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オリンピックの見どころをWSL目線で整理すると... :: WSL Watch #088

7月25日〜8月10日にパリで行われるオリンピックの代表メンバーにWSLでプレイしてる選手がどれくらい選ばれたのかについては"WSL Watch #079"でまとめたけど、各国のメンバーが出揃ったんでWSLファンの目線でちょっと見どころを整理してみようかな、と。移籍マーケットではアウトもインも現在進行形で動いてるけど、WSLを観てきた視点なんで基本的には23/24シーズンに所属したチームの情報をベース(に、必要なら適時補足する)って感じで。実はオリンピックって大会自体にもオリンピックで行われるサッカーに関しても、個人的にはそれほど興味はないんだけど、それでもちょっと気になるポイントはいろいろありそうなんで。

WSLの選手が最も多い国はオーストラリア

全12カ国のメンバーでWSLでプレイする選手はトータル31人(+予備メンバー4人)で、12カ国x18人=216人だから全体の約14%ってことになるのかな。国別の内訳は多い順で以下の通り。実は日本は2番目に多かったりする。

* カッコ内は「6/14時点のFIFAランク / 去年のFIFAウィメンズ・ワールドカップ(FIFAWWC)の成績 / 今大会のグループ」。

* "WSL Watch #079"でまとめた時点でのメンバーから、ケガのために1人変更されてる。

オーストラリア(FIFAランク 12位 / WWC4位 / グループB): 9人

  1. GK マッケンジー・アーノルド(Mackenzie Arnold / ウェスト・ハム・ユナイテッド)

  2. GK ティーガン・マイカ(Teagan Micah / リヴァプール)

  3. DF ステフ・キャトリー(Steph Catley / アーセナル)

  4. DF アラナ・ケネディ(Alanna Kennedy / マンチェスター・シティ)

  5. MF カイラ・クーニー・クロス(Kyra Cooney-Cross / アーセナル)

  6. MF メアリー・ファウラー(Mary Fowler / マンチェスター・シティ)

  7. MF カトリーナ・ゴリー(Katrina Gorry / ウェスト・ハム・ユナイテッド)

  8. MF クレア・ウィーラー(Clare Wheeler / エヴァートン)

  9. FW ケイトリン・フォード(Caitlin Foord / アーセナル)

日本(FIFAランク 7位 / WWCベスト8 / グループC): 7人

  1. DF 清水梨沙(ウェスト・ハム・ユナイテッド)

  2. MF 長谷川唯(マンチェスター・シティ)

  3. MF 林穂之香(ウェスト・ハム・ユナイテッド)

  4. MF 長野風花(リヴァプール)

  5. MF 宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド)

  6. MF 植木理子(ウェスト・ハム・ユナイテッド)

  7. MF 浜野まいか(チェルシー)

カナダ(FIFAランク 8位 / WWCグループ・リーグ敗退 / グループA): 5人

  1. DF カデイシャ・ブキャナン(Kadeisha Buchanan / チェルシー)

  2. DF アシュリー・ローレンス(Ashley Lawrence / チェルシー)

  3. DF ジェイド・リヴィエール(Jayde Riviere / マンチェスター・ユナイテッド)

  4. FW アドリアナ・レオン(Adriana Leon / アストン・ヴィラ)

