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【観光】観光経済学とは?⑥

こんにちは。新小樽少年です。

1週間がたつのは本当に早いなとひしひしと実感しています。
今日は土曜日。無事、記事を投稿できそうです。(笑)

今回の記事では「観光の効果」について考察しようと思います。
これまで観光経済に関しては5回にわたって観光要因の経済研究を行ってきました。今回はその総まとめ①という感じになります。

1.これまでの記事

「少年観光マガジン」では過去の観光経済に関する記事を読めます!

過去の観光経済に関しては構成要因の「宿泊」「交通」「旅行代理店」などの経済行動について考察しています。気になる方はチェックしてみてくださいね!

2.ドイツの観光収支

観光には消費が伴います。例えば海外旅行に行くならば、保険への加入や外貨交換が必要となります。これらの商品は生産国、つまり日本人が海外に行く場合には日本で支出が行われます。

しかしドイツでは国レベルでの観光収支は赤字となっています。なぜならドイツ人は海外へ観光することが多く、外貨交換などで得られる収入よりも、行先の国で消費することが増えるからです。(上の記事参照)

上のような傾向は先進国によくみられる特徴といえます。ただしこれを説明するには現在の研究成果では不十分です。

これに対しタイやシンガポールのような発展途上国の観光収支は黒字となっています。この原因として考えられるのは、自国の出国者数が少ない、逆に入国者数が多いことが考えられます。

日本はどうかと言うと2019年時点では観光収支は黒字で、その内訳をみると入国者数およそ244万人のうち、出国者数が約170万人と、出国者数が少ないために日本は観光収支を黒字に維持できたみたいです。

ただし日本の観光者数の統計は他の国と異なることを理解していただきたいです。

3.雇用はどれだけ生み出されるか

観光者による消費やサービスの利用には雇用創出の効果があります。しかしこの効果を定量的に捉えることはかなり難しいことです。

どういうことを言っているのか。このような雇用は外的な要因を受けやすく、例えば京都などと埼玉県を同じように比較できるでしょうか。みなさんの中で観光地として確固たる位置にあるのはどちらでしょうか。

おそらく「京都」でしょう。埼玉県をdisってるわけではないですよ!(笑)
観光的な雇用はおそらく京都の方が多く創出されています。

ではこの差は何でしょうか。人口構造だったり、地理学的な要因歴史建造物の数など、枚挙にいとまがありません。

また観光需要自体が、自然災害やテロ攻撃などの危機的状況に左右されます。それに伴い雇用も変動すると考えられます。そして観光需要の特性である「季節性」という所に大きく左右されます。

それゆえ絶対的に雇用創出がなされると言い切れないのです。

4.ドイツの平均的な観光消費額

何度も述べていますが、観光消費は多様な経済分野に効果をもたらします。例えば建設業、食品経済、銀行や貯蓄銀行、保険業など。

ドイツの平均的な観光支出は日帰り観光で28ユーロ(¥3,360)宿泊施設を利用する客は131ユーロ(¥15,720)個人宅を利用する客は72ユーロ(¥8,640)キャンプ場利用者は45ユーロ(¥8,640)となっています。

しかし観光によって恩恵を受けない住民にとっては負の効果をもたらします。

5.日本で起きた負の観光事例

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滋賀県高島市針江区では、「川端(かばた)」と呼ばれる地下水を利用する習慣が根付いており、その珍しさに観光客が地域に殺到した。

その結果、地域の景観が悪化したり、人様の住宅地に観光客が勝手に上がり込むという問題が生じるようになりました。現在では、針江区には観光制限がかかり、現在はここを観るには地元の観光センターで予約をする必要があります。

6.まとめ

ドイツでは景観が優れた場所に観光需要が集中します。観光発展の初期段階にはインフラ設備や集落財政などの問題が残されていました。

しかし観光は地域への収入効果という形で貢献して、住民の所得を増加させました。必ずしも負の効果がもたらされるというわけでもなく、このような経済的な効果は人口が乏しい地域には中心的な役割になると思います。

新小樽少年

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