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【51.水曜映画れびゅ~】"DUNE"~全身でこの映画を体感せよ!~

”DUNE"DUNE/デューン 砂の惑星は、10月15日より劇場公開されたSF映画。

日本も含め世界的に大ヒットしている話題作です。

あらすじ

人類が地球以外の惑星に移住し、宇宙帝国を築いていた西暦1万190年、1つの惑星を1つの大領家が治める厳格な身分制度が敷かれる中、レト・アトレイデス公爵は通称デューンと呼ばれる砂漠の惑星アラキスを治めることになった。アラキスは抗老化作用を持つ香料メランジの唯一の生産地であるため、アトレイデス家に莫大な利益をもたらすはずだった。しかし、デューンに乗り込んだレト公爵を待っていたのはメランジの採掘権を持つハルコンネン家と皇帝が結託した陰謀だった。やがてレト公爵は殺され、妻のジェシカと息子のポールも命を狙われることなる。

映画.comより一部抜粋

「面白くない」なんて言わせねぇ~よっ!

もともと昨秋に公開予定だった本作。

しかし567感染拡大の影響で延期・再延期となり、やっとのことで公開となりました。

そんなことがありつつも公開前から話題になっていたので、私は本当に・・・楽しみにしていて、映画館で観れた喜びはひとしおでした。

しかし!

そんな鑑賞後にほくほく顔だった私に水を差すことが…

同じスクリーンでこの作品を観ていた大学生くらいの男子二人が、こんなこと言っていたのを聞いてしまったんです。

「うわぁ~、期待してたのに全然面白くねぇ~じゃん。絶対人気ないよ、これ。」

うぉぉぉぉぉいっ!
なんてこと言ってんだよ!
面白いからっ!

そんなふうに心の中で激昂げきこうした私。

ですが、まぁ…彼らの言い分もわからなくはない。

実際に本作『DUNE/デューン 砂の惑星』という作品は単純にストーリーを追っていくだけで楽しめる…というわけではなさそうなのです。

楽しみ方としては、ストーリーを含めた映画全体を”全身で感じる”こと。

そこで今回は私が激昂した大学生のようなDUNE難民を生み出さないためにも、本作の全身で感じることのできる魅力を紹介していきたいと思います。

超名作SF小説の映画化

本作の原作はアメリカのSF作家フランク・ハーバートの小説。

1965年に第1作が発表され、それから20年にわたり全6作のシリーズ小説となりました。

この物語は後世に多大なる影響を与えた作品と称されており、事実『スターウォーズ』シリーズは『DUNE/デューン』を参考した部分多く、また宮崎駿監督作品の『風の谷のナウシカ』(1984)もこの作品が基になっているといわれています。

そんな大作SF小説ですが、今回以外にも映像化のチャレンジがなされてきました。

しかし、そのストーリーのあまりの難解さに苦戦を強いられてきたという歴史があります。

その変遷を追った『ホドロフスキーのDUNE』(2013)というドキュメンタリー作品がありますね。

そんな難題に立ち向かったのが、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。

2016年公開の『メッセージ』にて言語学者とエイリアンの奇妙な交流を描いてアカデミー監督賞にノミネートされ、翌年には『ブレードランナー 2049』の監督を務めた方です。

『デューン』の世界に完全に引き込まれる

そんなヴィルヌーヴ監督が手掛けた『DUNE/デューン』ですが、結論から言って各方面から大絶賛されています。

その証拠に『ダークナイト』(2008)や『インターステラー』(2014)で知られるクリストファー・ノーラン、『ノマドランド』(2020)や『エターナルズ』(2021)のクロエ・ジャオが『DUNE/デューン』に対して以下のようなコメントをしています。

ークリストファー・ノーラン
「実写映像とコンピューターによるビジュアル・エフェクトを、かつてないほどにまでシームレスに融合させた作品です。あらゆる面でとても魅力的でした。」

The RIVERより

ークロエ・ジャオ
ドゥニのようなフィルムメーカーが自分のビジョンをつなぎ合わせて、とても素晴らしくとても映画的な何かを組み合わせることができるということに、私自身希望がもらえます。試写室での体験にただただ圧倒されました

IndieWireより

二人のコメントにもあるように、本作最大の魅力はその圧倒的な映像。

広大な実写映像とCG技術によるその映像は、息を呑むほどの迫力。

映画への没入感がハンパじゃないです。

その没入感こそ、私が「この映画を全身で感じろっ!」という所以。

目でスクリーンを見て映像を楽しむにとどまらず、映画そのものに入り込み『DUNE/デューン』という世界を五感すべてで感じることこそが本作の正しい楽しみ方だと思っています。

加えて、そんな圧倒的映画体験に音楽面で花を添えているのがハンス・ジマーっていうのも魅力ですね。

聞く話によれば、盟友であるクリストファー・ノーランからの『TENET テネット』(2020)の作曲のオファーを断ってまで担当したんですって!

続編、製作決定!

そんな『DUNE/デューン 砂の惑星』は現在、世界的な大ヒット作となっています。

また続編の製作も決定のこと。

そもそも映画冒頭のタイトルで”PART ONE”あったので、もともと続編ありきだったんでしょうけど、大ヒットを受けての正式決定といえるんでしょうね。

ちなみに”PART 2”で終わるとは限らないらしですって!


あとがき:
”いまさら”でもいいから書きたかった!

今年の10月に公開した本作。
12月となった今では劇場公開している映画館もほんの僅かとなってきました。

実は私…公開されてすぐにこの映画を観に行ってはいたんですよ。

そして完全にその魅力に圧倒され、またDUNE難民との出会いもあり、記事にしようと思っていました。

でも10月の同時期には『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『最後の決闘裁判』といったこれまた良作が公開されたこともあり、その記事たちをまとめていたら完全にタイミングを逸してしまっていました。

(あ~、10月の頭に休まずに書けていれば…。)

そうこうしていたら公開期間も終わっていき、半ば「今回はいいかっ…」と思い始めていたんです…

でもそれと同時にこうも思っちゃったんですよね。

「やっぱり書きたい!」

やっぱり、この映画を観た感動をシェアしたいじゃないですかぁ!

なので、今回は遅ればせながら映画レビューを投稿しました。

ほとんどのところで公開は終了してしまいましたが、これからレンタルリリースや配信が始まると思いますので、そのあかつきにはぜひご覧になられることをオススメします。

また、アカデミー賞など今後の評価も楽しみな一作でもありますね!


前回記事と、次回予告

先週投稿した記事はこちらから!

これまでの【水曜映画れびゅ~】の記事はこちらから!

来週は、先週から配信が始まったNetflixオリジナル映画"The Power of the Dog"パワー・オブ・ザ・ドッグを紹介します。
お楽しみに!