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【本を出す】本は作っても、買われるまではただの紙束、アプリに過ぎません?

私は優秀な編集者では
ありませんでした。

noteには、優秀な編集さんが
たくさん在籍して、
本を出す企画のポイントや
上手い文章の書き方を
教えてくれていますね。

優秀でない私は、
むしろ、業界に20年いて
見て聞いて感じてきた、
平均的な本の出し方を
お伝えしたいと思っています。

「本を出す」という行為が、
Kindle出版などの普及で、
ずいぶん身近になりました。

ただ、本を出すといっても、
Kindle出版は、正確には
本と同じ構造をしたアプリを
サイバー空間にアップする、
という表現が正確でしょうか。

本の世界では
「本屋さんに並ぶまでは
まだ紙の束に過ぎない。
お客さんが買ってくれて、
読んでくれて初めて『本』になる」
という言葉があります。

買われるまで、
どんな思いを込めても
どんなに入念にチェックしても、
まだまだ紙の束なんです。

これを電子書籍に
置き換えて考えると、
Kindleとして完成して、
電子書店にアップされたとしても
まだその段階では、
ただのアプリに過ぎません。

買われて、読まれて、
はじめて「書籍」になるんですね。

そのためには、
紙の本であれ、
電子書籍であれ、
作られた本を、
どんな風にPRするか?
告知拡散するか?
販売プロモーションするか?
トークイベントは?
動画は?
サイン会は?
そうした計画を丁寧に
一つずつやってく必要があります。

有名作家、人気作家は
放っておいても売れる
可能性が高いですが、
新人や無名の作家の本は
出す前から上記のような
販売、宣伝、営業活動を
する必要があります。

存在を知ってもらうため。
「私を知って!読んで!
そうして買って!」と
叫び続けなくてはならないんです。
Kindleには、320万冊が、
楽天ならば、150万冊が
ぎっしり並んでます。
その中で埋もれないため。

そうしたプロモーション活動は
執筆や校正のあいまにすればいい
と思われるかもしれませんが、
販売プロモーションは
発売の数ヶ月年前、
時には半年前から始める必要が。
執筆のいちばん大事な時な訳です。

私が思うに、
やはり、販売プロモーションは
他人に任せるのがいい。
しかもその道に詳しい人で。

とはいえ、毎回、そんな  
プロモーションに詳しい人が
便利に近場にいたりしない。

いや、そうしたアドバイザーが
もうビジネスを始めてるでしょうか。

紙の本なら、
出版社の営業や宣伝や販売が
それをやってくれる…?
かというと、そうでもない。
それは出版社としても、
申し訳ありません。

3000部や5000部スタートの本だと
まず手が回らない。
同じ時期に出る5~10万部の
本への対策や施策で、
マンパワーは手一杯になります。

たいていの出版社の
営業や販売や宣伝スタッフは
もうみんな、過労気味ながら、
すべての自社本に
平等に取り組めていないことを
後ろめたく思ってるでしょうね。

じゃあ、どうしたらいいか?

まずKindleや楽天ライティングで
2~3冊、本作りの基礎に
慣れるようにする。実績を作る。

そうした上で、
今度は、自分と相性が良い出版社で
紙の本を出すよう
ラブレターのように企画書を書いて、
最善を尽くす。

紙の本の世界の、堅さ古さが
イヤになったら、 また
電子書籍の世界に戻ればいい。

ちなみに、
2021年春の段階では、
総売上は、
文字の本では、
紙の本と電子書籍は、8:2。
まだまだ、活字は紙が圧倒的。

ただ、漫画部門では
紙の本と電子書籍は2:8に。
圧倒的に電子が支配的。

漫画で出そうとする方には
電子からスタートすることを
オススメします。


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