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部活って自主性殺してない??

中高で特にスポーツ部だった人は、ミスを怒鳴って怒る先生を覚えていますか?もしくは会社などでもすぐ怒る上司・先輩いるんじゃないでしょうか。

そんな人を教育する立場にある人に特に読んでもらいたいんですが、「怒鳴って怒るのやめません?」って話です。もちろん万人にとって適切な怒り方なんてありませんが、少なくとも僕みたいな人間には怒鳴れば怒鳴るほど逆効果なんです。っていうのを僕が証明したお話です。


怒鳴るコーチしか知らない

僕は小学校6年生から高校1年まで、部活でバスケをやっていました。

部活バスケ

※写真はフリー素材ですがなんか僕に似てる気がしたんです貼っときます。


今思うと、小学生の時のミニバスのコーチからずっっっと怒鳴りグセのある大人に指導をされてきました。

バスケ部の練習は大体走り込みなど、基礎体力をつける練習から全員一緒に、システマチックに行われました。

ネガティブな書き方になっているかもしれませんが、当時の先生方にはすごく感謝はしています。人として大切な部分をたくさん受け取りました。そして基礎練習も大事です。わかる人にはわかると思うけど、あのディフェンスの練習の時のカニ歩きとか。あれマジでしんどいし他の部活の人から見て笑われたりしたけど足腰鍛えられます。

ただ、問題は試合。僕は小学生の時からずっとミスを怒鳴られてきたので、今考えると1プレー毎に「怒鳴られたくない!」と思いながらプレーしてました。特にレイアップなんて外した日には「死ね!」って言われます。

見た目通りかもしれませんが、僕は結構根暗な性格です。試合中、基本的に僕はパニックになっていました。まともな思考もできず、コーチの言っていることも頭に入ってこない。ボールを持った瞬間頭に靄がかかるのです。結果、すごく消極的になっていました。

あまりボールを持ちたがらず、持ったとしてもまずはパスをする先を探す。ドリブルで抜いてもフリーになった瞬間「外したら怒られる」という想いから体が強張る。それを見たコーチからまた呆れられる。コーチの「怒鳴り」から全てが負のスパイラルに陥ったのです。

でもバスケは好きだから続けてましたし、当時は全部自分が悪いと思っていました。

ちなみにディフェンスは褒められることが多かったので、今でもディフェンスの方が好きという変態に育ちました。

クビになって深夜まで公園でバスケ漬け

そんな僕にも転機が。進学校に進んだ僕は、勉強の方の成績不良からバスケ部をクビにされます。(結局高校はやめるんですが、その話はこちら)いや、悪いことなんですけどね。でも結果的には良い方向に転びました。

なんやかんやで家にも帰る場所がなく、とにかく僕は放浪していましたが、近くの公園のバスケットコートが一番の癒しの場所でした。お金もかけず、一日中いられて、色々な人と遊べる。朝から夜中の12時までいることもありました。

ストリート

夜になると人が減り、一人になると自分が直したい部分を自分で考えて練習しました。

僕は非力な小学生の時、両手投げでシュートをしていた名残でシュートフォームが綺麗ではなかったのです。部活時代から「直せ」とは言われていましたが、実際にその練習のために割く時間はほとんどありませんでした。

まずは練習方法をプロバスケ選手の練習動画を見ながら、真似しました。そして時間だけは腐るほどあったので、頭にNARUTOのロックリーを思い浮かべながら「これを外したら全部最初からやり直し!」って謎のストイックさを発揮して反復練習をしました。

人生で初めて、自分独りで手段とプロセスを決め、それの通りに実行しました。

その結果、シュート成功率が飛躍的に改善されました。

ただ言われたことを意味もわからず守ってやってきた男が、裁量を全て自分でもち、行動した結果です。

ロックリーの変な自分ルールで勝手に修行する描写ってなんか共感できるよね。横断歩道で白いところ踏み外したらマグマで死ぬ!みたいな。違うかな。

ニュージーランドでさらに才能が開花した話

さて、次はチームの雰囲気のお話にも触れておきます。これは僕がニュージーランドでバスケをしていて一番大きく感じた日本との違いです。

KAIPARAチーム

なんか昭和感のある集合写真ですね。前列左が僕です。

日本の進学校を中退してからはNZのアジア人が軽蔑されるような土地にいきました。最初は英語も喋れない状態でしたが、フリーコートで毎日バスケをして友達を徐々に作っていきました。その辺のお話は長くなるので割愛。

