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【持込み】新書編集長は持込み企画に何を求めているのか?

出版社に持ち込みした実体験をお話します。

といっても私自身ではなく、
知人の体験話です。
ただ、その知人の脇で
同席させてもらいました。

成功談ではありません。
ただ、これから
「持ち込み」たい人には
何らかのヒントになるはずです。

その知人は、
ある地中海の国のガイドブックを
出しました。
本好きには知られる
亜紀書房という出版社から。

もし、持ち込みに行くなら
亜紀書房か、
すばる舎がおすすめですね。
攻めるタイプの編集さんが
沢山いるからです。

一冊だしたなら、
次はどんなアングルで書こう?
となりますね。

私が勧めたのはよくある企画ですが、
新書サイズで、
その国の人の幸せな生き方を
謳歌するカルチャーガイドは
どうかなあと話し、
ちょっとした企画書を用意して
私の知り合いの
S英社の新書編集部に
一緒に行きました。
当時そこに私の知人がいたからです。

私も同行したのは、
S英社新書の編集長なら、
どんな風に企画書を
吟味するのか知りたかったんです。

いざ。出陣。
編集長の元を伺いました。
ベテラン編集長は
ゆっくりと、接客用テーブルに。
緊張してきました。

企画を持ち込む本人はもっと
緊張してたでしょうね。

A4の紙2枚くらいの企画書を
編集長はじっくり読み込んでます。
第一声はなんだろう?

「時代的にまだ早いかな」
そんな意味の言葉でした。

企画は、地中海の島国の
太陽のような明るさ、強さ、美しさ、
そんな価値観で幸せ度も高いです、
そんなカルチャーガイドです。

編集長がいうには、
まだその国の名前を聴いて、
ピンとくる日本人は
数がまだ少ない。

できたら、その国が
知名度が今の10倍は欲しい。

まあ、その編集長が
地中海文化に興味はなかった、
というのが実状でしょう。
好きだったら、
グイグイと進めたでしょうから。

ただ、鉱脈として
アリだったからでしょう、
隣の単行本編集部で
地中海文化が好きな
他の編集さんを呼んで、
これ、単行本で行けないかな?
と二人で相談してました。

結局、その時はいったん去り、
改めて企画を詰めて行くので
また見てください、となった。
そんな一時間でした。

ここで、 
自分の企画やアイデアを
悪くないと言う顔をした
編集者さんには、
その後、メールしたり、
近場にきたので、と
たまに編集部に行ったりして
雑談談レベルでいいから
会っていくといいですね。

何回か話して、
心を通わせるのが、
昔は必勝パターンでした。

ただ、最近は約束なしに
いきなり来る人は敬遠される場合も
ありますから、
外堀を埋めるには、
メールがいいですかね?

新書の企画は、
興味を持ってくれる人の想定数が
どれくらいか?が
大事なんですね。

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