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【ブレイディみかこ】大人は子どもに理想をおしつけ過ぎている?

今日は痛快な話を聞いた。

高校生の娘さんを持つ知人が
こんな話を聞かせてくれた。

ブレイディみかこさんの
少年小説『ぼくはイエローで
ホワイトで、ちょっとブルー』。
イギリスの貧しい地域で
生き、悩み、考える子供たちを
描いたベストセラー。

この本に感銘を受けた人は
たくさんいるでしょう。

知人はその本を、
きっと共感するだろうと、
高校生の娘さんに勧めたんです。

でも、読み終わった娘さん曰く、 
「大人は、私ら子供たちに
期待し過ぎだよ〜。
そんな未来だの、社会だの、
キレイごとを言われてもねえ…」。

本好きな人で、 
ブレイディみかこさんを
読む人は多いでしょう。

社会を良い方向に導くには
どうしたらいいか?日々
考えているであろう、
ブレイディみかこさんは、
この娘さんのような感想を聞いたら
どうなるだろう?(笑)

著者はさておき、
知人も大きなショックというか、
心に大きな風穴を開けられたらしい。

だけど、たしかに、
その娘さんのクールな感想は
清々しい。
笑えるほどに清々しい。
本好きな人で、
ブレイディみかこを読んで
つい感銘を受けるような人の、
キレイごとぶりを
あまりに痛快にぶち抜いてくれる。

そうだ、そうなのだ、
子供には未来があるだの、
学びだの、成長だの、
まるで子供は生きる「善人」だと
理想化する本好きな大人。
それをクールに笑う娘さんの
反応はとても健康的なんですね。

子供には「善人」である反面、
同じだけの「悪人」でもある。
考えたら、しごくもっとも(笑)。

この娘さんのクールで
健康的な反応は、
本からは学べない種類のものでは
ないかしら?

大人は自分たちの
絶望まみれな現実は棚に上げ、
子どもたちには、
キレイごとな理想を推し付きがち、
なのかもしれませんね。

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