自分の気持ちを素直に受け入れてみると、自分にとっても周囲にとっても楽になるというお話を。

 

・生への欲求と実感の再確認(前回の復習!)

  こんにちは!十条です。 

 前回は、人間に生まれてくる確率を示しながら私達がこの地に生まれ落ち、こうして日常を生きていることは幸運なのだということをお話し、また生きる希望を失わないことが大切だとお話しました。 

 正直確率の話はややこしい、実感湧かないと思う方もいることでしょう。私自身も、こんな天文学的な数字を見せられると、ただ茫然とするばかりです。でも、それぐらい、分母が巨大な数字になるほど、すごく珍しいことなのだと思うと、なんだか、ここでこうして食べて飲んで寝て生きているだけでも、幸福だと思えるのです

 多分野生動物だとしたら、私は鈍足の方だからすぐに食べられたり、食物連鎖の頂点である肉食獣であっても、狩りが上手くいかず飢え死にしてしまうかもしれません。最低限の生命は、社会的なルールによって守られている人間だからこそ、今も私達は生きていられるのです。生きているからこそ、また何度でも立ち上がれるんです。

 僕らはみんな生きている 生きているから 歌うんだ              僕らはみんな生きている 生きているから 悲しいんだ               手のひらを太陽に 透かして見れば 真っ赤に流れる 僕の血潮          ミミズだって 螻蛄だって アメンボだって                みんな みんな 生きているんだ 友達なんだ

 どんな場合であっても、どんなに自分を無価値に感じていても、今ここで生きているという実感がある、そのことが大事だと感じますね。


・自分の気持ちに正直になること!

 さて今回のテーマは、自分自身の気持ちに正直になることが大事、ということです。私達は、みんな様々な感情を抱えています。嬉しい!悲しい!辛い!憤りを感じる!などなど。特にこの社会はストレスも少なからずあり、息苦しさを感じていたりもすることでしょう。

 けれど、子供の頃は素直に感情を出すことが出来ても、成長するにつれて、次第に感情を内に押し込み、なるべく外に出さなくなっていっているように感じています。本当は辛いのに楽しいと言ったり、本当にやりたくない仕事なのに頼まれたらいいよと承諾したり、疲れているのに大丈夫だと元気出して見せたり等。本当は違うことを思っているのに、外向けには相手が望むような感情であることを見せているのです。多かれ少なかれ、多くの人がしていることであり、私自身もまたそうです。

 社会に出れば、確かに人を気遣ったっり、また妥協することも大事です。みんなが自分の要求ばかり通していたら、大変なことになってしまいます。

 でも一方で、自分自身の感情を押し殺してばかりいたらどうでしょう?自分の本当の気持ちを抑えつけてばかりいたら辛くなってしまいますよね。だからこそ、自分自身の心の声に耳を傾けることが大事だと感じたのです。


・私達が今この感情を持っているのは自然なことであり、少しもおかしくはないよ!ということ。

 ああいうときにはこう感じるべき、辛く感じるのは私の忍耐力が足りないからだ、こう感じるのは私自身がおかしいからだ、等社会的規範や自分自身の中のべき思考によって、自分の感情を抑えつけていませんか?

 確かに、社会的にも倫理的にも法律的にもどう考えたっておかしい!(例えば犯罪等反社会的行為をすることに対して正しいと思う等)ということについて疑問を持つようですと、もう一度自分の心を改める必要があるでしょう。

 ただ、それが社会のルール上では違反しないことに対して、あくまで個々人の考えによるものまで、周囲に合わせる為に自分自身の気持ちを無視してしまうことについては、よくありません。これは簡単なたとえ話ですが、みんながスパゲッティーを食べたい!と言ったら、自分自身は本当は和食が食べたいのにスパゲッティーを食べたい!と言って合わせるなど。

 そこまではしていなくても、私達は社会の要求に合わせて、この例のようなことをしてしまうことは、多かれ少なかれあるのではないでしょうか?本当はこうしたいのに、向こうの要求に合わせてああしたり、本当はついていくのがつらいのに、大丈夫です!なんて言ってしまったりなど。自分がああいう人だと思われるのが嫌だから、それほど能力が無いのだなあと思われるのが嫌だから。実は私自身もこれらのことを思っており、無理をしてしまうことが何度もありません。

 でも、結局こうすることでどんどんさらに深みにはまっていってしまうのです。

・自分の感情には、結局嘘をつくことなど出来やしない!

 よく、人の目は誤魔化せたとしても自分自身を誤魔化すことなどできないとは言われることですが、人には自分自身の気持ちについて嘘をつくことが出来たとしても、自分自身の気持ちには嘘をつくことが出来ないのです。何故なら自分自身がこう思っているということは事実であり、たとえ他の人が何かを言っても、簡単には覆せないからです。

 嘘をつけばつくほど自分自身をより一層苦しめ、追い詰めることになるというのは、こういうこともあるのかなあとも思いますね。

 自分の気持ちは自分自身はよくわかっているはずなのに、なんで本当の気持ちを正直に吐き出せないのか、なんて思ったりもしてしまいます。だって、どんなに外面上では取り繕っていたとしても、本当の気持ちは変わらないのですから。隠せば隠すほど苦しくなるのです。

 だからこそ、自分自身の気持ちに素直になりたいと思うのです。


・心を開けば、人が寄ってくる。心を閉ざせば、人が離れていく。

  これは学生の頃、国際関係の授業で聞いたことなのですが、自分の気持ちを話すことが当たり前の外国人(特に欧米人)にとって、日本人は何を考えているのかわからなくて困る、愛想笑いばかりしていて、時には不気味にさえ感じるとまで言われているそうなのですが、私達はどちらかとうと、率直に自分の気持ちを話すよりも、建前を言ったり、遠回しに表現したりして、または自分の考えを話さなかったりもして、自分の考えを率直に話すことにまだ慣れていない方なのかな、と感じるときもあります。

 でも、海の外や内を問わず、自分自身の気持ちをきちんと伝えることはすごく大事です。特に初対面の場合ですと、素性がわかりませんから、何も言わずただ笑っているだけですと、正直困ります。また社交辞令や、自然な会話ではなく規範的なことばかり話していても、ちゃんと言葉のキャッチボールが出来ていないようで、不安になったり、またその人の感じていることやその人自身がどういう人なのかわからなくなったりで、話している途中でだんだんと気を遣うようになり、やがてその人と話をすること自体が心的な負担になり、辛くなってしまうのです。

 つまり、心を閉ざせば閉ざすほど、人は離れて行ってしまうのと、またこれも重要なのですが、自分の気持ちを誤魔化せば誤魔化すほど本当の自分とのギャップが大きくなり、相手には落胆や不信感等マイナスの感情を持たせてしまうこと、それだけでなく、私達自身もまた、等身大の自分から他の人に与えるイメージがどんどん乖離していき、やがては耐えきれなくなってしまうのです。

 自分の気持ちを素直に話さないことによって、他の人も自分自身も辛くなってしまうのです。だからこそ、自分の気持ちにきちんと耳を傾けることが大事なのです。


 今、ちょっと行き詰ったり悩んだりしているとしたら、自分の気持ちに少しずつでも良いので、耳を傾けてみませんか?



 




 





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