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【年末年始のごあいさつ】&ちょっぴり絵本紹介


2021年もあと数時間。

今年もたいへんお世話になりました。


10月末にnoteをはじめて、2ヶ月とすこし。

更新は遅いし、文章は長すぎるし。
こんなぽんこつなわたしのアカウントを
フォローしてくださったり、
いいねをくださったみなさま、
ほんとうにありがとうございます

コメントをくださった方、ほんとうにうれしかったです。
お返事したい…!と思いつつ、返信の仕方がわからなくて、いいねをさせていただきました。
すみません…。

noteを始めてみて、
いろんな方々がいろんなかたちで
絵本にまつわる想いや感想、考察を発信しているんだなぁ

と気付くことができました。
絵本の記事にかかわらず、新しい世界を知ったり、たくさんの学びや発見をすることができました。


じぶんのnoteをふりかえってみると、
あんまり敷居を高くせず、親しみを持ってもらいたいという思いから、
"絵本研究" といいつつも、ブログやコラムのような記事が多かったかな、と感じます。

ただ、
「おもしろい絵本ですよ」とか「癒されますよ」とか、
ありふれた主観的・表面的な絵本紹介ではなくて、
おもしろさの理由はどこにあるのか」「どうして癒されるのか」を考えて、それを紹介する
…というのが、 "絵本研究のいりぐち" になるのでは?
と思っているので、
その部分がすこしでも伝わっていたらうれしいです。

その点、
絵本研究についての記事をあげた際は、
多くの方から反響をいただいて、
驚きとともにありがたい気持ちでいっぱいでした。
興味を持っていただけたことが何よりうれしく、はげみになりました。
(記事はこちら↓)


まだまだ
勉強不足で試行錯誤のとちゅうですが、
じぶんなりのペースで発信を続けていけるよう
来年もがんばります。

またお暇なときにでも見にきていただけたら幸いです。


どうぞよろしくおねがいします



***



さて、ここで今年最後の1冊を。

画像1

『こたつ』

麻生知子 作

福音館書店 2020年

こたつに集った男の子とその家族。
おせち料理作りを手伝ったり、年越しそばを食べたり。
初めての夜ふかしに挑戦して、除夜の鐘をつきに出かけて…。

***


描かれているのは、
大みそかから元旦にかけての一家の1日の姿。
こたつのぬくもりと団欒の幸福感がじんわりと伝わります。


なんといっても、
この絵本のいちばんの特徴は、
頭上から定点観測していること。
こたつの真上の天井に視点を固定して、そこから見下ろした構図が続きます。

登場人物の動きや時間・空間が変化する様子を、
客観的に観察することができる構図
ですね。


読者は、
それぞれの人物の行動を眺めるもよし、
なくしたおばあちゃんのメガネを探すもよし。
詞はほぼセリフのみで、
絵の語りを邪魔することなく物語をにぎやかに彩っています。


作者の麻生知子さんは、
銭湯などを俯瞰した絵画や立体作品を創られる方。
持ち味がそのまま活かされたすてきな絵本です。

絵本のそこかしこに、
画家の武内明子さんとのプロジェクト「ワタリドリ計画」の存在が散りばめられているのも
ユーモアたっぷり。
鎌倉土産のあのサブレ…かと思いきや、よく見るとちがったり。


細かく描き込まれた絵を
隅々まで見る楽しさが凝縮されていて、
今の時期はもちろん、
冬の間じゅう堪能したいあたたかな作品です。


最後になりましたが、みなさま良いお年をお迎えくださいませ。



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