  5. FW クロエ・ラカス(Cloé Lacasse / アーセナル)

スペイン(FIFAランク 1位 / WWC優勝 / グループC): 3人

  1. DF ライア・アレクサンドリ(Laia Aleixandri / マンチェスター・シティ)

  2. DF ライア・コディナ(Laia Codina / アーセナル)

  3. FW ルシア・ガルシア(Lucía García / マンチェスター・ユナイテッド)

コロンビア(FIFAランク 22位 / WWCベスト8 / グループA): 2人

  1. DF ジョセリン・カラバリ(Jorelyn Carabalí / ブライトン&ホーヴ・アルビオン)

  2. FW マイラ・ラミレス(Mayra Ramírez / チェルシー)

ニュー・ジーランド(FIFAランク 28位 / WWCグループ・リーグ敗退 / グループA): 2人

  1. GK アンナ・リート(Anna Leat / アストン・ヴィラ)

  2. DF キャサリン・ジョーン・ボット(Catherine Joan Bott / レスター・シティ)

アメリカ(FIFAランク 5位 / WWCベスト16 / グループB): 1人

  1. DF エミリー・フォックス(Emily Fox / アーセナル)

  2. MF カタリナ・マカリオ(Catarina Macario / チェルシー)
    * ケガのために予備メンバーとの入れ替えが7月12日に発表された。

フランス(FIFAランク 2位 / WWCベスト8 / グループA): 1人

  1. MF ケンザ・ダリ(Kenza Dali / アストン・ヴィラ)

ドイツ(FIFAランク 4位 / WWCグループ・リーグ敗退 / グループB): 1人

  1. MF シェーケ・ニュスケン(Sjoeke Nüsken / チェルシー)

ザンビア(FIFAランク 64位 / WWCグループ・リーグ敗退 / グループB): 0人

ブラジル(FIFAランク 9位 / WWCグループ・リーグ敗退 / グループC): 0人

ナイジェリア(FIFAランク 36位 / WWCベスト16 / グループC): 0人

オリンピックって大会の性質を考えると仕方ないことなんだけど、改めて出場国のFIFAランクを確認してみたら、3位のイングランド(オリンピックに出るとしたらイギリスだけど)と6位のスウェーデンが出れてないって、ヨーロッパはかなり厳しいな...とか思っちゃうかな、やっぱり。去年のFIFAWWCの結果で考えても、イングランドは準優勝でスウェーデンは3位だし、ベスト8に入ったオランダも出れてないし。

あと、出場国でWSLでプレイする選手が誰もいない国は3カ国で、グループCに2カ国あるんでブラジル対ナイジェリアだけはWSLでプレイしてる選手がいない試合ってことになる。

グループ別にまとめてみると以下の通り。単なる偶然なんだけど、グループ別に見るとバランスよく分かれてる感じ。

  • グループA: 10人

  • グループB: 11人

  • グループC: 10人

その他の国に関しては、アメリカのリーグ(NWSL以外のチームも含む)でプレイしてる選手が47人で最多、スペインのリーグが29人、フランスのリーグが19人って感じなんで、WSLは2番目に多いってことになる。

チーム別で最多はアーセナルの6人

31人をWSLのチーム別で多い順に整理すると以下の通り。予想通りっていえば予想通りだけど、6人選ばれてるアーセナルが最多で、メンバー発表後にケガで変更になったカタリナ・マカリオを除いても5人選ばれてるチェルシーと日本人選手3人が含まれてるウェスト・ハム・ユナイテッドが次いで多いって感じ。

