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映画『ノマドランド』のパンフレットない問題


アカデミー賞も近づいてきまして、その大本命ともいえる『ノマドランド』も日本で公開されました。

現代のノマド(漂流民)を描いた作品で、マジックアワーの映像の美しさと社会問題が融合されたなんとも美しい映画です。
ゴールデングローブ賞で作品賞を受賞した作品で、アカデミー賞の大本命作品です。

今回はこの作品がアカデミー賞の本命作品でありながらパンフレットが作られていない問題についてnoteを書いてみたいと思います!


サーチライト・ピクチャーズとは

映画『ノマドランド』の配給会社は、サーチライト・ピクチャーズという良作を連発して毎回アカデミー賞に作品がノミネートされる良質な映画レーベルです。
元々20世紀フォックスのミニシアターレーベルでしたが、現在はディズニー傘下となっています。
サーチライト・ピクチャーズについては以前にnoteを書いたのでぜひご参照ください。

サーチライト・ピクチャーズの作品は、しっかりとしたパンフレットを作ることで知られています。


映画パンフレットについて

映画のパンフレットはとても独特で、既定のサイズなどはなく映画ごとに試行を凝らしたデザインが無数にあります。
映画パンフについても以前にnoteを書いていますのでそちらをご参照ください。



サーチライト・ピクチャーズのパンフレット

その中でも、サーチライト・ピクチャーズのパンフレットは全部統一感あるデザインで構成されていてマガジンのようなこだわりの編集となっていて、パンフレット界の中でも異彩を放っていて大好きです。

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『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)

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『バードマン』(2014)

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サーチライト作品の特徴なども記載

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統一されたデザイン


『ノマドランド』パンフレットない問題

そんな感じで、パンフレットは色々と作られてきていて、ボクのように楽しみにしているファンからすると、無いなんてとても残念な出来事。

その中で、サーチライト・ピクチャーズに関してはパンフレットデザインを毎回統一していてかなりこだわりを見せているシリーズなんです。
そこまで気合が入っているパンフレットシリーズで、そしてなんと言ってもアカデミー賞大本命という注目作品でありながらパンフレットを作らないとは、どういうことなのか。

あまりに小さい規模で採算が取れない作品ならまだしも、
・アカデミー賞大本命の注目作
・サーチライト・ピクチャーズ作品
なので作らない理由が分からない、という状況です。

いろいろ書いてきましたが、そのような理由からこれは「大問題」と言えるんです。


パンフレットは日本の文化

そもそも映画パンフレットは日本独自の文化です。
そうなんです。海外には映画パンフレットはありません。

でもパンフレットには公式サイトにも書かれていない専門家や評論家のコラムが載っていたり、インタビューやプロダクションノートなど、その作品をより深く知れる要素が満載です。

これはとても良い文化なので、日本は逆に海外へこのカルチャーを発信していってもいいくらいだと思ってます。


配信系の作品はパンフレットがない

Netflixオリジナル作品なんかは、限定的に劇場公開をする場合もあるのですが、こういう作品はまずパンフレットがありません。

動画配信がメインの作品でも、日本映画の場合はパンフレットが作成されている場合もあるのですが、外国映画の場合はまず作られていないです。

なので、動画配信のみの作品については情報量が少なくて、どういう経緯で作られた作品なのかや補足情報が知りにくいのが現状です。


ディズニー傘下になった影響!?

動画配信ではなくて、ちゃんと劇場公開された作品なのに、なぜパンフレットが作られていないのが不可解な状況なのですが、その原因がなんなのかは分かりません。

ただ、ディズニー傘下になって一発目の作品であることを考えると、その辺りが影響しているのではないかと勘繰ってしまいます。

先にも書いたように映画パンフレットは日本独自の文化です。
これが本国では理解されていないことがありえるかもしれません。
20世紀フォックスでは通じていたけど、ディズニーでは理解されなかったということなのか。でもディズニー作品もパンフレットは今まで作成されているし、、

ちょっとどういうことなのかは謎のままであるのですが、大問題であること。残念すぎることだけは確かです。


最後に

サーチライト・ピクチャーズのパンフレットを楽しみに揃えている身としては残念すぎるのですが、また何か情報が分かればnoteに書いていきたいと思います。

『ノマドランド』、映画は素晴らしいので未見の方はぜひ。


※追記:パンフレット、後から販売されたそうです!


最後までありがとうございます。


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