文系で博士論文を書くにあたって、まずやると良いこと

博士課程に進学したものの、どうやって博士論文と向き合えば良いかわからない、何から始めれば良いのかわからないと、迷う方が多いかと思う。まず始めにできることとして、他の方が書いた博士論文を集めることが挙げられる。自分と同じ分野の良さそうな博士論文を探し、コレクションしておく。私自身も博論を読むことが好きだったので、かなりコレクションした。

そうやって集めていくと、博士論文の中身が少しずつ理解できると思う。どんな章立てなのか、それぞれの章の分量はどれくらいなのか、実際に確認できる。そうすると、最終地点が見えるので、漠然とした不安からは解放されるのではないかと思う。

博士論文は、実際の執筆中も、非常に役立つことが多い。例えば、先行研究を探す場合、他の博士論文を参考にしながら、見つけていくことができる。私自身も、どの文献を見れば良いかわからなかった部分に関しては、他の博論にて使用されているものに、あたっていくようにした。そして、提出後に修正を進める際にも役立つ。審査員のコメントに対応する上で、どうすれば良いか迷った際、他の博論を見ると、見えてくることがあったりする。最後の最後まで、他の博論は役に立つ。1つでも多く、手元にストックしておくと良い。

研究は、自分1人の力で、誰にも何にも頼らずにやっていくものだ、と強く信じている方もいるかもしれない。しかし、実際はそうではない。先行研究を使用することは必須であるし、同様に他の博論も参考にして良い、参考にすべきである。参考にすることは、決して手を抜くことや、ずるしていることにはならない。むしろ、自分が活用できるもの全てを活用してやっていくこと、それが研究であるし、そうすることで効率よくかつ良いものを生み出すことにもつながる。研究をしていると、簡単に路頭に迷う。そういう中で、この姿勢は非常に重要だと感じる。

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