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「嫌われる勇気」あなたがアドラー心理学を5分で理解するnote

200万部を突破した大ベストセラーの
「嫌われる勇気」

繊細すぎて人付き合いに悩んでいたぼくの人生を大きく変えてくれた感謝してもしきれない一冊です。あれから6年。もっと多くの人がこの本に出会えることを願って、要点をおさえて紹介してみることにしました。このnoteが悩んでいるあなたにとって一筋の光になりますように。

『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』岸見一郎と古賀史健の共著。アルフレッド・アドラーの「アドラー心理学」を解説した書籍。2013年12月13日ダイヤモンド社より出版。

・人の目ばかり気にしてしまう
・劣等感が消えない
・幸せになれない

と言う人々の悩みに対して、アドラー心理学をもとに解説しています。この本のすごいところは単なる哲学本や心理学本でなく、物語仕立てであること。登場人物を青年と哲人というふたりに絞り、対話によって人間のあるべき姿や生き方を読者自身が見つけていくことができます。

これはもはや現代版聖書といってもいいのかもしれない。宗教を持ち出すと胡散臭く感じる人もいるかもしれませんが、本書はどこまでも単純で明快。哲人も「世界はシンプルである」と語り続ける。

小説家の伊坂幸太郎氏の帯コメントには

「この本には、僕が今まで小説を書きながら考えていたこと、知りたかったことがたくさん、書かれていました。たくさんのはっとさせられる言葉にうなずかされ、もしくは、驚かされ、何より読み物として面白くて、だんだんと純粋に小説を読んでいる気分になり、最後にはなぜか泣いていました」

と書かれています。

このnoteでは物語を伝えることは省略し、考え方を抽出してお届けします。
どんなストーリーか気になったらぜひ実際の本も手にとってみてくださいね!

1つ目の原則 承認欲求を捨てる

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いきなり直球です。「嫌われる勇気」のタイトルどおり、人に好かれることをあきらめるということ。

親に褒められたいから勉強をがんばる。
人に認められたいから名門大学を目指す。大企業に就職する。

承認欲求に支配され、人の評価でしか自分の価値を実感できなくなった人はいつしか人に認めてもらうためだけに行動するようになります。

怒られたくないから宿題をやり、
すごいと言われたいから奇抜なことをしてみたり、
人の目が気になりすぎて人前では自由に発言できなくなったりする

人の期待というレール。そのうえに乗って半ば自動的に運ばれた先にあるのは、自分らしさや幸せとは程遠いものです。常に他者からの評価に怯え、視線を気にする人生では、自分の本当にしたいことさえも分からなくなってしまいます。あなたは他者の期待を満たすために生きているのでは無い。あなたが生まれて来た本当の意味は、あなたがしたいことをするためです。

親の、先生の、上司の承認をもらうために「こんな人であるべきだ」と言う姿を装っても、それは他者の期待する服を着ているだけであなたの本当の姿ではありません。あなたは自分の人生を生きていいのです。

ユダヤの教えにこんな言葉があります。

自分が自分のために生きないなら、誰が自分のために生きてくれるのか

承認欲求を捨てるには課題の分離が必要

成功者と呼ばれるような豊かな人物を分析していくと、成功の方法は成功者の数だけあれど失敗の法則の多くは課題が分離できていないことだと気づきます。

課題の分離とは、

自分の課題  と  他者の課題

このふたつを明確に分けること。そして他者の課題には踏み込まないという考え方です。自分の課題とは、自分でコントロールできるものを指しています。他者の課題は自分にはコントールできないもの。
ネガティブな態度や支配的な態度で相手をコントロールしようとしてしまうのは未熟さや幼稚さからくるもので、その解決は相手の課題であり、あなたの課題ではないのです。

← 課題の分離 →

自分の課題  | 他者の課題   

信じる道を選ぶ| ネガティブな反応
夢に向かう  | 認めようとしない

あなたにできる自分の課題は自分の信じる最善の道を選ぶこと、そして他者との間に明確に線をひいて分離すること。たったこれだけなんです。とてもシンプルですよね。評価をくだしてくることや承認してくれるかどうか、許可をくれるかどうかは他者の課題である以上どうしようもできないものです。

例えばあなたが、いますぐにでも会社や大学を辞めて起業する!と熱意に燃えたなら、その熱意を親が認めてくれるかどうかはあなたの課題ではなく、親の課題。親であろうとしっかりと線をひいて分離し、気にせずに自分の道を進んでよい、というのがアドラーの答えです。

今起きた問題を細かくわけ、どれが誰の課題なのかを明確に区別し、人の評価をもらうために生きるのではなく、自分が信じる道を選ぶ。

あなたは、誰かの言いなりにならなくていいんです。

今日から自分の主人は、自分自身。

原則2 人生が競争でないことを理解すること

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長らく日本の社会は人間関係を上下の縦関係と置いてきました。

俺のほうが歳が上なんだから俺に従え
この会社に先に所属したのは自分だから俺のほうが偉い
給料が上だから俺のほうがすごい

こうやって書き出してみると、なんとも虚しい言い争いですね。

人生は他者との競争であり人より上にいることが安心。
人生は常に勝者と敗者に別れ、敗者はみじめな気持ちを味わう。

本当にそうでしょうか?

