理不尽に思った時の対処法ー 自分自身の心をもっと楽にするために

 どのような会社にいても、不満は出てくるし、また理不尽なことも起こり得る、それは組織の一員として働いている限り、仕方のないことではあります。けれど、それによるストレスに耐えることは、果たして私たち自身の心身にとってよいことなのか、と疑問にも思っています。

 私達は元来ずっと、耐えること、辛抱することが良いことだと教えられてきました。けれど、気づいたらなんだかそのせいかなんだか疲弊してきているようにも思います。どうしたら、少しでも不安や緊張、ストレスなどから楽になることが出来るのか、社会全体を変えることは難しくても、一人一人の意識を変えていくことで、少しずつ理想に近づくことが出来るのではないかと私は感じています。そこで、私なりにそこへのアプローチを考えてみました。


 理不尽だと感じたら、まずそれを否定せずに素直にそう感じた自分自身を認めること

 例えば、元から難易度の高いプロジェクトでミスをして、自分だけが叱られたりとか、同じ失敗をしてもガミガミ怒られる人とそうでない人が不平等居てだとか、あるいは自分ばかりが雑用を任される等。そうしたことに不満を持っても、じっと耐えることが良いことと思っていると、どうしてもその不満に思っている気持ちをぐっと押し込めて我慢してしまいます。

 でも、そうしても心の中はずっと不満のままなので、いつか怒りが爆発したり、あるいはその怒りは不燃焼し、代わりにストレスが溜まって体調を崩したりうつ病になったりもしてしまうでしょう。

 そのようなときには、まず一旦今まで常識だと思っていたことから離れ、自分自身の心に素直に問いかけをしてみるのです。そうすることで、たとえ自分は正しくないのだろうか、と不安に思っていても、心は正直にそう感じているのだから、自分が今そのことに理不尽に感じているのは間違いないということが理解できます。そうすることで、ああ、今自分は現状に不満を感じているのだな、じゃあその不満を解消するためには何が必要なんだろう?と解決策を探ることが出来るようになるのです。

 

 同じように感じている人がいないか。周囲の人に話してみるとよいかも。

  

 これは私の経験上ですが、私自身が理不尽に感じていることは、たいていの場合においては他の人も同じように思っているようなことがあったりもします。例えば人によって扱いの仕方が違うとか、ノルマが厳しすぎるとか、あとは自分たちではどうしょうもないこと、例えば機械やシステムの設計上でどうしても生じてしまいがちのミスで、必要以上に叱責されてしまう場合等。一番最後の例では、まずはその機械やシステムを、ミスのリスクを改善するようにするのが一番のやるべきことですが、しかしながらそれを行うのは基本的には上の人の判断であり、私達個々人ではどうすることもできません。

 けれど、たとえ解決が難しくとも、それについて悩んでいるのが自分だけでないと思うと、なんだか気持ちが楽になるのです。そう思っているのが自分自身だけだと、やはりどうしても不安になってしまうのです。心の持ちようが違っていたりするのではいか、とか、他の人と違って敏感に感じやすいのではないか、と。何より孤立してしまっているような気持にもなるのです。

 けれど、皆が同じように感じている場合は、自分だけでなく他の人も悩んでいるから一人だけでないと安心でき、また不満に思っているみんなが一つになり、やがては組織にとっては無視できない力になっていくことも十分あり得ます。

 ですから、不満が生じているときには、自分一人で抱え込まず、周りの人にちゃんと話すことも重要だと思います。


 第三者の人にも、第三者の目での判断をお願いするのもアリ。


  もちろん、職場誰にも相談できない場合もあるでしょう。その場合には、近しい友人や家族、場合によってはカウンセラーなど相談員の人にも、そのことを打ち明けてみましょう。最初は、敷居が高いと思ってなかなか相談しづらいなあと思うかもしれませんが、話しているうちにだんだんと楽になってくるでしょう。また、たとえ満足のいく解決策がすぐには得られなかったとしても、話すことで自分自身の気持ちの整理が出来るようもなるでしょう。今までは、イライラや不安が溜まっていたけど、冷静に自分自身の気持ちが理解できるようになる、ということです。