アーセナル: 6人

  1. DF ライア・コディナ(Laia Codina / スペイン)

  2. DF エミリー・フォックス(Emily Fox / アメリカ)

  3. DF ステフ・キャトリー(Steph Catley / オーストラリア)

  4. MF カイラ・クーニー・クロス(Kyra Cooney-Cross / オーストラリア)

  5. FW クロエ・ラカス(Cloé Lacasse /カナダ)

  6. FW ケイトリン・フォード(Caitlin Foord / オーストラリア)

チェルシー: 5人

  1. DF カデイシャ・ブキャナン(Kadeisha Buchanan / カナダ)

  2. DF アシュリー・ローレンス(Ashley Lawrence / カナダ)

  3. MF シェーケ・ニュスケン(Sjoeke Nüsken / ドイツ)
    MF カタリナ・マカリオ(Catarina Macario / アメリカ)

  4. MF 浜野まいか(日本)

  5. FW マイラ・ラミレス(Mayra Ramírez / コロンビア)

ウェスト・ハム・ユナイテッド: 5人

  1. GK マッケンジー・アーノルド(Mackenzie Arnold / オーストラリア)

  2. DF 清水梨沙(日本)

  3. MF カトリーナ・ゴリー(Katrina Gorry / オーストラリア)

  4. MF 林穂之香(日本)

  5. MF 植木理子(日本)

マンチェスター・シティ: 4人

  1. DF ライア・アレクサンドリ(Laia Aleixandri / スペイン)

  2. DF アラナ・ケネディ(Alanna Kennedy / オーストラリア)

  3. MF 長谷川唯(日本)

  4. MF メアリー・ファウラー(Mary Fowler / オーストラリア)

マンチェスター・ユナイテッド: 3人

  1. DF ジェイド・リヴィエール(Jayde Riviere / カナダ)

  2. MF 宮澤ひなた(日本)

  3. FW ルシア・ガルシア(Lucía García / スペイン)

アストン・ヴィラ: 3人

  1. GK アンナ・リート(Anna Leat / ニュー・ジーランド)

  2. MF ケンザ・ダリ(Kenza Dali / フランス)

  3. FW アドリアナ・レオン(Adriana Leon / カナダ)

リヴァプール: 2人

  1. GK ティーガン・マイカ(Teagan Micah / オーストラリア)

  2. MF 長野風花(日本)

エヴァートン: 1人

  1. MF クレア・ウィーラー(Clare Wheeler / オーストラリア)

ブライトン&ホーヴ・アルビオン: 1人

  1. DF ジョセリン・カラバリ(Jorelyn Carabalí / コロンビア)

レスター・シティ: 1人

  1. DF キャサリン・ジョーン・ボット(Catherine Joan Bott / ニュー・ジーランド)

23/24シーズンのWSLで考えると、全12チーム中の10チームから選ばれてて、誰も選ばれてないのはトッテナム・ホットスパーとブリストル・シティだけってことに。個人的には、トッテナム・ホットスパーの選手がいないのがちょっと意外だったかな。オーストラリアの予備メンバーにシャーロット・グラント(Charlotte Grant)とレスター・シティのDFのコートニー・ネヴィン(Courtney Nevin)が選ばれてるけど。

ちなみに、他リーグで目立ってるチームを挙げると、リヨンが9人、パリ・サン・ジェルマンが8人、バルセロナとレアル・マドリーもそれぞれ8人、ヴォルフスブルクが7人、コンリチャンスが7人、NY/NJゴッサムFCが6人、サン・ディエゴ・ウェーヴとポーランド・ソーンズとオーランド・プライドがそれぞれ5人って感じ。

グループAの最大勢力は5人選ばれたカナダ

開催国のフランスに加えて、カナダ、コロンビア、ニュー・ジーランドが入ったグループAでWSLプレイヤーが一番多いのは5人が選ばれてるのはカナダで、グループAだけは全チームにWSLプレイヤーが入ってる。

  • フランス(FIFAランク 2位 / WWCベスト8 )

  • カナダ(FIFAランク 8位 / WWCグループ・リーグ敗退)

  • コロンビア(FIFAランク 22位 / WWCベスト8)

  • ニュー・ジーランド(FIFAランク 28位 / WWCグループ・リーグ敗退)

