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とある飲食店での迷いのバグ体験

本日は、先週末とあるチェーンの飲食店で遭遇した体験と考察をカジュアルに書きたいと思います。(タイトルの画像はイメージです。)体験って一連の流れで形成されるんだな~と何故か納得してしまいました。各パートに分けて記載していこうと思います。

入店

家族(相方+子供2人)で動物園に行こうとしておりまして、その道すがらとあるチェーン店で昼食を取ろうと入店しました。最近ですと大体店舗入口辺りに消毒液が設置してあると思うのですが、色々なお店に行った時の脳内情報を加味すると大体、視界の右半分に入る箇所に置いてあります。首をひねらなくとも見える箇所に置いてあり、利用者が認知しやすい状態になっておりました。

パッと見て認知できない…有名なチェーン店ですから置いてないことはないだろうと思いました。子供も「あれ?消毒ないよ??」と言っていて、「あれ?」と思い探したところなんと入口の壁に沿って置いてありました。つまり入店して中に入ると右後ろに位置していました。

これでは見逃してしまう方もいるのでは?と思いました。明らかに認知しづらく、行動の導線が悪いなぁと感じました。

券売機

首をひねって消毒液を見つけ、消毒してお店の中に入りました。そこは食券を購入するシステムだったのですが、このタッチパネル型券売機、使い方が示されておらず食券の購入に手間取る方が結構いらっしゃいました。

メニューのボタンを押すと「お金を入れてください!」と券売機に怒られる仕組みで、、、結構な回数券売機のお叱りの声を耳にしました。私は問題なかったのですが、相方が例により券売機に叱られ、、、「やり方がわからん!」と不機嫌モードになっておりました。

それもそのはず、本来お金を入れてから物を選ぶと言うのは商品を購入する時の流れとしてはおかしいんですよね。。。普通の流れですと、買う商品を決め、購入意思を持ってからお金を払う、その流れのはずです。

どうやらこの券売機はタスク指向で組み立てられていたようです。で、あればもう少し使い方や操作の流れについてはお客様に分かるようにしてもよいのではないかなぁと思いました。

着席

空いてる4人掛けのテーブル席を見つけて着席したのですが、店内には店員さんの姿が見えず、、、(キッチンの中に全員いたっぽいです)。食券を買って、席に着いたはいいが、手に持った食券をどうするのがいいか、これについても迷いました(どこにも何も書いておらずでルールが分からない状態)。5分ほど席にいましたが、店員さんがやってくる気配もなく…。

私はどうにも分からず結局全員分の食券をキッチンまで持っていくことでオーダーを通しましたが、中には大声で呼ぶ人もいたりして(その間も券売機の方からは「お金を入れてください!」の声が聞こえる…)半ばカオスな状態でしたが、よーーーーく見ると呼び鈴がメニューの裏側に置いてありました…。

最近ですと4人掛けのテーブルの真ん中にパーティションが置いてあったりでテーブルの上に置いてある物が増えておりなかなか分かりづらいのもわかりますが、まさか半ばメニューに隠れていたとは…(と言うか、券売機があるのでそもそもテーブルにメニューは要らないのでは…?)。

ここでもお客様の行動の誘導目安がなく迷いを引き起こすことになっていました。

飲み物

ここのチェーン店、いつもは大体各テーブルに1つお茶のピッチャーが置いてありますがその時はテーブルに置いてありませんでした。

「お茶ないかなぁ~」と思い店内をぐるぐる見渡すとありました。壁のところにピッチャーがいくつか並びコップも積み上げてありましたが「セルフサービス」とは書いておらず、取っていいのか?どうなのか?と他のお客さんが戸惑われていました。

再びキッチンまで足を運び訊ねると、やはり壁のところに置いてあるので取ってください、の回答でした…それなら手書きでもなんでもいいので「セルフサービス」と記載しておくべきじゃないかなぁと感じました。ここでもお客様に対するの行動導線が引かれていなかったのです。

着丼~食後

無事オーダーしたメニューがやってきたのですが、ここに行きつくまでに4回戸惑いが発生していたわけです。相方は不安になりテーブルに据え付けてあるお箸ではなく割り箸と持ち帰り用のスプーンで食事していました。(子どもにも割り箸と持ち帰りスプーンを使うように言っていました。)さすがに味は美味しかったのですが、相方は食後「このテーブルちゃんと消毒してるんやろうか?」と言うセリフを言っていました。

一連の流れの中で躓くと、他の要素に対しても不安になるのはよく分かります。「100-1=0の法則(帝国ホテル)」もある位、お客様の体験は一瞬だけではなく一定の時間軸で形成されていることを実感しました。

退店

一通り食事が終わりお店を出た後、相方が「失敗やったなぁ~…」とつぶやきました。私個人的には一種エスノグラフィー的な目で見ていたので感じるというより「迷い」「迷い」「迷い」「迷い」「美味しい」みたいな感じでしたが…

やはり、
■入店(予期的UX)※ここで4つ迷いが発生している
■着丼(瞬間的UX)※割り箸/持ち帰り用スプーンを使う、美味しいけど…
■食後(エピソード的UX)※ちゃんとテーブル消毒してるのかな?


■一連の流れで「失敗やな~」と言う包括的UXが形成された。

考察

ここからは予想ですが、そのお店は世間の状況が変わり、デリバリー対応や感染症対策など、店舗の作りはそのままだけど、オペレーションが急激に増えてしまった節があるのではないかと感じました。(実際、デリバリー用のラックや持ち帰りのお客様用の席も即席感あったさい)そのため、変えないルールは変えずにいたけど店員さんのオペレーションが変わってしまったため代替えの行動導線が引かれないままになってしまったのでは??と感じました。

個人店ではなくチェーン店なのでSV(スーパーバイザー)の助言とかはないのかな??と思ったりはしましたが、分かりやすく重なったなと思い、書いてみました。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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