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あなたの人生を変えるNVC -第3の要素・負の感情-

先日公開したNVCの記事に
とても良い反応をいただきました。ありがとうございます。

あくまでこの本の解説という形ですが
本も読みにくいし
とても濃い内容なので
わかりやすくシリーズでお届けします。

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第3の要素

NVCの概要は一通り書きましたが
本は徐々に「伝え方」から「考え方」へと移行します。

そこで出てくるNVC第3の要素は
「自分の感情に責任を持つ」
です。

人が不安を感じるのは事物ではなく
それに対する自らの意見による
エピクテトス

ちょっとわかりづらい。

他人の行為は感情の刺激にはなっても
原因そのものになるわけではない

ん〜、どうだろ?伝わりましたか?

例えば部下がミスをしたとしましょうよ。
それによって謝罪しなくてはいけなかったり
残業増えて報告書書いてあーだこーだあったと。
当然ストレスが貯まります。
(A,他人の行為による感情の刺激)

それに対して怒ったあなたは
部下にキレます。
(B、あなたの感情による行動)

Aは他人の行動かつ、避けられない行為ですが
Bはむしろ「あなたが選んだ行為」です。
AだからBするのは仕方ない、という事は無いのですね。
(これは奇しくも以前書いたこれと同じです。
 アドラーとNVCはこの点では同じ意見。)


感情には望み(Needs)がある

この章で最も大事な事はこれ↑です。
全ての負の感情には満たされない望みがあります。

待ち合わせに遅刻して怒る
 →待っている間不安な気持ちになりたくない

着替えない子どもにイライラする
 →毎朝気持ちの余裕を持って出勤したい

さっきのあの一言がムカついた
 →自分がダメな人間と言われた気がした。そう思いたくない。

例えば「バカ」と誰かに言われたとしましょう。

もしあなたが「自分は全くバカではない」という自信があれば
そこに負の感情は全く働かない。
でも、自信がなくて「言われると傷つく」あなたであれば
そこに対して負の感情は働きます。

その感情は「自分がバカだと思われたくない」
という望みがあるから反応します。

負の感情から自分の望みを知ろう

つまりこれを使うと
あなたが不快な思いをした瞬間が
「自分を知る良い機会」に変身します。

あなたが言われて嫌な悪口はなんですか?

僕も考えてみました。
先日奥さんに言われて、めっちゃ萎えたのが
「男ってみんなそれ言うよね」でした。
みんなそう=どこにでもいるやつと思われたくない!
という望みがあるようです。
(カレーをスパイスから作りたいって言っただけなんですけどね。一瞬でやる気なくなりました。)

もう一つ思いついたのが
「実力がない」は平気なのに
「ポテンシャルがない」は嫌だ、とか。


相手の望みも知ろう

NVCですから、自分にやる事は相手にもしましょう。
怒ったり、悲しんだり、過剰に反応したり
言い訳を必死でする時
その人には望みがあります。
それを理解する事が、平和なコミュニケーションの秘訣です。

ここで大事なのが
「望みは自分勝手で浅はかなものかもしれない」
と準備しておくことです。
自分自身がそうであるように
望みとは超自己中心的な勝手なものですよ。
「さっきの話に面白いと言って欲しい」とか
「新しい髪型を褒めて欲しい」とか
「仕事できる人という扱いをしてほしい」とか。

それでも、それがその人の望みなのです。
そこをないがしろにしても
うまくはいきません。

え?望み叶えてあげないといけないの?

安心してください。逆です。
叶えなくていいです。
いいけど、理解してください。

NVCが提唱する事は
「自分の感情に責任を持つ」
責任があるのは、自分の感情だけです。
相手の感情は、相手の責任です。

コミュニケーション中、自分に負の感情が出た場合
ステップ1:まず負の感情から自分の望みを知る
ステップ2:その感情は相手のせいではなく、自分の責任だと受け止める。
ステップ3:その上で相手に要望があれば伝える。

例文:「みんなそれ言うよね」と言われて落ち込む
1,(あ、俺は普通と思われたくないんだ)
2,(ショックだったが、相手に悪気は無い。自分の責任だ。)
3,「その通りなんだけど、言われると辛いから別の言い方して」

伝え方のコツは4大プロセスを参考にしてください。
コミュニケーション中、相手に負の感情が出た場合
ステップ1:負の感情から相手の望みを知る
ステップ2:その感情は自分の責任ではないと確認する。
ステップ3:その上で、自分が無理せず出来ることがあるか考える
ステップ4:あれば提案する。なければ共感だけする。

共感は同意する必要は無い。
「今バカにされたような気がしたから怒っているんですね」
などと相手の感情を理解している事を示す。
「私の言葉でそう思われたのならすみません。そのつもりはありません」
と謝る事はOK。相手への共感になります。
しかし「相手が傷ついたのは自分がこんな事を言ったせい」
と感じる必要はない
という事です。


フォロー上手な人

「相手の望みを理解する」事に長けている人です。

たまにいません?
絶妙にフォローできる人。
4人位で話していて、
誰かの一言でむっとした人がいたとして
「あんな言い方しなくてもいいよね〜」
って後でその人に言ってあげる人。

機嫌悪い人にうまく対処できる人も。
クレーマーへの対処などでも使えます。

相手の望みを知れば、
その人への正しい接し方がわかります。
しかしどこまで理解しても、

他人の感情にあなたの責任はない

という事だけは覚えておきましょう。
けして自分のせいではないのです。

ここでも書きましたが
相手に我慢を強いたり
自分の主張だけを通そうとする人は多くいます。
この人達がよく使う手法が
「自分の感情が相手の責任のようにふるまう」です。
そんな事はないので毅然と対応しましょう。

特に相手に罪悪感を植え付ける事で
コントロールしようとする人は
その中でも最悪の部類なので、即刻逃げましょう。

ただし、NVCの中で「親は教育に罪悪感を利用する」
という背筋が凍る記述があります。
「あなたの成績が悪いとママは悲しい」
という例文が書かれています。
この手法は効果がありすぎる分
優等生サボを作ったり
自立心を奪ってしまいます。

また、これも本に書かれている事なので
そのまま紹介しておきますが、

伝統的に
他人の感情を自分の責任と感じやすく
自分の感情を他人に表現しにくいのは
女性が多く
自己犠牲的になりやすい

との事です。
知らない間に自分の要望を抑えて
相手の要望を満たそうとする癖、
ないでしょうか?ご注意を。

他人に過剰に振り回されない人生のために
ぜひ参考にしてください。

じゅんでした


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