グループAの(現地時間での)日程は以下の通り。

  1. 7/25 17:00 カナダ 対 ニュー・ジーランド
    7/25 21:00 フランス 対 コロンビア

  2. 7/28 17:00 ニュー・ジーランド 対 コロンビア
    7/28 21:00 フランス 対 カナダ

  3. 7/31 21:00 ニュー・ジーランド 対 フランス
    7/31 21:00 コロンビア 対 カナダ

カナダ代表に選ばれてる選手にはWSLファンにはお馴染みの選手が多いし、今年1月までチェルシーでプレイしてたジェシー・フレミング(Jessie Fleming)がいることも含めて、人数的にも質的にもカナダを軸に観ることになりそうかな、グループAは。あと、世間的にどうなのかはわかんないけど、個人的にカナダがすごく気になってる点があって、それはWSLをはじめとするヨーロッパのリーグでプレイしてる選手とアメリカのNWSLでプレイしてる選手のバランスが絶妙な唯一の代表チームだってこと。内訳的にはちょうど9人がNWSL、9人がヨーロッパ(WSLが5人、イタリアが2人、フランスが1人、残りの1人は無所属だけど直近の所属はアーセナル)だったりするんで。この"WSL Watch :: magazine"では何度か「WSLは世界最高峰のリーグなのか?」とか「WSLの世界的な位置付けは?」みたいな記事、具体的にはまさにそのまんまのタイトルの"WSL Watch #019"とか、メディアが選んだ年間ベスト・プレイヤー的なランキングにWSLから何人選ばれてるかについて触れた"WSL Watch #028"とか"WSL Watch #030"とか、そういう視点の記事をいくつか書いてるんだけど、現状のウィメンズ・フットボールのマップはヨーロッパとアメリカっていう優劣がつけられない2つの勢力圏が併存して成立してる感じで、でも、ヨーロッパの国はヨーロッパのリーグでプレイしてる選手が、アメリカはNWSLでプレイしてる選手が多くて、そんな中でカナダだけがヨーロッパとNWSLのバランスが絶妙で、そこがすごく面白いと思ってて。メンズ・フットボールだとヨーロッパが頂点っていうシンプルな構図だから、実はウィメンズ・フットボールならではのユニークな状況だと思うし。

もちろん、リヨンとパリ・サン・ジェルマンから多く選ばれてるからUEFAウィメンズ・チャンピオンズリーグとかを観てれば知ってる選手が多いフランスも注目。"WSL Watch #085"でも触れた通り、新シーズンからチェルシーに加入することが決まってるサンディ・ボルティモア(Sandy Baltimore)もいるし。

あと、1月にチェルシーに加入してさっそく絶大な存在感を放ったマイラ・ラミレスとかレアル・マドリーのリンダ・カイセド(Linda Caicedo)みたいなスターがいるコロンビアもなかなか強力な感じ。

ニュー・ジーランドに関しては、開催国として出場した去年のFIFAウィメンズ・ワールドカップ(FIFAWWC)のグループ・リーグは1勝1分1敗の勝点4で決勝トーナメント進出は果たせてなかったんだけど、とりあえず、初戦のカナダ戦を観れば実力がわかる感じなのかな?

最多の9人が選ばれたオーストラリアが入ったグループB

アメリカとザンビアとドイツとオーストラリアっていう強豪揃いのグループBもなかなか興味深い感じ。

  • ドイツ(FIFAランク 4位 / WWCグループ・リーグ敗退)

  • アメリカ(FIFAランク 5位 / WWCベスト16)

  • オーストラリア(FIFAランク 12位 / WWC4位)

  • ザンビア(FIFAランク 64位 / WWCグループ・リーグ敗退)

グループBの(現地時間での)日程は以下の通り。

  1. 7/25 19:00 ドイツ 対 オーストラリア
    7/25 21:00 アメリカ 対 ザンビア

  2. 7/28 19:00 オーストラリア 対 ザンビア
    7/28 21:00 アメリカ 対 ドイツ

  3. 7/31 19:00 オーストラリア 対 アメリカ
    7/31 19:00 ザンビア 対 ドイツ

WSLから9人入ってる'マチルダス(Matildas)'ことオーストラリアがグループBではまず注目ってことになるのかな、やっぱり。もちろん、チェルシーのサム・カー(Sam Kerr)がケガで出れないのはものすごく残念だけど、それでもオーストラリアは数が多いだけじゃなくてWSLの上位チームの主力選手揃いなんで。特に、"WSL Watch #012"で取り上げたアーセナルのKCCことカイラ・クーニー・クロスと"WSL Watch #064"で取り上げたマンチェスター・シティのメアリー・ファウラーには個人的にすごく期待してるし。

