせが張り出される。
・その日誰が何をやるかが全員把握できるようになっているため、一々次に何をやるか聞かなくてよい
・研修はがっつりあり、マニュアルも本部が作ったと思われるちゃんとしたものが渡される
・人間関係は店舗による。私はオープニングスタッフで入りました。話を聞く限り、私のいる店舗は他店舗の方から見ても優秀な方が多く(学生でも接客経験者が多い)、変なお客さんも滅多にいないため当たりだったようです。

ブラック企業がブラック企業たる所以

以上の比較から、私が思う「ブラック企業はなぜブラックなのか」は以下の通りです。

・当たり前のことをしない(昼休憩に休めない、雇用保険・社会保険の説明や手続きをしない、就業規則の存在を周知させない、雇用契約書を渡さない、個人情報の管理を雑に行う等)
・常にストレスが溜まる環境(ハラスメント、悪口や暴言が常、休めない環境)
・嘘が当たり前(データ入力→営業・電話応対あり、私服、ネイル、ピアスOK→ハラスメント的暴言を受ける、残業なし→昼休憩がサービス残業、従業員数→記載の1/3、社会保険あり→説明無しor面倒そうにスルー、人によっては雇用保険すら無し)

たしかに私の場合、ブラック企業の方が仕事の割に給料は高かったです。
ただし、

・給料は高いが、残業代なしサービス残業当たり前・福利厚生なし。ストレスで病む人が続出
・給料は安いが、残業代は1分単位で付く上福利厚生はバッチリ。人間関係の問題もなくストレスフリー

私は後者を選びました。

さいごに

なお、このブラック企業は、現在高時給・残業なしを売りにして、求人を掲載しています。
設立から常連だったハローワークは追い出されたのかなぜかありませんが。この求人サイト追い出されたら募集するところなくなる気がします。そういう会社です。

休み希望はお気軽になんて言っていますが、私は学生が入社して1日休んだだけ、週3など週5・8時間以外なのを承知で採用されている人が「あいつよく休むし使えねー」「○○さん休み。やる気ないなー」なんて言われているのを散々見てきましたからね。だったら学生を採用するなと。

あと、よく見るとわかりますが……保険に関する説明が一切ありません。
お気を付けください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?