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見落としていた社会保険制度の中身#39

3級FP技能検定の勉強をはじめています。入口として社会保険制度のおさらいから取り組んでいますが、案外うろ覚えなところも多く曖昧に理解していると、いざという時に使えない知識だなと感じます。

社会福祉士・精神保健福祉士の資格取得に向けた勉強と10年の福祉事業の経験から、ある程度の社会福祉制度の知識と理解はあります。ですが、改めて学び出すと知っているようで知らないとか、抜け穴だったこともありました。


◯労使折半のイメージが強かった社会保険

昨今話題になっている社会保険料高すぎ問題ですが、その問題点の一つとしてあげられているのが労使折半で自分自身の本来支払っている社会保険料が見えづらくなっていることです。給料明細にはのらない部分ですが、会社側が雇うときには社員の人件費として本人負担以外の半額もしっかりと支払われています。

ここではその問題への言及はしませんが、総額が一人ひとりに分かるようにしていく必要がありますね。

完全に労使折半というイメージが刷り込まれてしまっていたのですが、労使折半なのは年金と健康保険であって、労働保険(労災・雇用)は事業者の負担が多いのでした。
労災保険に関しては完全に事業者負担ですし、雇用保険は業種によって料率が異なります。

あとは、案外見落としがちかもと感じるのは国民健康保険のメニューについてです。運営主体が異なるのはあたりまえなのですが、出産手当金と傷病手当がありません。健康保険(協会けんぽなど)はサラリーマンなど会社に雇われている人が加入するものですから産前産後休業の手当てや傷病時の手当てが出ます。一方で自営業の方は産休とかないんですね。もちろん、自営業でやられている方は自分ごとですからそのあたりのことは知っているのかもしれませんが、働いている人すべてに保障されているわけではないということには注意が必要です。

◯充実している医療や年金制度

日本の年金や医療保険はとても充実しているなと感じました。これは、制度の大枠を見たときに言えることです。多様な家庭状況や疾病など個別具体の話をしたらカバーしきれていないことはもちろんありますので。。。

▽皆保険制度

日本は国民皆保険制度となっており、1961年以降はすべての国民(18歳以上)が加入して保険料を納めることが原則となりました。(被扶養者は扶養者の保険で賄われる。)それまでは、1922年に施行された(旧)健康保険法がありましたが、こちらは任意加入だったのと、都市部の人が中心に加入をしていたようでした。

そして、1973年には70歳以上の方の医療費が無料となりましたが、2008年に導入された後期高齢者医療制度によって原則1割の窓口負担をするようになりました。後期高齢者の窓口負担は今では2割、3割と所得に応じて負担度合いが異なるものになっています。

▽皆年金制度

年金制度も1961年から皆年金制度となりました。公的年金制度の始まりは1942年に労働者の年金制度として始まり、1985年には高齢社会が来ることが確定していたので基礎年金や障害年金など制度を充実させていきました。その後も改正を繰り返しながら現在に至っています。年金の受給額の見直しや受給権を得るために納めなければならない月数なども見直され、納付月数によって金額の差はあってもより多くの人が活用しやすい制度となっていきました。
(参考)以下は厚生労働省のホームページ。年金制度の変遷です。

今や超高齢化社会にドンズバな日本です。。。令和5年に総務省によって示された高齢化率は29.1%。今後は2040年に向けて高齢者人口と生産年齢人口の数が逆転していきます。現役世代のみで高齢者を支えていくことは既に無理ですが、もっと無理になっていきます。

●まとめ

日本の社会保障給付費の約7割強は年金と医療費が占めています。このままでは今後ますます膨らみ続けます。この支出の見直しと適正化は日本の急務。

2023年度社会保障給付費の内訳

改めて体系的に学んでいくと見落としていた部分に気が付くことができました。資格取得だけではなく、実生活に必要な知識なので学ぶことに積極的でいることができます。
インプットばかりでは身になっているのか分からないために、今後noteでの発信を通してアウトプットして学びを共有し、自分の中に深めていきたいと思っています。

ちなみに、日本の障害者関連予算のことについては以前にも発信しておりますので、併せてご覧ください。
それではまた。ゆうちゃんでした。(冒頭のあいさつはやめてみました)


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