見出し画像

【陰キャ】人見知りは、おもてなし文化と表裏一体だ?

精神科医で著書も多い、
中井久夫さんの本を読んでたら、
対人恐怖症は、
国際的に比べたら、
日本人は特に多いんだそう。

「恥の文化」が根底にあるという。

人見知り、今でいえば「陰キャ」は
軽い対人恐怖症ですね。
日本では人見知りだった人が
海外に留学・滞在してから、
克服して帰ってくる例も多い。

荒治療としては最適らしい。
(逆にこじらせる方が何割か…)

海外では会話をしないままで
他人としばらくいる場合は、
誰かに繋がる必要からか、
努力して笑顔を交わし合いますね。

なるほど。 
たしかに帰国子女に
人見知りは少ないかも。

大学時代、なぜか私は
帰国子女がたくさんいる
英語サークルに
ちょっとだけいました。

みんなハキハキして、
議論も合理的で口が立つ。
きちんと自己をアピールするから
人見知りの私は
サークルの人たちの「圧」に
対抗できず、 数ヶ月で辞めました。

メンバーの人たちは、
みなよく英語を勉強して、
今から考えれば、
みんな真面目で最良だった。

次に居場所を探して、
広告研究会に入ったら、
そこは伝統的な合コン目的の
お遊びサークルだった。
広告サークルは数日で逃げだし、
次は真面目なテニスサークルに 
体験入会。
ここは、真面目なテニス好きな
根っから運動が好きな男女ばかり。
話がまるで合わなかった。

次こそと、気合いを入れ、
演劇サークルに入ったら、
そこは帰国子女以上に
自己アピールの強い
目立ちたがり屋さんの集まりでした。

そりゃそうですね、
俳優をやりたいんだもの。
引っ込み思案とは人種が対極。

白昼、人がランチしてる
大講堂前広場で仁王だちして、
「あいうえおあお」?を大声で叫ぶ
レッスンが恥ずかしくて、
ここもまた数日で辞めた。

気がついたら、
周遊キップで東北や九州や信州を
さまよう放浪青年になっていた。

日本放浪じゃなく
海外放浪してたら、
人見知りや対人恐怖症は
克服できただろうか。

夏目漱石みたいに、
逆に異国で孤立して、
ノイローゼになっていた気もする。

キャンパスはみな明るく社交的で
立派で強く逞しくて。
私だけが貧弱で未熟なデクノボウ。
東京はまさに私を食べようとする
大怪獣に見えたんですね。

今も、人見知りや
対人恐怖症に悩む方は、
きっと、たくさんいるでしょう。

心理学の中井久夫さんによれば
日本人の精神風土は「恥」の文化。

これは「おもてなし文化」の、
コインの裏側みたいなもので、
都合よく裏面だけを
削除したりできないから厄介だ。

いっそ開き直って、
「自分は日本文化の体現者です」
くらいに強気に出られたら?

人見知りの方々、
どうかあまり自分を過剰に
責めないでくださいね。

過剰な自意識は、
自分を縛る凶器にもなる。
とかく人間は皮肉に出来ているなあ。

日本の精神風土 
「おもてなし文化」は
「恥の文化」と表裏一体なのですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?