 第三者の目からのアドバイスは重要だと思います。というのも、職場内では派閥が出来てしまっている場合も考えられ、たとえ自分への扱いが不当だったとしても、その相手がその組織内では力を持っていたり、みんながその相手に従っている場合ですと、なかなか私達の気持ちを理解してもらうことは難しいでしょう。

 でも第三者の場合ですと、組織との利害関係はありませんから、客観的に判断できるのです。ですから、組織内のみで解決が難しい場合には、外の人に話してみるのもアリ、というよりも必要なことでしょう。


 仕事だと割り切ることも大切なのと、気分転換も必要であるということ。

 

 とはいえ、仕事でありますから、それと人間同士の関係ですから、多かれ少なかれ不満に思うことは出てくることでしょう。冒頭でも申し上げましたが、組織で働いている以上は、そのような状況を完全に避けることは不可能です。仕事には不満や理不尽はつきもの。そう思うことで、それは当たり前のことと思えるようになり、それに対して過度の怒りや不安、不満から少し和らいでいくのでしょうか。あくまで、仕事での自分自身としてふるまい、人生そのものの自分自身とは切り離していく。そして、仕事での人間関係は基本的には個人的に深く交流しない限りはそこで完結します。

 だから、たとえ理不尽な扱いをする人が出てきても、その人が私達の人生において重要な関わりをするかというとそんなことはないし、たとえ嫌われたとしても、それは個人の好き嫌いの問題であって、私達自身がダメとか、私達の人生そのものの否定とか、そういうものではありませんから、必要以上に深く考えたり落ち込んだりはしないことですね。基本、仕事上のミスやトラブルは減らすなど組織の為に努力することは大事ですが、その人に好かれようと過度に縮こまったり気遣ったりする必要は全くないでしょう。

 たとえその人が上司だとしても、時が経てばたいていの会社では異動になります。永遠に付き合うことはありません。ですから、その場限りの付き合いだと割り切ることもまた大事でしょう。

 それと、仕事での不満をプライベートまでには持ち越さないことも大事です。帰ったら好きな音楽を聴いたりテレビを見たりして、嫌なことを吹き飛ばしたり。休日でも思いっきり遊んで気分転換したりとか。仕事だけが人生のすべてではないですから。私達の時間を仕事だけに捧げず、もっとたくさんのことに有効活用したいですよね。

 

 場合によっては、他の働き方を検討してみるとよいかも

 

 これは個人差がありますが、もしかしたら組織で働くことに向いていないか、あるいは私達自身が組織で働くことを好んではいないのかもしれません。そのようなときには、人とあまり関わらないような仕事、あるいは個人でできるような仕事を選んでみることもありかもしれません。最近はインターネットの発達によって、以前では考えられなかった職業がたくさんあります(Youtuberが代表例ですね!)。個人でも活躍できるような時代になったんだなあとしみじみ感じますね。

 ちなみに、私はたまに資格ガイドブックを覗いてみたりもするのですが、世の中にはいろんな仕事や、それに必要な資格があります。その中には、私達に合った働き方のできる職業に就くための資格があるのかもしれません。

 ですから、一度気になった箇所にはマーカーや付箋でチェックしてみたりとか、実際にホームページを覗いてみて仕事内容について調べて見たりとかして、もし自分にもできそうだな、と思ったら実際にトライしてみるのもありかもしれません。


 生き方はひとつではない

   

 現代は、働き方にとどまらずライフスタイルも多様化しています。ひと昔前では、一つの会社に入ったら、そのまま定年まで勤め続けるという終身型雇用が主流になっていましたが、最近では、例えば昔は花形だったであろう銀行でもリストラが進んでおり、だんだんと常識が変化してきています。

 だからこそ、正解は一つではない、たくさんの可能性を信じることです。そうすることで、今まで見えていなかったことも見えるようになっていき、必ずしも我慢し続けることだけが大事ではないんだ、と思えるようにもなっていきます。

 これからは、お金を一生懸命汗水たらして稼ぐというよりも、私達の人生そのものを良くするために、では何をすべきか、何が大事か、と考えることが主流になっていくことでしょう。今の常識は、10年20年もすれば、やがては非常識となっていきます。これは、10年20年前の常識が今の非常識となっていることを考えてみると、納得がいきます。

 時は移ろいゆくもの。だからこそ、その場その場のことだけに振り回されず、将来を楽しみながら今を生きていきたいですね!








 

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