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言葉という調味料

おはようございます。
コロナの緊急事態宣言が解除され、約2か月ぶりに様々な活動が再スタートしています。👏
とはいえ、マスク着用や消毒の徹底などがニューノーマルとなり、以前に戻ったとは言えない状況です。ただ今まで以上に、子供たちの「サッカーが大好き」という熱はビシビシ伝わってきます。きっと、サッカーがしたくても出来なかった時間があったからこそ、より大切に思えるようになったんでしょうね。

特に育成年代の子たちは『サッカー部の休みは盆と正月だけ』がモットーの世界に生きていますが、今回の例に倣って1カ月ほどのオフ期間を設け、サッカーをしたくてムズムズするような時間を経験することで、戻ってきた時の吸収力が格段にアップするかもしれませんね。

さて、今日はアルゼンチンでボカを指導するコーチとの会話から始めましょう。

試合をする上で、システム(1-4-4-2、1-4-2-3-1、1-4-3-3などのフォーメーション)を構築するのは監督の役割の一つです。そこで、各システムの特性や戦い方などを教えてもらえるかなと期待しながら質問してみました。

「なにがチームにとって一番良いシステムですか?」


コーチの答えはこうです。
「システムは自分のチームにいる選手達に大きく依存している。例えば、1-4-2-3-1 のシステムが好きだとしても、ダブルボランチの能力を持つ選手がいなければ、そのシステムは残念ながら機能しない。」

更に続けて、「システムとはサッカー最大のウソである。」と言います。

「戦術版に選手を置いて数字を見るのがシステムではなく、どのように攻撃・守備を繋げていくのかを作ること、それがシステムだ。」

もちろん育成年代の練習では、細かい指示も出します。ポジションごとにここまでなら攻撃して良い、守備ではここまで戻ってくる、これはやってよい、これはダメ、適当に動かない、等々です。しかし、試合の場面になればFWがサイドバックまで戻ることもある。だから、そこまで想定して攻守を繋げていくのが彼の考える”システム”であり、数字だけで役割を限定することは本来のシステムとは異なると考えているようです。

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言葉の持つ力

私たち大人は、言葉を調味料のように選手達に振りかけています。その振りかけ方によって、最高の味付けになる場合もあれば、逆に素材を壊すこともある。

例えば、監督が『守備は11人で構築する努力をしてほしい』と考えているとしましょう。でも、代理人や親といった周りの大人たちが『FWは点を取ることが仕事。守備に努力する必要はない。』といったアドバイスを与えることが良くあります。そのアドバイス自体は選手のためを想ってのことで、全く悪気はないのです。

確かにFWの仕事はゴールを決め、ボールをキープし、1対1で勝つこと。でもそれだけで、11人で戦う試合に勝つことが出来るでしょうか?

我々選手の周りにいる大人は、アドバイスだと思って掛けた言葉が選手だけでなくチームのシステムや戦術に影響し、結果として試合を壊してしまうことにも繋がる可能性があることを理解しなければなりません。私たちができることは、指導やアドバイスを与えることではなく、選手のやる気を後ろから支え、前向きに温かく見守ってあげること、それだけでいいのです。

選手という最高の素材を壊さないような調味料であること。それを忘れず、選手の成長をそっと後押しし続けましょう。


☆☆☆
無双ArgentinaC.F.は、アルゼンチンリーグに挑戦し、2026年2部昇格を目指しています。






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レナトF.C.代表。2020年アルゼンチン5部リーグに挑戦する無双ArgentinaC.F.を運営。アルゼンチンで選手引退後、監督資格(S級)を取得。2017年アルゼンチンプロ1部リーグ トップチームのコーチ。南米から日本サッカー界に変化を起こす挑戦をしています。

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