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ストリートミシン

昨年から地域で続けている「みなみブリッジ」
新たな活動を一つ立ち上げるべく、企画が始まりました。

きっかけ

[保護者の課題とニーズ]
子どもが入学や入園するときに学校指定で準備する給食袋や体操袋
作るには素材もスキルも乏しい、買うにも地域には洋服屋などが皆無
既製品はAmazonで買うことができるが、なんか釈然としない

[シニアの課題とニーズ]
…と言う話をしたところ、地域の地域包括支援センターの職員さんから
高齢者の方がものづくりや裁縫をサークル活動をしてますよとのこと
ここ数年で活動の機会がめっきり減って、出番が少ないとの話

[子育て支援の課題とニーズ]
そんな話を聞いた保育園の先生が、事情により作りたくても作れないご家庭がある。
布団カバーとか保育園グッズを作るのをお手伝いいただけないかと言う問い合わせ。

こんな感じで、高齢者支援×子育て支援の連携で、地域のシニアの方が地域の保育園に手縫いの保育グッズを寄贈する機会が生まれました。

これを打ち合わせで情報共有する中で、ストリートピアノみたいにどこかにミシンを置いておいて、好きに使えるようにしたら面白いのではないかと浮かんだフレーズが「ストリートミシン」でした。

ストリートミシン始動

前述の事例はCto BtoB toC でした。
ストリートミシンでは、シニアと子育て世代を直接結び付けることをしようとしています。そのための仕掛けとして、行政主導のイベント機会を設けるために動き出しました。

話を進める中で、いろんな着眼点が出てきました。

①シニア=教える人、子育て世代・子ども=教わる人?
当初は表題の通り考えていましたが、世代問わずに縫製が上手い方はいらっしゃいますので、世代ではなく役割に応じて携わることになりそうです。

②ミシンは必須?
大掛かりなものだけでなく、ちょっとした小物を手縫いで作りたいと言うご意見も出てきました。これもニーズとして大切にしたいです。
便宜上、「縫製」と「裁縫」で定義を分けてみました。

「縫製」はある程度の技術や知識を用いて衣類などを製作する。
「裁縫」は破れの補修などちょっとした針仕事を行う際にも使用される。

③作るだけでなく、直すもしたい
②にも関わりますが、1から何かを作りたいという声だけでなく、ちょっとした洋服の修繕をしたいというご意見もありました。
私もシャツのボタンを自分で直したいと思うことが多々あります。


目指したい事

詳細はこれから関係者で詰めていくことになりますが、おおよその関係者とその人たちが関わることで目指すことを書いてみます。

①子ども 
 自分のイメージを形にできる(想像力の創造) 
 様々な世代と触れ合うことで社会性の習得
 思いやりの気持ちや見通しをつける力が育つ
  
②子育て世代
 子育ての相談=地域の子育て力が高まる?
 入園や入園時に必要なグッズを自分で作ることが出来る
 ものづくりスキルの継承

③アクティブシニア 
 (生きがいづくり・多世代交流を通じて)得意ごとで誰かの役にたつ 
 子育て世代や子どもと直接、時を共有し、今の生活を知る
 子どもたちを見守ることが出来る → みんなの子育てに

④シニア(後期高齢者や移動に課題のある)     
 (介護・フレイル予防)
 距離関係なく、得意ごとで誰かの役にたつ 
 誰かを思い、何かを作るということの機会創出

誰かが一方的な受益者でなく、互いに補い合って支えていく。
この機会を一つでも多く作り上げることを目指します。


(備忘録)
地域における 世代間交流支援 ベストプラクティス ハンドブック

この中で記される世代継承性と言う言葉が目に留まりました。
どのように活用できるか分かりませんが大切にしたいです。

世代継承性はジェネラティビティ(generativity)の訳語です。心理学者のエリクソンは図 1 のような人の一生を連続する8つの発達段階で捉え、7番目の発達段階の発達課題として「generativity」という言葉を用いました。

地域における 世代間交流支援 ベストプラクティス ハンドブック(P.8より)

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