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薄毛・細毛・エイジング毛の原因について【頭皮常在菌編②】

年齢と共に起こる髪質の変化、薄毛・細毛やエイジング毛に関して、 様々な情報を元に原因を詳しく解説します。

今回は頭皮に存在する常在菌、コリネバクテリウムについて。

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■頭皮に存在する常在菌

頭皮に生息する常在菌は

・表皮ブドウ球菌(肌の上では美肌菌として知られ、保湿成分グリセリンを産生)
・コリネバクテリウム(頭皮で異常増殖すると、白髪、細毛をもたらす)
・アクネ菌(ニキビの原因にもなるが、余分な皮脂は食べてくれる)

が90%だと言われますが、このうちコリネバクテリウムが頭皮に与える影響を解説します。


■頭皮を赤く炎症させるコリネバクテリウム

ニキビの原因となるアクネ菌は悪玉菌のイメージですが、実は悪でも善でもなく、多い方に加勢する日和見菌です。アクネ菌は皮脂を食べ、肌のpHを弱酸性に保つ働きをしますが、悪玉のアクネ菌が毛穴などに異常繁殖するとニキビとなります。


そしてコリネバクテリウムも、スカルプフローラのバランスが崩れ、悪玉菌が増殖すると、一緒に悪さをする日和見菌です。

インフォームドコンセント(倫理委員会承認番号:20160226-5)を得た数百人に及ぶ女性の頭皮からスカルプフローラを採取して解析を行ったところ、頭皮が青白い人に比べて頭皮が赤い人では、スカルプフ ローラの一つであるコリネバクテリウムの相対的な量が多くなり、細菌群のバランスが崩れていることを世界で初めて確認しました(図 1)。また、培養細胞を用いた実験からコリネバクテリウムの代謝物が量 依存的に毛根部由来の細胞活性を低下させてしまうことも確認できました(図 2)。これにより、コリネバクテリウムが頭皮の慢性的な炎症に関係しており、さらにその代謝物が毛根部に悪影響を与えているこ とが示唆されました。https://www.milbon.co.jp/files/pdf/news/2018/07/20180718130205_1.pdf 参考・MILBON

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参考画像:MILBON


頭皮が青白い人に比べ、頭皮が赤くなっている人は相対的に頭皮のコリネバクテリウムが多くなっていて、スカルプフローラのバランスが崩れています。


頭皮が赤くなるのは頭皮が炎症状態になっていて、炎症状態は酸化ストレスによって引き起こされることが知られています。


エンテロコッカスが増えると頭皮が慢性的に炎症し、赤くなっている状態だと言えます。そして、頭皮が赤い人ほど白髪の割合が多くなり、毛髪本数は少なくなりやすいことがわかっています。


スキャルプフローラを整えることで、髪を健康的に成長させる環境ができるということですね。

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