あと、23/24シーズンまでチェルシーを率いてたエマ・ヘイズ(Emma Carol Hayes OBE)が監督になったアメリカももちろん注目。エマ・ヘイズに関しては"WSL Watch #009"で言及した通りだけど、いろんな意味でものすごい注目を集めるはず。選手としても、WSLでプレイしてる選手なら"WSL Watch #063"で取り上げたはアーセナルのエミリー・フォックスもいるし、それ以外の選手でもトリニティ・ロッドマン(Trinity Rodman)とかマロリー・スワンソン(Mallory Swanson)とかソフィア・スミス(Sophia Smith)みたいなスターがいるし。カタリナ・マカリオのケガは残念だけど。

もちろん、国内の強豪チームのメンバーが揃ってて、最新のFIFAランク4位のドイツも大きな国際大会ではお馴染みの強豪だから普通に要チェックだし。

FIFAランク的には出場国で最低順位のザンビアについてはあまり予備知識がないんだけど、実は初出場を果たした去年のFIFAWWCで日本と同じグループだったりして、当然だけどスペインとも同じグループだったわけで、試しにFIFA+で確認してみたら今でもフルマッチ(を日本語実況付き)で観れたんで、日本戦とかスペイン戦を観てみたりするともっとリアルにイメージできるのかも? とか思ったり。

日本とスペインの対戦に注目が集まるグループC

日本とスペインとブラジルとナイジェリアが入ったグループCは、WSLの選手が多い日本とワールドカップ・チャンピオンでFIFAランク1位のスペインを中心に観ることになるのかな、やっぱり。

  • スペイン(FIFAランク 1位 / WWC優勝)

  • 日本(FIFAランク 7位 / WWCベスト8)

  • ブラジル(FIFAランク 9位 / WWCグループ・リーグ敗退)

  • ナイジェリア(FIFAランク 36位 / WWCベスト16)

グループCの(現地時間での)日程は以下の通り。

  1. 7/25 17:00 スペイン 対 日本
    7/25 19:00 ナイジェリア 対 ブラジル

  2. 7/28 17:00 ブラジル 対 日本
    7/28 19:00 スペイン 対 ナイジェリア

  3. 7/31 17:00 ブラジル 対 スペイン
    7/31 17:00 日本 対 ナイジェリア

日本に関しては、清水梨沙と林穂之香がウェスト・ハム・ユナイテッドを離れることが発表されてて、清水梨沙はマンチェスター・シティ加入、さらに新シーズンから清家貴子のブライトン&ホーヴ・アルビオン加入も決定してたりして、WSLファンの目線で見れば贔屓目抜きで注目のチームって言っていいはず。

スペインはもちろんヨーロッパ最強のバルセロナのメンバーが中心で、当然、初戦でいきなり対戦するスペイン対日本がとりあえず最注目ってことになりそうかな。"WSL Watch #085"でも触れた通り、新シーズンからアーセナルでプレイするマリオナ・カルデンティ(Mariona Caldentey)ももちろん選ばれてるし、バルセロナのアイタナ・ボンマティ(Aitana Bonmatí)とかアレクシア・プテジャス(Alexia Putellas)みたいなスター選手もいるし。実はオリンピックは初出場らしいんだけど、とりあえず、優勝候補の筆頭であることは間違いないかな。

ブラジルも強豪ってイメージが強いんだけど、実は去年のFIFAWWCでは決勝トーナメント進出を逃してたりして、でも、去年の12月に2試合と今年の4月に1試合、計3試合対戦した日本には2勝1敗で勝ち越してたりするし、イマイチ実力を計りかねる感じだったりして。個人的にはマンチェスター・ユナイテッドのジェイゼ(Geyse)が選ばれなかったことにちょっとビックリしたけど、選ばれてるメンバーはブラジル国内とアメリカとスペインのリーグでプレイしてる選手が多くて、38歳になったレジェンドのマルタ(Marta)もいるし、アーセナルでプレイしてたCBのラファエレ・ソウザ(Rafaelle Souza)みたいなお馴染みの選手もいるし、ノース・カロライナ・カレッジでプレイしてるWGのケロリン(Kerolin)も個人的にけっこう好きだし、やっぱり、なんだかんだで楽しみだったりするかな。

