丸山潤
事業撤退の決断、その後売上利益が過去最高へ
見出し画像

事業撤退の決断、その後売上利益が過去最高へ

丸山潤

こんにちは!株式会社ニジボックス執行役員をしています、丸山潤です。

ニジボックスは、おかげさまで今期過去最高の売り上げを記録し、従業員数もこの4月から200名を超えました。これを機に、これまでの振り返りのようなものを残しておきたいと思います。組織の経営やビジネスにおけるヒントになれば幸いです。
 
ニジボックスはもともとソーシャルゲーム事業を主軸としていましたが、撤退した経緯があります。売り上げも10億以上ありましたのでとても大きな決断だったと思います。
事業転換後、現在のUI UXデザイン事業につながる、オンラインサービス開発事業部を組成した2015年には、新たな事業領域で過去最高の売り上げとなっていました。
ですが、撤退した領域の売り上げをなかなか超えることができませんでした。

U I UXデザイン事業への注力

それまでの僕はクリエイティブ室の組織長で、事業責任者のようなことやPL(損益計算書)を基に売り上げを管理するような経験はありませんでした。営業もやったことがほぼなかったので「そもそも営業は、どういったことをするのが適切なんだろう?」というところから模索し始めて、なんとか試行錯誤しながら事業部を立ち上げた記憶があります。
 
当時、僕はリクルートの新規事業開発機関も兼務していたんですが、まだ認知の低かったUXデザインについて研究していました。その時は、ビジネスにおける「デザイン」というものの役割や価値が変わってきつつあるタイミングだったと思います。デザインのノウハウを実践しながら蓄積し、これをもっと世の中に広めたいと考えていました。当然、ニジボックスでもそれ以降「デザイン」に注力するようになったというわけです。

アウトバウンドからインバウンド営業へ

UI UXデザインという付加価値が加わったことにより、クライアントに提案した際の受注率はかなり上がりました。とはいえ、当時はニジボックス側からクライアントへ働きかけるアウトバウンドでしか仕事がとれていなかったのが事実です。
また、一人の営業が会社を辞めてしまうと、そのまま売り上げも下がってしまう、というような営業に依存するスタイルが主軸だったこともあり、このままでは、ダメだなとも考えていました。
そこで、アウトバウンドではなく、インバウンドでクライアントからお問い合わせがいただけるように、2017年ごろからその仕組み作りに注力をしてきました。
 
インバウンドの仕組み作りに大切なことは、2つあります。
 
1つ目は、ブランド力をしっかりと上げて、世の中に認知してもらうこと。2つ目は、ブランド力向上に伴い、品質もしっかりと向上さてゆくことです。
いくら世の中に認知されるようになって問い合わせが来るようになったとしても、品質が低いと悪い噂が立って結果的に相談件数が減ってしまう、という事にもなりかねないですよね。ですので、ブランドと品質のバランスには、かなり神経質になっていました。

ブランディング・品質向上に向けて行ってきたこと

ブランディング領域では、イベントを開催したり、ブログや外部サイトへの記事を掲載したり、広告やメールマーケティングをしたり。一般的なBtoBのマーケティング手法を研究し、しっかりと取り入れていきました。
 
品質向上においては、本当にいろいろとやってきました。今回は、やってきた取り組みの中でも実際に効果のあった2つの取り組みについてお話しします。
 
1つ目は、プロジェクトマネジメントの知識体系「PMBOK」のフローを取り入れたこと。原典のままだと僕らにはフィットしないと考え、メンバー間で実践しながらフローを見直し、ニジボックスバージョンの「PMBOK」を独自で構築していきました。
 
2つ目は、品質管理グループという新たな部署も立ち上げたことです。
ここでは、組織マネジャーの目の届かない細かな部分までチェックします。例えば、契約書の締結状況、制作スケジュールのモニタリングや成果物が納品要件をクリアしているかなどです。また、プロジェクト推進でKPTを実施したかも厳密に観ていて、そのことで早期に問題が発見できています。
 

ボトムアップの文化

ここまで読んでいただいた方はもうお気づきかもしれませんが、企業が売り上げを伸ばし続けるには、経営層だけでなく、メンバーと双方向で同じ問題意識を持って物事に取り組むことが大切だと思います。
例えば、メンバーが主体となって実施している「課題管理定例」というものがあります。これは、社内の全組織横断で各職種のリーダーが課題を持ち寄り、課題解決を推進する取り組みです。
 
「PMBOK」のフロー導入や品質管理グループの設置、KPTの徹底や組織横断での課題解決など、僕はそれらの取り組みのきっかけでしかありません。実際にトライ&エラーを重ねて実践してきたのは、現場にいるニジボックスのメンバーです。
このような、ニジボックスならではのボトムアップの文化が過去最高の売り上げを作り上げたと、僕は思っています。
 
僕はもともと作り手の人間で、これまでにデザイン、フロントエンド、それから営業など、様々な職種を経験してきました。それによって多様な職種のメンバーの気持ちも分かるし、困っていることや不安に思っていることもある程度は理解できます。それが組織運営の助けになっています。
ただ、なんといっても、ニジボックスメンバーの「みんなで会社をよくしていこう」という文化や社風が、組織拡大の原動力になっていると思います。

退職率低下・従業員増加を達成し、次なるステージへ

ニジボックスの従業員は、この4月で200名を超えます。退職率は8%、事業撤退の時期には20%前後ありましたので、以前と比べて著しく向上したことが分かります。
それには、リクルートグループならではのワーク・ライフ・バランスのよさも関係していると思います。休暇を例にあげると、グループ全体のルールで、年間の休暇取得日数145日に定められています。120日前後が一般的だと思いますので、とても休みが多い会社なんです。
当初、制作会社としてそれでやっていけるのかという心配もありました。ですが、メンバーもそれならそうと時間やスケジュールの調整や管理をしっかりとするようになって、「働き方」に関するメンバーの意識もすっかり変わりました。
 
受託の制作会社といえば、ブラックなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、ニジボックスはそれとは全く異なる働き方を実現できていると思います。プライベートの時間もしっかり確保できるので、退職率はおのずと下がってきます。やはり、退職率が高い制作会社は、リソースが安定しないし知見も蓄積しにくく、売り上げを伸ばすのは困難だと思います。退職率の低さが、売り上げアップにもつながると思います。
 
今回はここまでで、記事を終えようと思います。ニジボックスが過去最高売り上げを達成するまでの道のりや、その力となった物事についてお話ししてきました。
いかがでしたでしょうか?
ぜひ、今後もニジボックスの動向にご注目いただけると嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
丸山潤
リクルートホールディングスの新規事業開発部門でUXの組織長とUXSketch (イベント)に従事→リクルートの子会社ニジボックスでUI/UXの事業を0から立ち上げ従業員200人まで拡大/Business&Creative(イベント)と新規事業,UI/UXの情報を発信