見出し画像

【推薦図書】孤独な時に読みたいオススメの10冊

卒業の季節が近い。
上京して一人暮らしを始める
スタートの季節もまた近い。
どちらも、
孤独な季節でもありますね。

孤独に包まれたなら、
そんな時は
抵抗したり逃げたりしないで、
そのまま孤独を味わうのもいい。
孤独とうまく付き合う方法を
試行錯誤で身につけたい。
そう思うのですが、
これが私の短所、弱点です。

世界の半分は、
孤独から逃避し脱出するために
編み出されたものだ。
おじさんは夜、スナックに行く。
出会系チャットも、孤独から脱出し、
楽しい何かを出会うため。
カラオケ屋さん、
オンライン・ゲーム、
ユーチューブ、
インスタのライブ、
みんな、根底には、
孤独から逃れるため…という
本能が横たわっている。

ところが、孤独といるのに、
余りに慣れすぎたら、
そんな創作や発明の機会を
失ってしまうことに。

さて、今日は
孤独から逃げるため?
うまく付き合うため?に
オススメな本を、10冊、
セレクトしてみたいと思います。
ちょっとお付き合い下さい。

(1)色川武大「うらおもて人生録」
他人のことを好きになることについて、
ティーンズ向けに書いた人生録。
ラブではなく、ライクでいいから   
たくさんの人を好きになろう。
そんな本です。

(2)藤原新也「メメント・モリ」
写真集。でも、写真の傍に書かれた
文章やフレーズが胸に刺さる。
生と死。命と死。欲望と死。
俗世が嫌になったら取り出して開く、 
中を開けば、悟りのような境地に。
そんな本です。
 
(3)岡潔(オカキヨシ)「春宵十話」。
心理学には素人なはずの国際的数学者、
岡潔の情緒について考えた本。
理系が書いてあるから、
情緒とは何か?論理的で分かり易い。
人間の成長には、
コスパやタイパではなく、
情緒を磨くと良い。

(4)サリンジャー
「ライ麦畑でつかまえて」。
訳者は、村上春樹ではなく、
野崎歓さんのを選びたい。
いつも村上春樹を読んでるなら、
たまには、違う翻訳者の文章で
味わうのも悪くない。
これほど孤独な人間を書いた本は
この世にないですね。
キング、オブ、孤独について。
そんな本です。

(5)ヘミングウェイ「老人と海」
何日も何十日も、魚を釣れない、
運も尽き果てたに思えた老人。
そんなある日、ついに大魚が
引っかってきた!
こんなに人生の喜びと悲しみが
凝縮した孤高な本はないのでは?
そんな本です。

(6)中原中也詩集。
アナーキーで、優しくて、自惚れ屋で、
前衛的で、また、ちょっとレトロで、
文学者が抱える短所と長所を
大胆にさらけ出す愛すべき詩人の歌。 
そんな本です。

(7)北村薫「童話の人びと」
実の父親の日記をもとに、
戦前時代の、文学に身を賭そうとする
若き無名の作家たちを描く
半分は史実で半分はフィクション。
そんな本です。

(8)本谷有希子「生きてるだけで、愛」。
私的には、本谷さんの初期では
心に刺さる傑作だと思います。 
まとも、普通と、変人、変態の
ボーダーが分からなくなる本です。

(9)レイモンド・チャンドラー
「長いお別れ」
翻訳者は、これまた春樹ではなく、
清水俊二さんがいい。
主人公、マーロウほど「孤独な人」、
という冠がピッタリな人はいない。
私立探偵マーロウの人生は
孤独の連続だったに見える。

(10)伊坂幸太郎「砂漠」
伊坂作品で、こんなにみずみずしい
青春ドラマは、砂漠をおいてない。
とりたててミステリアスな事件も
ある訳ではなく、
でも故郷を離れて、
一人暮らしを始めた人間が每日
どんなワクワクを味わいながら
生きているか?が
すごくリアルに書かれている。
何回読んだだろう?
そんな本です。


この記事が参加している募集

推薦図書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?