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本屋さん探訪レビュー(2)東京堂書店・神田神保町店

本の町、神田神保町にある東京堂書店さん。
すぐ傍には、巨大書店の老舗
「三省堂書店」神保町本店がある。
何でも揃う三省堂に対抗するためか、
東京堂は自然とクセが強い陳列だ。
自然とそうなったのか、
敢えてそうなったのか。

作家や文筆家でも、
東京堂のファンは多くてよく来てる。
あ?見た顔だなあ?とミーハーな私は
いつも内心、喜んでしまう。

私が毎回楽しみにしてるのは、
作家やテーマを決めて、
その作家やテーマに関係する文庫を
全部揃える特設コーナー。

今は開高健と、
向田邦子さんの全文庫本を並べてる。
去年は橋本治の特設展があったり、
阿佐田哲也(色川武大)コーナーは
人気があったのか、一年近く
特設展が続いてました。

傍にある三省堂書店は
敷地も広くてフロアも6階まで
あるから、もう、本屋として
最高の陳列がこれでもか、これでもか、
と繰り広げられますが、
敷地が半分くらいの東京堂さんは
三省堂書店に比べて不利だ。

おまけに傍にあるから
消費者としては、つい比べてしまう。
でも、クセの強いテーマ特設展や
作家特設展が楽しくて、
つい足を運びたくなる。

それに、書店員さんに聞いたら、
全出版社のレーベルを並べるような
網羅主義はしていないそう。

その代わり、
講談社文芸文庫と
ちくま文庫、ちくま学芸文庫が
やたらと充実している。

昔、出版社の営業に聞いた話だけど、
彼いわく、講談社文芸文庫を
しっかり置こうとする本屋は
筋が良い証拠で、
本屋の主のセンスを知るには、
講談社文芸文庫が並べてるかを
探すといい、らしい。

東京堂書店は全3階まであり、
2階は、ビジネスとコンピュータ、
資格、趣味など。
3階は、文芸とアートと人文。
いつも、2階3階は人がまばらに
見えるのは、私の気のせいかな?

書店員がテーマを決めて
(大正デモクラシー関連とか、
日本の妖怪・怪談関連とか、
戦後文学関連とか)
それにあわせて実に徹底的に
本を集めて陳列してるお店としては
東京でも有数の本屋さんであるのは、
間違いないですね。

特設した棚の毎回のクオリティを鑑み、
星は4つということで。

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