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ビリー
2022年5月11日 11:28
彼は星のために夜を待つ、瞼であれば其れはいつも輝けど、永遠に眠る気にはなれない、12月の夜の空を想うとき、指笛吹いてた細い背中が揺れる小刻み、今や星は冷たく微か、穴の開いたソファで肋骨の凹凸確かめあった、犬は今日も星を見る、寝宿は誰にもあてがわれぬから、いつかの記憶に尾を振りながら、犬は今日も星を探して、僕にもかつては名前があった、あの日のことを振り返る、星を見ながら星になる日
2022年5月31日 12:03
見慣れたはずの窓の外、風はいまだ鳴りやまず、枝から葉へと移り住んでく光一滴、静かで耳を澄ませば届く、糸のように細く拙い春の雨、空へ還った鳥の姿を憶い出しては、忘れようと何度繰り返しただろう、雪は溶けてきれいな水になってゆく、思いつきを口笛で、初夏の歌を風に聴かせる、もうすぐ開く一輪を、そこから咲く花の色、通りで倒れて風雨に泣いてた自転車や、通りの赤い雨靴からは水滴ぽつり、弾け