名門大学に入った人は大企業に就職してバリバリ稼いでる

あいつはモデルみたいなルックスで彼女もかわいい

誰かを羨み比較すると、それに比べて自分は、と言う方程式を脳内で作るようになります。

AだからBできない

しかし事実は、
有名大学や大企業を経由しなくても(A)ビッグに稼いでる人がいる(B)
ユーモラスなルックスでも(A)かわいい彼女がいる人がいる(B)

この事実に直面することは、すこし痛みや辛さをともなうかもしれません。
あなたが何かを諦めた理由は、ただ実行していないだけということになってしまいますから……

そうして周りの人とのあいだに劣等感や優越感を感じるまま過ごすと、
他者はいつの間にか勝たなけばいけない敵になってしまいます
もしくは勝てないと最初から諦めて、やる気を出さず無能を装うようになります。

人の幸せや成功を素直に喜べない人がいます。クラスメイトの夢への留学、同僚の出世、リア充爆発しろと書かれたSNS……

誰かが成功すると、自分が失敗した気持ちになる。
みじめな気分になる。このままじゃいけない気がして焦る。

気づけば周りは自分の存在を脅かす敵だらけ。

これでは人と関わるのが怖くなり、孤独になってしまいます。

確かに「もっとよくなりたい!」「もっと上を目指したい!」と言うのは人間が持って生まれた欲望です。この感情を使って人間は進歩・発展してきました。

この事実を見た時「競争するからモチベーションがあがりパフォーマンスが高まるのではないか?」と思うかもしれません。
しかしアドラーは競争をはっきりと否定しています。

健全な劣等感とは他者との比較ではなく理想の自分との比較から生まれるもの

「健全な劣等感」という言葉に表されるように、アドラーは劣等感そのものを否定してはいません。

劣等感がコンプレックスに変わるのは他者と競争をしてしまうからだ。
周りの人は倒すべき競争相手ではない。
一緒に生きる仲間なのだ。

自分より早く歩く人や遅い人、自分とはちがうゴールに向かって行く人

それぞれ生き方はちがっても仲間であり平等であることに気づけば、世界の見え方は180度変わります。

原則3 仲間に貢献する

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他者が信頼できる仲間になった時、1番変わること。
それはその仲間に貢献したいと思うようになることです。

承認欲求を捨てて他者貢献することで人間は幸せを感じる

人間は大昔から群れで生活してきました。そのため輪から外れて孤独になることが本能的におそろしく、嫌われないように振る舞う習性があります。

家族、友人、学校、サークル、会社など
すこし意識を拡げて育った町や国など
これら人間の集合している状態をアドラーは共同体と呼びました。

そして人間は共同体に属している=居場所があることで幸せを感じるとしています。

それでは、共同体の中で人が居場所を感じる方法はなんだと思いますか?
それには、

承認欲求  と  他者貢献

このふたつが鍵となります。しかし冒頭で述べたとおり、承認欲求の果てにあるのは評価のために生きる不自由な人生。仲間外れにされないために人の評価を気にしつづけ怯えているようでは決して幸せとは言えません。

他者貢献は文字通り誰かのためになることをすすんで行うこと。

人に感謝されるために人に貢献しようとするなんてと言う人もいるかもしれません。

ある日、ぼくのワークショップで「目の前の人に感謝を伝えてみよう」というエクササイズをしていたらある受講者が「相手が感謝を伝えてくれたらやってもいい」と言いました。感謝を伝えることも他者貢献のひとつですが、見返りを求めたり他者を敵だと思っているうちは自ら貢献することは難しいようです。

その思い込みの世界から抜け出してもらうために「もしあなたがそう感じたなら、今こそ自分から感謝してみるときだよ」と声をかけました。最初はやはり抵抗感がある様子でしたが、僕を信じて感謝の言葉を相手にかけたとき、彼の表情がすーっと緩んだのを今でも覚えています。
「ただ相手に感謝するということがこんなにも自分を穏やかにすると思っていなかった。これからも続けていきたい」と言った彼は、相手からの感謝の言葉も素直に受け取って喜んでいました。

相手からの見返りを求めて行う貢献ではなく、周りの人は仲間なんだと信じて行う他者貢献こそが、人に奪われない幸福感をもたらします。

例えば毎日会社を回している社長がいます。
俺はこれだけ頑張ってるんだ、俺に感謝しろ、誰のおかげで仕事できると思ってるんだ!という社長と、今日も社員のため、そしてサービスを受け取る人のため、世界をよくするために働いた!という人では後者の社長のほうが圧倒的に幸福でしょう。

共同体に所属し人に貢献することで
自分の価値や生きる意味を実感すると
人は幸せになれる

とアドラーは説いています。

幸せになる3つの原則まとめ

・承認欲求を満たすための人生は不幸、課題の分離を行う
・人生は競争ではない、他者が仲間であることを理解すること
・共同体に属し、他者貢献すること

もちろん、いきなりすべてうまくできなくてもいいのです。ただ述べたとおり、本能に根ざしている問題だからこそ放っておくといつまでも他人の人生のままになるでしょう。アドラーは「人が変われる期限はある。それは、死ぬ直前までだ」と言っています。今からでも遅くはないのです。

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