なんやかんやで編入した高校(KAIPARA Collegeってとこです。留学にはオススメしておきます。)のバスケ部に参加。みんな走り込みとか大嫌いで、ボールを使ったゲーム形式の練習しかしない連中でした。

なんならバスケットボールでサッカーとかする連中でした。日本だとバスケットボールは蹴っちゃダメって教わりますね。

僕がチームに参加して1ヶ月もしないうちに試合がありました。

体育館で、ある程度ギャラリーがいて、ベンチにはコーチがいて、という試合は久しぶりです。正直あんまり好きな空気ではありません。

ただ、試合が始まってから違和感を感じました。「誰もミスを怒らない」んです。

僕が簡単なシュートを外したら笑ってました。「もっとリラックスして打てよ!」って野次を飛ばされました。その瞬間、僕は試合が楽しくなりました。プレーの上手い下手に関わらず、友達とヘラヘラしながらプレーするのがすごく楽しかったのです。

その試合の勝敗は残念ながら記憶にありませんが、翌年の地区大会?(システムは全然わかりませんw)みたいなのでは見事3位入賞。(写真に3RD PLACEって書いてります。)

素人に毛が生えた程度のチームだったのに、僕が試合に勝つことの楽しさを教え、なんか190cm超えた巨人もいたりして、コーチも本気出して真面目に練習もしたりして。気づいたら僕たちは学校内でもきちんと「バスケ部」として認識されていました。

留学最後の年は僕は年齢制限に引っかかってしまって試合に出られなかったので、コーチを務めていましたが、僕が入部した時に比べて3倍の人数が参加していました。なんなら女子部も出来上がりました。たくさんの女子からバスケしてる時かっこいい!と言われて嬉しかったです。多分何人か惚れてたんじゃないかな。多分。

NZのチームのコーチは素晴らしかったです。写真では後ろに写っていますが、バスケは下手でした。(笑) 僕は1on1で負けたことがありません。

でも、留学当初不安だった僕がチームに馴染めるよう、懸命に努力してくれたり、ミスをむしろ褒めてくれたり。精神的な支えでした。彼は数年前に35歳という若さで亡くなっています。日本語の病名が分かりませんが、神経系の病気で難病指定されているものだったらしいです。最後は植物状態になっていたそうです。亡くなる前ににもう一度会ってバスケして、感謝を伝えたかった。

写真で僕の隣に座っているやつは、コーチの意思を継ぎ、卒業後に学校のチームのコーチを務めています。彼もまたバスケはド下手ですが、人を支えられるような存在です。

まぁこんなエピローグみたいなのは語っても仕方がない!

この記事を読んで感じて欲しかったこと

途中思い出語ってブレましたが。本題に戻ります。

僕の経験上、バスケを通して語りましたが、これは仕事にも言えるのかなと。現に僕は全ての裁量を自分で持って働いていますが、責任が大きい分、仕事を楽しんでやれています。

伝えたいのは二つ。

「怒鳴っても何も解決しません。その人にあった指導を。」

「怒鳴られると話が頭に入ってこず、うまくいかない人は環境を変えましょう。」

成長に必要なのは押し付けや抑制ではなく、やりがいや楽しみを見つけ、それのために自分で努力をすることです。

あとチームメイトの足を引っ張ったり、ミスを執拗に責める行為もやめましょう。結果的に自分も不利益を被ります。チーム全体が明るい雰囲気を持ち、シナジー効果が発揮できる環境が理想です。

伝えたいこと3つでしたね。

これからの自分に対しての自戒の意味も込めて、これを理解して実行してくれる人が増えることを願います。


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