ナイジェリアにもWSLでプレイしてる選手はいないんだけど、メンバーの所属チームを見るとアメリカとかメキシコとかフランスとかイタリアとかスペインとかポルトガルとかいろんな国のリーグでプレイしてる選手が集まってて、実はWEリーグのマイナビ仙台レディースでプレイしてる23歳のDFのチディンマ・オケケ(Chidinma Okeke)も選ばれてたりする。もちろん、今年の1月にベイFCに移籍するまでバルセロナで点を取りまくってたアシサト・オシュアラ(Asisat Oshoala)とかアトレティコ・マドリーで活躍してるラシュダット・アジバデ(Rasheedat Ajibade)みたいなスターもいるし。去年のFIFAWWCでもグループ・リーグでカナダを退けて決勝トーナメント進出を果たしてて、結果的に準優勝するイングランドにベスト16で負けちゃったんだけど、やっぱりアフリカを代表する強豪であることは間違いなさそうかな。

予習として観れる親善試合

実はウィメンズ・フットボールはオリンピック直前の7月半ばに代表ウィークがあって、ヨーロッパでは公式戦のUEFAウィメンズ・ユーロ(UWEURO)の予選が組まれてたりもするんだけど、ヨーロッパ以外の地域からオリンピックに出場するチームは本大会に向けた強化試合的なフレンドリー・マッチをやってて。もちろん、オリンピックを展望するためには興味深いんだけど、その中には日本からでも(合法の方法で)観れる試合もあったりする。

例えば、オリンピック出場国同士のオーストラリア対カナダなんかはオーストラリア・サッカー協会の公式YouTubeアカウントで配信されてたり。キャンプ地での練習試合って雰囲気だけど。

あと、かなり渋い試合だけど、同じくオリンピック出場国同士でニュー・ジーランド対ザンビアのフレンドリーがFIFA+で観れたりして。まだ観てないから内容については何とも言えないけど。

日本はオリンピックには出ないガーナと金沢で親善試合をやってて、TVerで見逃し視聴が可能。前半にガーナに退場者が出ちゃったからちょっと参考にしにくい部分もあったりしたけど、交代枠もたくさん使ったし、フォーメーションも使い分けてたり、いろいろ見どころはあったのかな、と。見逃し配信がいつまで観れるのかは不明だけど。

ヨーロッパの3カ国、フランスとスペインとドイツはUWEUROの2試合をやってて、特に予選突破が決まってないフランスはスウェーデンとイングランドとの連戦だったりするからすごく興味深いんだけど、残念ながら日本ではオフィシャルな方法では観れないっぽい。あと、アメリカもメキシコと親善試合をやってたらしくて、個人的にはけっこう興味があるんだけど。

日本戦以外も日本で観れるのか?

直近の大会から32チーム参加になったFIFAWWCと比べると半分以下の12チームしか出れないオリンピックだけあって、グループ・リーグからレベルが高い試合が観れそうではあるかな、こうやって改めて全体を見てみると。日程のタイトさとか18人しか呼べないレギュレーションとかはもちろん、そもそも12チームっていう参加国の枠の少なさはやっぱり気になるけど。

ちなみに、決勝トーナメントの(現地時間での)スケジュールは以下の通り。ざっくり言うと、グループ・リーグが7月中、決勝トーナメントが8月に入ってからってことらしい。

  • 準々決勝: 8/3 15:00 / 17:00 / 19:00 / 21:00

  • 準決勝: 8/6 18:00 / 21:00

  • 3位決定戦: 8/9 15:00

  • 決勝: 8/10 17:00

で、今の段階で個人的に気になってるのは、「全試合観れるのか?」ってことだったりして。日本戦はテレビ中継があるみたいだけど、それ以外の試合に関してはちょっとナゾで。確認してみたら、前回大会はgorin.jpっていうサイトで観れてたっぽいんだけど、今大会でも似たようなサービスがあるのか、現段階ではちょっと不明。オリンピックの公式アプリがあるっぽいからそこで観れたりすればいいんだけど、アプリをちょっと確認してみた感じ、あまり期待できなさそうかな。

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