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愛してるけど、もう会わない。でもその後、奇跡が待っていたって話

 実は僕が書いた小説「中目黒の街角で」のモデルとなっているのは、僕の恋愛ばかりではありません。いろいろな人の恋の話を聞いて、そのエッセンスを随所に取り入れたりしています。

 そのモデルの一人である友人A君にこの前久しぶりに会いました。彼には20代後半に出会ったある女性がいて、その方とは付き合ったり別れたりを繰り返していました。

 とても好きで、だけどなぜかいつも上手くいかなくて、それでもお互いに諦めきれなくてまた付き合って・・・そんな繰り返しの中で、二人で話し合いの時間を持ったそうです。

 その時にお互いに出した結論は「もう会わない」と言うものでした。なぜなら、このまま続けて、また別れた時に例えばどちらかがこの世からいなくなったら悪い思い出しか残らなくなってしまうから。だったら、幸せな今を最後の思い出にして愛している間に別れようと。

 別れ話は、彼女の方からだったのですがA君はその時もまた別れを予感していて、だったらと同意したのです。凄いのは、お互いに繋がっていたSNSもLINEも電話番号も消去したところ。

 僕はこの話を聞いた時に、なんて潔ぎ良のだろうと思いつつ、またどこかで二人が出会ってしまう奇跡を祈っていました。 

 そして、先週A君から唐突に「結婚することになった」とLINEが届きました。正直、奇跡を祈りながらも僕は彼の恋愛の話を忘れてしまっていました(不覚!)それで「誰と?」と聞いたら、その彼女だと言うのです。

 なんと二人は、連絡先も何もわからなかったのに再会したのだそうです。しかもですよ、お互いに1人で行った海外で!

 本物の奇跡に興奮冷めやらず・・・そして、食事をすることになって帰り際、彼は僕にこう言いました「なあ。お前も信じるべきじゃないか?彼女との再会を」と。

 その時僕は簡単に「そうする」とは答えられませんでした。なぜなら、信じてまつ忍耐力を今の自分が持っているのか自信がなかったから。寂しさや孤独に耐えて、奇跡を待つってすごく大変なことで、それができるほど今の自分は強くないと。

 「まあ、考えるよ」僕はそう言ってA君と別れました。

 嬉しい奇跡。だけど、その後に訪れた葛藤にドギマギする月曜日。うーん。どうしよう・・・いやどうしようって、今は特に相手もいないし必然的に待ってる感じにはなるんだけど・・・でもなあ・・・

 ともかく、待てる人は奇跡を信じた方が良いのかもしれない。そんなお話でした。 

 そんなわけで今日の一曲。僕の愛は何処に・・・笑

「The Black Eyed Peas - Where Is The Love? (Official Music Video)」

 

 

僕は37歳のサラリーマンです。こらからnoteで小説を投稿していこうと考えています。 小説のテーマは音楽やスポーツや恋愛など様々ですが、自分が育った東京の城南地区(主に東横線や田園都市線沿い) を舞台に、2000年代に青春を過ごした同世代の人達に向けたものを書いていくつもりです。